冷静に考えなくても、基本的に被害者ってこっちだよね(そういえば、グランドオーダー中の種火周回とかってどうするんだろう?)
「昨日は……闇に葬ろう」
「どうせ明日も同じことになると思うんじゃけどね」
「わ、私はもうやられないわよ! というか、もう関わらないわ! って事で、このイベントが終わるまで近づかないで!!」
「さも、俺が中心みたいな言い様だね!?」
大体、向こうからやってくるわけで、こっちはある意味被害者である。そして、被害者ながらも得をしようと足掻いて、いつも素材や種火を一切合切奪っているだけである。
なので、あくまでもオオガミが中心と言うわけではないのだ。
「それにしても……いつも思うんだけど、どうやって特異点で種火周回とか出来るのかしら。確かあれ、シミュレーションだったわよね?」
「いや、ほら。マシュの盾でポータル作って、そこでシミュレーションしてるんだよ。うん」
「でも、今回は作ってないわよね? というか、マシュは?」
「えっ……と、いや、その、ほら。ノッブがなんかしてくれたんだよきっと」
「そう……ノッブの信用度というか、理不尽の押し付けられようが分かるわね。どう考えても適任はBBでしょうに」
やれやれ。と言いたそうな表情で首を振るエウリュアレ。
近くで聞いているノッブに目を向けると、具体的に何をしてるのか分からないが、手元に目を向けて作業をしているような感じを醸し出し、さも自分は聞いていないというような態度だった。
「はぁ……まぁいいわ。ちょっと散歩してくるわね」
「うん。行ってらっしゃい」
「えぇ、行ってくるわ」
そう言ってエウリュアレは森の中に消えていく。
そして、それと入れ替わるように、茨木が薪を持ってきた。
「ふん……吾を働かせるとは、恐れを知らぬなぁ……」
「別に、働くても良いんだよ? ただ、お菓子やデザートが無くなるだけで」
「くっ……そんな恐ろしいことを考えているとは……鬼めっ!」
「お主が言うんかい」
茨木の発言に、思わず素で突っ込んでしまったノッブは悪くないだろう。
「だがまぁ、吾もたまにはこのような雑用をやるのも……いや、やっぱり街を襲いたい……」
「じゃあカルデア襲撃して来れば? 手始めにエルキドゥから」
「自然に死刑宣告だな!? 流石の吾も、アレはまだ無理だ。せめてスキルを全てMAXに……」
「そ、そう……まぁ、いつか来る抗争の為にも、勝てる編成をしておかなくちゃだね……」
「む? 抗争? なにやら面白そうな事を考えているようだのぅ……」
「オオガミよ。変なこと考えておると、マシュにまた叱られるぞ?」
「ま、まぁ、その時はその時だよ。うん。な、なんとかなるって」
「ククク……その時は、吾も暴れられるのであろうな……?」
「当然。その時は頼りにするよ?」
「あぁ、期待するがいい。っと、薪はここに置いておくぞ」
「うん。じゃあ、休憩してくれてていいよ」
「うむ。そうさせてもらうぞ」
そう言って、茨木は薪を置いてから木に寄りかかって休憩し始めるのだった。
いずれ来る抗争……
中立勢は完全に巻き込まれという不幸。
あと、さらっとホームズが当たりました。出す場所に困った結果、今はカルデア待機中。