「……最近、また私に出番が回って来たな……」
「オレも出るようになってきたな……」
そう言って、遠い目をするスカディと巌窟王。
すると、
「お邪魔しまーす!」
「む? あぁ、イルカの」
「その覚えられ方は心外なんですが、まぁ、ジャンヌです。よろしくお願いしますね」
「あぁ、よろしく頼む……と、どうした。怖い顔をしているぞ巌窟王」
「……なんでもない。気分が悪いので失礼する」
「そ、そうか……うむ。ゆっくりするといい」
そう言って、やってきたジャンヌと入れ替わるように出て行く巌窟王。
スカディはそれを不思議そうに見ながら、ジャンヌを座らせ、
「あそこまで嫌悪感を出しているのは珍しいのだが……」
「思い当たる節があるような無いような……」
「解消できるならするに越したことはないが……察するに、難しいのだろうな」
「えぇ、まぁ……何故か因縁をつけられていまして。向こうから一方的に拒絶されているのでどうすればいいのか……」
「ふむ……反りが合わないと言うやつか。難しいものだな……」
「はい。まぁ、偶然にも私と彼は同じ編成に入ることはないでしょうけど。少なくとも、肩を並べて戦うというのは無いかと」
「そうか……まぁよい。無理をするようなことでもないからな。ゆっくり分かり合えればそれでいい。分かり合えずとも、無意味な衝突を減らせればそれで」
「そうですね。無理に改善を迫ったところで拒絶されるでしょうし。ゆっくりと、一歩ずつです。ありがとうございます」
「礼など別に……いや、受け取っておこう。こういうのは受け取った方がいいとメイヴが言っていた。礼を受け取るのも礼儀とかなんとか……」
「そうなんですか? 意外です。ルルハワではそんな気配見せませんでしたから……一介の村娘よりも、女王の方が含蓄のある言葉を言えますね……敵いません」
そう言って、スカディに差し出されたお茶を飲むジャンヌ。
すると、スカディは不思議そうな顔で、
「そうは言うが、お前も歴史に名を残す英霊だろう。私のような本来とは違う異聞帯ではなく、汎人類史に名を残す。つまり、お前は言葉ではなく態度で示したと言うわけだ。その偉業を。だから、その、なんだ。メイヴと比較するものではないと思うぞ?」
「……その、なんというか、スカディ様は、可愛らしいお方なんですね」
「む。それはどういう意味だ。メイヴにもよく言われるが、それは誉めているのか?」
「えぇ、誉めています。喜んでいいものですよ」
「そうか……それならばまぁ、よい。あぁそうだ。こちらの菓子も食べてみるといい。意外とうまいぞ」
「ほほぅ。これは中々のものですね……いただきます」
そんな話をしながら、周回の時を待つのだった。
ということでジャンヌです! いやぁ、これでアンリミテッド無敵ワークスが出来る……毎ターン無敵したかったんですよ……最近貫通と強化解除で突破されるらしいですけど。