「さて、クレーム対応なら私の出番ね」
そう言って、サングラスをかけながら立ち上がるメルト。その身には既にペンギンパーカーを羽織り、ラムダとしての姿になっていた。
そして、最後の配達から帰って来たオオガミに、
「さぁマスター。馬鹿なクレームを殲滅しに行きましょう?」
「帰ったばかりなのにクレーム対応ですかスタァ様? お風呂位入りたいんだけど」
「私は全く気にしないからさっさと行きましょう。それとも誰かに運んでもらって私の膝の上で寝る?」
「え、休み過ぎでおかしくなった……?」
「うるさいわね。さっさと編成組みなさいよ」
「横暴だぁ……いやまぁ、構わないですけど。今回一回も働いてないいつものキャスター陣を連れて来ようか」
オオガミの声に、様々な所から悲鳴のようなものが聞こえる。
だが、ラムダは不敵に笑うと、
「メンバーは?」
「玉藻とネロかな?」
「……嫌な人選ね」
「でも効果的なのは認める所だと思うけど」
「ふふっ、良いわ。私はクレーマーを消し飛ばせるならそれでいいわ。クレーマー自身はどうでもいいけど、私に歯向かうんだもの……消し飛ばすには十分すぎるわ」
「う~ん、理屈が分からない……」
「簡単な事よ。貴方は私のモノで、私のモノに喧嘩を売るって事は私の敵。つまり貴方に攻撃をするって事は私に攻撃してきたも同じものだもの。殲滅しなきゃでしょう?」
「……なるほどなぁ」
遠い目をするオオガミ。
ラムダは楽しそうな笑みを浮かべ、
「じゃあ、すぐに集めてくるから出られるように準備をしなさい。あと、クレーマーの場所も。私が纏めて消してあげるわ」
「メルト、実は楽しんでるでしょ」
「最高に楽しいわ。最近周回ばっかりかと思えば何もしない期間があったりしたし、何よりずっとこの格好。いい加減スタァじゃなくて私として戦いたいのだけど」
「……なら、スカディとふーやーちゃんのほうがいいかも? クイックメインだし」
「……そう言えば、私クイック宝具だったわね」
「素で忘れないで……?」
「最近ずっとアーツだったから……すっかり忘れてたわ。最後にクイック宝具を使ったのは何時だったかしら……」
「数か月前の気がするけど、そもそもメルトが来たの、まだギリギリ一年経ってないんだよね……」
そう言われ、ラムダは目をパチパチとさせて首を傾げると、
「そうだったかしら……?」
「最近エウリュアレに言われて同じ反応をした自分がいたしその時メルトもいましたよね」
「……そうだった気もするわね……一年経ったと思ったけど、そう言えば来たのは二月だったかしら……」
「うん、そのくらい。なのでまぁ、とりあえずスカディとふーやーちゃん呼んで来ないとね」
「ん、その二人とはあまり面識ないわね……」
「じゃ、連れてくるよ。それとも一緒に来る?」
「変に時間を取られるのも嫌だし、ついて行くわ」
そう言って、二人はメンバーを呼びに行くのだった。
クレーマー殲滅過激派メルトリリス。アリですね?
アルテミスタワー登り終わったので後はひたすらクレーマーをミンチにしなきゃ……
次のデート回
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王道のエウリュアレ
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メルトしかあるまい
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技術部二人と散歩でもいいのよ
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いいから全部だ