大・航・海!(しかし、始まったと思ったら終わっていた)
「よし。航海の準備は完了だね。ノッブ!! そっちは大丈夫かい!?」
「うむ! 言われたものはそろっておるぞ!」
「ならいいね! エウリュアレはあそこにいるから、幸運の女神も完備。準備は出来たよ、マスター!」
「じゃあ、皆!! 新天地目指して、ついでにカルデアとの回線回復祈ってレッツゴー!!!」
「「「おおーーー!!」」」
船の上で、大きな声が響く。
オケアノス以来の大航海の予感に、思わず笑みを浮かべるのも仕方のない事だろう。
* * *
「しかし、儂らがすることなんて、特にないんじゃよねぇ……」
「私の方が何もすることが無いわよ……」
「時たま見える鳥を眺めるくらいじゃしねぇ……」
「まぁ、戻れるまでの辛抱だし、多少はね」
「そうじゃな……しかし、結局、改修してもあまり変わらなかったのぅ」
「そう? ピザ釜が土釜戸に変わって、水田が麦畑に変わって、鳥牧場が牛牧場になって、牧場道が石畳になって、木の水路が石の水路になって、枯山水が迷路の庭になって、城が武家屋敷に変わったじゃない」
「……半分変わっておるではないか!!」
「そうね。私も確認して初めて知ったわそんなに変わってたのね」
すでに過ぎた事だが、結果として半分も改修したという事実に驚いていた。
その事に思いを馳せていると、
「ノッブ~! エウリュアレ~! 島が見えてきたから降りてきて~!」
「…………短いような、長いような、そんな感じじゃのぅ……」
「寝て起きたら次の島って感じね。大航海って何だったのかしら」
「そうじゃな。とりあえず、行くかのぅ」
二人はそう言って、オオガミの元へと向かうのだった。
* * *
「喋るうりぼう……流石のブリテンも手を出すまいと思ったけど、めちゃくちゃ食べたそうにしてたよね……」
「ゲテモノ肉も! ごちそうじゃ!! とか言っておったし、あんまり関係ないんじゃろ。きっと」
「円卓は常識サイドの陣営もこんな感じだから、白い目で見られるんだよ……」
「酷い八つ当たりを見たわ……」
円卓は危険。そんな印象を持っているノッブとオオガミに、思わずエウリュアレが突っ込む。
「さて。じゃあ、編成を変えないとね。前回と特効が変わってるしね」
「私とノッブはレアルタ合金? らしいわね。ムーンキャンサーと同じだから――――ムーンキャンサー?」
「……BBなんじゃけど」
「呼びました?」
さらっと会話に割り込んでくるBB。思わずエウリュアレとノッブは距離を取ってしまったが、BBだと確認するとほっと一息吐く。
「なんですか、人が声をかけただけでいきなり距離を取るなんて。何か企んでいたんです?」
「そう言うわけじゃないんだけどね。編成を考えてただけだよ」
「あぁ、なるほど。私はレアルタ合金で、エウリュアレさん達と一緒って話ですか」
「そう言う事。それにしても、戦力としてはあんまり期待できないキャスターが特殊クラスと組まされるとは……」
「別に、アルターエゴ――――パッションがいますしね」
「そうだね。今回の問題は――――やっぱり、イシュカ合金かなぁ……」
「ライダーとアヴェンジャー……ですよね」
「ライダー戦力はドレイク。じゃが、アヴェンジャーはレベル70巌窟王と言うのが問題なんじゃよね」
「パワー不足にならなければいいけど……」
「まぁ、何とかなるわよ。いつもそうやって来たんだしね」
「……そうだね。じゃあ、とりあえず行ってみますか」
「「「おー!」」」
四人は、仲間を増やしつつ冒険に出るのだった。
今日は大まかに何が出るかの確認をするだけですしね。本腰入れてやるのは明日ですよ。
よぅし……明日には終わらせるぞぉ~!