今日のカルデア   作:大神 龍

1108 / 1263
カーマにお届け物です(なんですか一体……)

「あ、カーマ」

「げっ……なんですか一体……」

 

 妙にいい笑顔を浮かべるオオガミに、苦い顔をするカーマ。

 すると、オオガミは持っていた箱をカーマに渡し、

 

「これ、約束のやつ」

「約束……? 何かしましたっけ」

「この前お菓子作ってるときのやつ。種火も余ってるし、注ぎ込めるから」

「この前、この前……あぁ、あれですか」

「そうそうそれそれ。いるでしょ?」

「え、あ、そうですけど……当然のごとく渡すの、どうかと思うんですが」

 

 そう言って、呆れたようにオオガミを見るカーマ。

 オオガミは首をかしげながら、

 

「いや、ちゃんと考えてのことだよ? 敵対されても容赦なく潰す手段はあるし」

「……本人を前にそう言うことを言えるの流石だと思うんですが、どこにそんな自信が?」

「カーマじゃ応えきれないから」

「あぁ……それもそうですね。じゃあ仕方ないです。おとなしく貰っておきますね」

「うん。ちゃんと持ってって」

 

 そう言って、諦めたように受け取るカーマ。

 オオガミは満足そうにすると、

 

「じゃ、メイン戦力として期待するね」

「は?」

 

 そう言って去っていくオオガミを呆然と見送るカーマ。

 入れ替わるようにやって来たバラキーは、

 

「なんだあれ……って、どうしたカーマ。そんな、鳩が豆鉄砲を受けたような顔をして……」

「……その例え、豆鉄砲がわかる人にしか伝わりませんよね」

「実際吾も分かってないしな」

「いやまぁ、それは良いんですけど……まぁ、貰ったものがモノなので……流石に考えますよ」

「うん……? あ、吾よりも多い……さてはカーマも100入りか……」

「あれ、そう言えばバラキーは貰ってないんですっけ」

「二つだな。足りてるかと言われればなんとも言えないが」

「まぁ、100のサーヴァントでも戦ってないのはいますしね……メイン戦力として期待するとか言われても、どうせ運用されないでしょう」

 

 カーマがそう言うと、バラキーは遠い目をしながら、

 

「なんだかんだふざけた編成が好きだからな……」

「天の邪鬼というか、強いなら使わないって言う精神がなんとなく見えるんですよね……」

「最大戦力ならほぼ負けぬしな……」

「……じゃあ私が使っても問題ないですね。パワーアップは嫌いじゃないですよ」

「くっ、吾より強いのが増えていく……!」

「肩身狭いでしょうけど頑張ってくださいねバラキー」

「なぜ吾の周りは吾より強いのか……!」

「……不思議なこともありますね?」

「いい加減抗議をするべきか……」

「鬼らしく奪うとか?」

「それだな!」

 

 そう言って、バラキーは走り出すのだった。




 ということでクソヤロウ秒殺のお礼に聖杯5つ捧げてカーマパワーを高めました。これでライダーも怖くないな……

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。