「あ~……明日からイベントですかぁ……」
「吾らは関係ないな。大方メルトが走るだろうしな」
そう言って、マカロンを食べるバラキー。
カーマはジト目でそれを見て、マカロンを指差すと、
「それ、なんなんですか? 誰が作ったんです?」
「ん? マカロンだが……知らぬのか?」
「そういうわけじゃないです。どちらかというと誰が作ったかです」
「うん? 赤い人に作らせた」
「そうですか……これはちょっと、直談判ですね」
「何の話かまるで分からんが……吾も行くか?」
「いえ、ここにいてください。それじゃ、ちょっと行ってきますね」
「うむ。気をつけてな~」
そう言って、カーマを見送るバラキー。
見送られたカーマは、厨房に入っていきエミヤを見つけると、
「ちょっといいです?」
「ん? 何か用か?」
話しかけられたエミヤは、持っていた調理器具を片付けつつ、カーマの話を聞く。
「えぇ、そうです。バラキーにマカロンを与えたって聞いたんですが、本当です?」
「あぁ、そうだが……君も食べたいというわけか」
「いえ、そうではなく。作り方を教えてもらってもいいですか?」
「――――……あ、あぁ、そうか。作り方か。構わないが、今すぐということか?」
「えぇ。夕食も終わりましたし、余裕があるでしょう?」
「ちょうど片付けも終わったところだ。いつでも出来るとも。では、講義と行こうか」
「えぇ。お願いしますね」
そう言って、カーマはエミヤに料理を教わるのだった。
* * *
「あれ、一人ですか?」
「あぁ、アナか。カーマは何やら厨房の中に行ったな。マカロンに反応してたが、なんだろうな?」
バラキーの対面に座り、話しかけるアナ。
バラキーは聞かれたことに答えつつ、まだ山となって残っているマカロンを食べると、
「そうですか……まぁ、大体想像つきますけど、あまり苦労を掛けない方がよろしいかと」
「吾、別に何もしてないのだが……吾か? 吾のせいなのか? 珍しく赤い人に頼んだだけなのだが!?」
「そうですか……まぁ、大体想像通りですね。ダメ男を捕まえることに定評がありそうです」
「おぅ……吾、それ初めて聞いたのだが……」
「初めて言いましたし。というか、カーマさんと直で会った覚えないんですが……」
「会わずに噂だけで決めつけるのはどうかと思うのだが……」
「会ってもしょうもない人はいますので。でもまぁ、マスターが気に入っているので癖が強いのだけは想像できます。えぇ、はい。聞かれたら殺されそうですが」
「何を基準に気に入っているのかは少し気になるところなのだが……吾も入っているのか?」
「そうですね。まぁ、私も含まれてるみたいですけど」
「……なんというか、大変そうだな……」
ため息を吐くアナに、バラキーはそういうのだった。
正直バラキーはワンチャンバスター運用するかもしれないですねぇ……アタランテ最速行けるかぁ……?
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王道のエウリュアレ
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メルトしかあるまい
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技術部二人と散歩でもいいのよ
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いいから全部だ