今日のカルデア   作:大神 龍

1252 / 1263
ひたすらエウリュアレを愛でていたい(一生向かない仕事だね)

「あ~……女神様(エウリュアレ)をひたすら愛でるだけの仕事に就きたい……」

「ハハッ、最高のギャグだね。君には一生向かない仕事だ」

「めちゃくちゃ嬉しそうに言うじゃん……」

 

 ニュー坂本龍馬探偵事務所の片隅で、お茶を飲みつつ維新まんじゅうを食べるオオガミ。

 少し離れていたところで話していたオベロンは、オオガミのまんじゅうを見て、

 

「そういえば、その維新まんじゅうって、何が面白いわけ? 味? 食感?」

「あ~……なんだろうね……普通に美味しいまんじゅうなんだけどね……もう存在が面白いのかもしれない」

「へぇ……一つくれよ」

「取りに来た方が面白いかもよ?」

「面倒なだけだろ。さっさとよこせよ」

「え~? 面倒臭い~」

「投げるだけだろうが」

「……しょうがないな~……」

 

 そう言いながらオオガミはまんじゅうの包装を剥がすと、

 

「ほらオベロン。口開けて?」

「投げ入れるってのかクソマスター。正気か?」

「いくよ~? せーの、」

 

 そう言って投げられたまんじゅうは、高く飛び、

 当然の権利のようにオオガミの口の中に落ちていった。

 

「――――は?」

「うん。やっぱ美味しいね!」

 

 目の前で起こった出来事に理解が追い付いてないオベロン。

 だが、気付くと同時にオオガミの頭を鷲掴みにして持ち上げつつ、

 

「悪趣味だねぇ~マスター?」

「撮れ高の良い画でしたね!」

「余裕がありすぎるのも良くないと思うよ僕は。頭割ってみる?」

「やぁ~、それは遠慮したいなぁぁぁああ!!」

 

 ギリギリと骨の軋む音が響き、悲鳴を上げるオオガミ。

 だが、その悲鳴に対して不満そうな顔をすると、

 

「なんつーか、不死身かってくらい頑丈だね君」

「医療班には本気で怒られてますよいつものことだけど! ついでに手を放してくれませんか! 維新まんじゅうあげますので……!!」

「命乞いにまんじゅうってどうなの? まぁいいけどさ」

 

 そう言って、差し出されたまんじゅうを受け取り、元の席に座る。

 解放されたオオガミは頭を抱えながら、

 

「と、とりあえず、探偵業務、続けようか……」

「オレはパス。アルトリア連れて行くんだろ? あいつも大変だね、君みたいのに捕まって」

「本当にね。まぁ、オベロンはうちだとあんまり相性よくないから、基本後衛待機だからね。ごめんね前線に出せなくて」

「いや別に行きたくないんだけど……みんなが頑張ってる間、オレはゆっくり休ませてもらうさ」

「はいはい。掃除しておいてね」

「気が向いたらな~」

 

 そう言って、オオガミは事務所を出ていくのだった。




 今回のイベントめっちゃ報酬おいしいですね……???

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。