「怪奇現象も終わって、ホラーな夏は終わり。楽しいキャンプはこれからってことね」
「あと一週間くらいかな。のんびり楽しもう!」
「えぇ。それじゃあ湖に行くわよオオガミ」
そう言って、オオガミの手を引いて湖に向かうエウリュアレとラムダ。
そんな三人をコテージから見ていたカーマは、
「なんで湖なんですかね。海はどこ行ったんですか」
「うむ。実は二年に一度くらいは海じゃないという突っ込みをいれても良いかカーマ」
バラキーに言われたカーマは首をかしげながら、
「……なんですかそれ。つまり二回しか海行ったこと無いんですか」
「海自体は何回かあるぜ。でも夏でってのは二回くらいだな」
「おぉ、緑の人。ごちそうは持ってきただろうな」
「ほいよ。串焼き」
「うむ。この豪快さ。これが良い。皿に盛られたのも良いが、こちらの方がしっかり食べた気になるからな!」
そう言って、ロビンから串焼きを受け取りかぶりつくバラキー。
カーマはそれを見ながら同じように串焼きを受け取ると、
「これは、あの赤い弓兵が?」
「あ~……もう色で判断するのも難しくなってきたが、そうだな。エミヤの作ったやつだ。あそこで焼いてるだろ?」
「そうですか……どうせ美味しいですし。同じように作ってもどうも劣化品なんですよねぇ」
「ま、やってることは表面的なものだけじゃないってことだろ。どうせなら教えてもらえば良いじゃねぇか。オレは遠慮するけども」
「私もイヤですよ。料理がうまい私という概念を引っ張り出すだけで勝てるはずだったんですけどねぇ……美味しいだけじゃ物足りないらしいので。全く、バラキーには手を焼かされます」
そう言って肩をすくめるカーマに、ロビンは苦笑いをしながら、
「いつも楽しそうで何よりだ」
「は? なんですかバカにしてるんですか宇宙の塵にしますよ」
「なにその脅し怖いんだけど消し炭ってレベルじゃないんだが」
今にもロビンを殺しそうな目をしているカーマ。
それを知ってか知らずかバラキーは二人の間に入ると、
「カーマ。吾焼きましゅまろ食べたい」
「そんな突然言われても……しょうがないですね。準備してきます」
「うむ。よろしく頼む~」
そう言って、串焼きを食べながら去っていくカーマを見送るバラキー。
ロビンはそれを見て、
「なんか、手慣れてるな……」
「吾だって動くときは動く。別に人理とやらがどうなろうが気にしないし、カーマが知らぬ誰を焼こうと気にしないが、緑の人を焼くのは、その、なんだ。もったいない。カーマから菓子を貰うのも良いが、たまには緑の人から貰いたいときもある。うむ。これも気まぐれ。それじゃ吾は焼きましゅまろを食べてくる。さらばだ」
そう言い残し、カーマを追っていくバラキー。
見送ったロビンは、
「英霊は成長しないって言うけど、アイツを見てるとそうとは思えないね全く。そのうちお礼の菓子でも持っていくとしますか」
そう言って、誰もいなくなったコテージからみんなを見ているのだった。
気付いたら一週間以上空いてるんですけど。
これから調子を戻すために感覚をだんだん短くしながら投稿していかなきゃな。そう思いながら楽しいサマーキャンプ計画を練っています!