「ふぅ。ずいぶん長い間、島で遊んだ気がしますね」
「遊んだって言っても、そんなに何かしてた訳じゃないけどね。でもまぁ、屋内にいるよりは楽しめたでしょ」
「まぁ、楽しめたなら良いじゃない。そもそも何もなかったら屋内で話してるだけなんだし。気分転換は大事よ」
「儂キャンプファイアーしたかったなぁ……次回の課題にしておくか」
そんな事を言いながらカルデアに帰ってきたオオガミ達。
カーマは呆れたような顔をしながら隣のバラキーに、
「あの、極小特異点を解決しに行ったとは思えない反応ですよね。どうなんです?」
「どうと言っても、今も昔も変わらんし……吾、疲弊しきって帰ってきたのを見る方がレアだと思う……」
「強靭ですか。いえ狂人ですね。えぇわかりました。面白人間ですかそうですか。体力お化けですか?」
「肉体面ならかなりなものだと思うが……精神的なものはエウリュアレとメルトの恩恵だと思う。でも敵対したら容赦ないから何とも言えぬが……」
バラキーの話を聞き、オオガミ両隣を見て、バラキーに再び視線を戻す。
「なるほど。補給があるなら確かに無敵ですね。次はあの二人を引き剥がすのが最優先……あれ、でも大奥の時には二人ともいませんでしたよね……おかしいですね……?」
「いや、カーマは何か勘違いしているようだが、マスターは一人でなければわりとどうにかするぞ……?」
「なんですかそれ! やっぱりサーヴァントが一騎でもいたら危険なんですね!? ずるくないですか!?」
「うむ……吾も羅生門で何度も討伐された……あの時の奴等の目は怖かった……吾を鬼とも人とも思ってない、なんというか、餌を目の前にした獣のようだった……」
「……人間の危険な部分が見えてきますね……」
カーマはそう言って、ため息を吐く。
バラキーは呆れたように笑いつつ、
「まぁ、あまり手を出さぬ方が得策ではある……が、吾もそのうち何かやり返したいと思ってはいる。毎度幼子のように扱われては流石にな……」
「そうですか……じゃあ、今度二人で何かしましょう。それで反撃ですね」
「うむ。甘くない菓子でも楽しそうだな!」
「辛いものとかですねぇ。練り込んでみますか。反応が楽しみですね」
「お二人とも、効かない可能性は考えないんですね……」
「……怖いなぁ……マスター」
「……怖いですねぇ……マスター」
会話に入ってきたBBの言葉を聞いて、その言葉の意味を察したバラキーとカーマは、心の底から悲しそうなため息を吐くのだった。
だんだんバラキーの口調が変わってきた気がするのでそろそろ色々見返さないと……
次のデート回
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王道のエウリュアレ
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メルトしかあるまい
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技術部二人と散歩でもいいのよ
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いいから全部だ