今日のカルデア   作:大神 龍

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全く。弟子には困ったものだよ(そうね。困ったものよね)

「全く。私が来てからと言うもの、我が弟子は常に連れ回すのだが。困ったものだ。そう思うだろう?」

「あ~……そうね。困ったものよね」

「全くですよね~。センパイったらすぐに手を出しますもん」

 

 上機嫌で言うライネスに、エウリュアレとBBは目を逸らしながら答える。

 連れ回しの真相は悲しいことに孔明代用周回要員なのだが、本人が満足そうなのだし構わないか。と気持ちを切り替える二人。

 

「それで、件のオオガミはまだ帰ってこないわけ?」

「イベント終わりましたし帰ってきますよ。とは言っても、今度は大奥に行くんですが」

「ほぅ、大奥か。興味はあるが、記録によればとんでもないところらしいが、実際どうなんだい?」

「さぁ。私たちは取り込まれてましたし真相を知っているカーマは口を割りませんし。他の方々も口を割りませんし。センパイの証言しか無いから真偽の確かめようがないんですよ」

「それはまた奇妙な……うん? 取り込まれていた?」

「えぇはい。それはもうきれいに。大奥構築の建材にされていたとかなんとか」

「ほほぅサーヴァントが建材に! 魔力の塊だから分解して変換できると言うわけか! それは中々凝った仕掛けだな!」

「一回分解されるという感覚は貴重な体験でしたけどねぇ。二度目は要らないです」

「でもイベントで来るのだろう?」

「そうなんですよね……はぁ。対策考えてないんですけど」

「おや、もう完成しているものだと思っていたのだが」

「そんなわけ無いですよ。魔力に変換されてしまうんですから、完全無効化なんて出来ませんし、それでも強引にするのなら、変換式に介入してエネミーとして生成されるとかですかね」

「なるほど。素直に諦めた方が賢明だな」

「そういうことです」

 

 そう言って、納得する二人。

 それを聞いていたエウリュアレは、

 

「まぁ、もうイベントは始まっているのだけどね」

「「……はしごしましたね(たんだな)! センパイ(我が弟子)!!」」

 

 既に一部サーヴァントの存在がカルデア内で確認できないことを確認し、今更になってドタバタとし始める二人。

 だが、エウリュアレは呆れたような顔で、

 

「今更何をしても仕方ないのだし、諦めなさいな」

「正直イヤです! 私だけでも残りますからね!」

「弟子がいるのに勝手に消えてたまるか! 私も意地でも残るからな!!」

「……だいぶ問題発言よね。この自称師匠」

 

 完全に暴走しているライネスにため息を吐き、エウリュアレはBBを見ると、

 

「相手はカーマなのだし、お菓子でも用意しておいたらいいんじゃない?」

「なるほどそれですね!」

「すぐに用意してやるとも!」

 

 そう言ってお菓子を求めてどこかに向かった二人を、エウリュアレは見送るのだった。




 プロテアまでたどり着けずCCC終了……私は大奥へと旅立つのだった……

 カーマに八つ当たりしなきゃ……

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