今日のカルデア   作:大神 龍

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凄い圧ですね(吾専用だからな!)

「……なんですかそれ」

 

 カーマの指差す『ソレ』は、もはや山と呼ぶのが相応しい肉の群れ。

 バラキーは楽しそうに笑いながら、

 

「これは、赤い人に言って作らせた、吾だけの特別な一品。鬼盛りドラゴンステーキよ! まぁ、実際はワイバーンの方が美味いからワイバーンステーキなのだが」

「ふぅん? てっきりドラゴンの方が美味しいのかと思ってました」

「あ~……食える量は多いのだが、サイズのせいで大味でなぁ……美味いには美味いのだが、なんというか……うむ。吾には合わぬ味だったということだ」

「そうですか……ちなみに、ワイバーンが一番だとして、ドラゴンはどこなんです?」

「ん~……ワイバーンのすぐ下辺りだな。そんな悪くない」

「普通に上質じゃないですか」

「これはなんというか、親鳥か雛鳥か。というくらいの違いだからなぁ……品種としては全く別物らしいのだが、吾としてはそんな感じだ。ドラゴンの方が少し硬い」

「あぁ、そういう感じなんですね……ところで、その親鳥雛鳥って、鶏の事ですか?」

「ん? うむ。マスター曰く、讃岐の辺り……今は香川となっているらしいが、ともかく、そこで有名なんだとか。吾も赤い人に作ってもらったのを食べたことしかないから分からぬ……レイシフトで行けるか?」

「趣味でレイシフトすると怒られますよ」

「……まぁ、風紀委員と争うまでの事ではないな」

 

 そう言って、山盛りのステーキを食べていくバラキー。

 それを見ていたカーマは、

 

「……一枚貰っても?」

「ん……取り皿がないが」

「それくらいは取ってきますよ」

 

 そう言って、自分の取り皿とナイフ、フォークを取ってくるカーマ。

 バラキーは特に気にした様子もなく一枚取ってカーマの皿に置くと、

 

「タレとかもあるが、わりとこのシンプルな状態で美味い。食べてみて無理そうなら使う、としたほうが良いと吾思うな」

「十分、匂いだけで美味しそうですよ。いただきます」

 

 そう言って、ワイバーンのステーキを一口食べるカーマ。

 

「……そう言えば、これ、どこのワイバーンですか?」

「オケアノス。マスターの海岸訓練の折りに襲ってきたワイバーンを叩き落として持って帰ってきた」

「な、なるほど……何気にバラキーって色んな所に行ってますよね……」

「まぁ、カルデアで寝ているだけの生活も飽きるからなぁ……適当について行くのが一番いい。その点、あやつは気付くとどこかに行っているからな。追いかけるだけで楽しめる」

「なるほど……今度私もそうしてみますか」

「うむ。それが良いと思うぞ」

 

 そう言って、二人はワイバーンステーキを食べ進めるのだった。




 結局この二人に行き着くんですね。いえ、そろそろオオガミ君帰ってきますけど。サボってたりシテナイデスヨ?

 えうえうとかメルトとかそろそろ出したい気分ですね……

次のデート回

  • 王道のエウリュアレ
  • メルトしかあるまい
  • 技術部二人と散歩でもいいのよ
  • いいから全部だ

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