帰ってきたぜ閻魔亭!(一年ぶりのお仕事です!)
「帰ってきたぜ閻魔亭!」
「……マシュの笑顔がいつもの何倍も恐ろしいのだけど」
一年ぶりの旅館に浮かれているオオガミと、容赦なく石を使ったのをお怒りなマシュ。
そんな二人に部屋へと案内されているメルトは、スタアとして表面上の平静を保ちつつも、マシュの威圧感に冷や汗を流しているのだった。
「それで、私の部屋は?」
「まぁ、スタアだから良い部屋を用意したいわけですけども、あいにくと部屋が解放されていないので無いんですね。なので、とりあえず今解放されている中で出来るだけ良いところにね。スタアが来たってだけで宣伝になりますし」
「あら、私を広告塔にするだなんて……ずいぶんと良いご身分ね?」
「何言ってるのさ。メルトにしか頼めないことだからね。出来るだけ最速で温泉も客間も解放するから」
「ん……じゃあ、急いで温泉を解放してよ。入れるまでは居座るから」
「うん。楽しんでいってね」
そう言って、メルトに部屋を案内して別れるオオガミとマシュ。
二人はそのまま次の仕事に向かう。
「そう言えば、エウリュアレさんよりも先にメルトさんが来ましたね」
「エウリュアレはほら、妹を追い回すのに時間がかかってるから……」
「……メドゥーサさん、三人に増えましたからね……」
「時代別三段階だからね。時間かかるよ」
「最近のエウリュアレさんを見ていると、普通に一人でも来そうなんですけど……まぁ、来ると先輩の苦労が増えるでしょうし、来ない分には構わないのですが……」
「一番苦労が増えるのはBBなんだけど……その次は実はメルト。こう、全体的に心臓に悪い。声も仕草も全部心臓に悪い。スキンシップがエウリュアレ以上なので死ぬ」
「……嫌そうな顔じゃないんですが」
「いや、嫌じゃないのと疲れるのは別。むしろ好きだからこそ一定以上の触れ合いは死に通ずるのです」
「その、なんというか……複雑なんですね。色々と」
「清姫も押すのは得意だけど押されると死んでるでしょ。そういうこと」
「ふむふむ……ん~……私も先輩マイスターになるために努力しないとですね」
「……なにそれ」
「それは秘密です」
疑問を浮かべるオオガミに、マシュは笑顔で返し、追及させない姿勢を取る。
オオガミはその圧に負け、大人しく引き下がると、
「それじゃあマシュ。とりあえず、終わってない補修を終わらせていこうか。まず目標は温泉! レッツゴー!」
「メルトさん贔屓もどうかと思いますよ先輩!」
オオガミの提案に、笑顔のまま刺してくるマシュなのだった。
紅閻魔先生は私の元へは来てくださらないようです。代わりにブラダマンテが来ました。あとバサスロとディルムッドの二人。確率に勝って戦いに負けた、そんなマスターは私です(コフッ
次のデート回
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王道のエウリュアレ
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メルトしかあるまい
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技術部二人と散歩でもいいのよ
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いいから全部だ