「あ~……
「ハハッ、最高のギャグだね。君には一生向かない仕事だ」
「めちゃくちゃ嬉しそうに言うじゃん……」
ニュー坂本龍馬探偵事務所の片隅で、お茶を飲みつつ維新まんじゅうを食べるオオガミ。
少し離れていたところで話していたオベロンは、オオガミのまんじゅうを見て、
「そういえば、その維新まんじゅうって、何が面白いわけ? 味? 食感?」
「あ~……なんだろうね……普通に美味しいまんじゅうなんだけどね……もう存在が面白いのかもしれない」
「へぇ……一つくれよ」
「取りに来た方が面白いかもよ?」
「面倒なだけだろ。さっさとよこせよ」
「え~? 面倒臭い~」
「投げるだけだろうが」
「……しょうがないな~……」
そう言いながらオオガミはまんじゅうの包装を剥がすと、
「ほらオベロン。口開けて?」
「投げ入れるってのかクソマスター。正気か?」
「いくよ~? せーの、」
そう言って投げられたまんじゅうは、高く飛び、
当然の権利のようにオオガミの口の中に落ちていった。
「――――は?」
「うん。やっぱ美味しいね!」
目の前で起こった出来事に理解が追い付いてないオベロン。
だが、気付くと同時にオオガミの頭を鷲掴みにして持ち上げつつ、
「悪趣味だねぇ~マスター?」
「撮れ高の良い画でしたね!」
「余裕がありすぎるのも良くないと思うよ僕は。頭割ってみる?」
「やぁ~、それは遠慮したいなぁぁぁああ!!」
ギリギリと骨の軋む音が響き、悲鳴を上げるオオガミ。
だが、その悲鳴に対して不満そうな顔をすると、
「なんつーか、不死身かってくらい頑丈だね君」
「医療班には本気で怒られてますよいつものことだけど! ついでに手を放してくれませんか! 維新まんじゅうあげますので……!!」
「命乞いにまんじゅうってどうなの? まぁいいけどさ」
そう言って、差し出されたまんじゅうを受け取り、元の席に座る。
解放されたオオガミは頭を抱えながら、
「と、とりあえず、探偵業務、続けようか……」
「オレはパス。アルトリア連れて行くんだろ? あいつも大変だね、君みたいのに捕まって」
「本当にね。まぁ、オベロンはうちだとあんまり相性よくないから、基本後衛待機だからね。ごめんね前線に出せなくて」
「いや別に行きたくないんだけど……みんなが頑張ってる間、オレはゆっくり休ませてもらうさ」
「はいはい。掃除しておいてね」
「気が向いたらな~」
そう言って、オオガミは事務所を出ていくのだった。
今回のイベントめっちゃ報酬おいしいですね……???