天龍ちゃんと狩娘   作:二度三度

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ソロでラオシャンロンに勝てないので13回目の初投稿です。
ブレイブ、アルバ弓、強走薬ガブ飲み、溜め短縮、砲術王、運搬、適当なお守り(攻撃力UP【小】とか見切り+1とか納刀術辺り)、ここまでやっても勝てないヌルゲーマーの屑。
努力と根気が足りとらんのやろうなぁ。




天龍ちゃんと鎮守府の仲間達3

 

 

 

 

 

「龍田さんは今日の予定はどうなってるのですか?」

 

ティッシュペーパーを貪る長門を誰も気にすることなく和気藹々と話は続いていく。オレもここで生活し続けていくうちに慣れていくのかなぁ……。

 

「今日は天龍ちゃんがドスイ級にリベンジするからそれの応援に行くのよぉ。」

 

あ……オレがドスイ級にリベンジするのと、それに龍田が着いてくるのは決定事項なんだ。

 

「電は雷ちゃんとジャンボ鎮守府にいる暁ちゃんに響ちゃんとの4人で一緒のクエストに出掛ける約束をしているのです。」

 

まーた知らない鎮守府の名前が出てきたな……。クロオビ鎮守府にいるオレが言える立場じゃないけど、ジャンボって本当に地名か?

 

「私達姉妹はみんなお揃いのイカリハンマーと第六駆逐の制服を装備しているの。ハンマーで相手の頭を叩くと、相手が眩暈を起こして気絶したり疲れて動きが鈍くなるのよ。」

 

「電達第六駆逐隊は息の合ったコンビネーションが自慢なのです。声を出したり合図をしなくても次々にハンマー攻撃を繰り出してやっつけちゃうのです!」

 

ええっとつまり第六駆逐隊はデカい錨を武器にして、4人掛かりで深海棲艦の頭をボコボコに殴ってるってことだよな?話だけ聞くと可愛らしいが、冷静に考えてみると壮絶な絵面だなぁ……。

 

 

 

 

 

「抜群の破壊力で眩暈を起こすでガンス……じゃなかった、第六駆逐隊4人で一緒に狩りに行くだとぉ!?」

 

ガバッ!!

 

うおっ、ビックリした!

いつの間にかティッシュペーパーだけでなく広告の用紙とビニールの包装まで食べてグロッキーになっていた悪食長門だったが、電と雷の話を聞いた途端に飛び起きた。

 

「そんな羨ましい……じゃなくてハンターランク2の駆逐艦4人じゃ心配だ。予期せぬ事態が起きるかもしれんだろう?私が一緒に着いて行ってやろうか?うんそうだ、それがいい。」

 

どうやら電達の狩りに同行したいらしい。

何が何でも着いて行きたいんだなコイツ、もはや必死さを隠そうとすらしていないじゃねーか。

 

「えー、それはダメよ。だってクエストは基本的に4人以上で行ったらダメっていうジンクスがあるじゃない。」

 

「それに長門さんは今日は陸奥さんと待ち合わせの用事があるって言っていたのです。」

 

え?既に別の約束をしてるのにバックレようとしてたのコイツ?変態行為には目を瞑るとしてもそれは流石に駄目だろ、人として……。

 

「くうぅぅ~おのれジンクス、そして陸奥との約束!それさえなければ着いて行ったものを……。」

 

妹だってのに暗に約束しなきゃ良かったとか言われてるむっちゃん可哀想……。

 

 

 

 

 

「はいはい、大丈夫よ。下位のクエストは環境安定だから予期せぬ事態はそうそう起こらないって知っているでしょう?それに第六駆逐隊のコンビネーションは下位の狩娘とは思えない程洗練されているのも知っているはずよぉ?そもそも長門さん自身も下位ランクの狩娘でしょ?だから長門さんは何の心配もすることなく陸奥さんに会いに行ってね……分かったかしら?」

 

「え?いやでも……。」

 

「分 か っ た か し ら ?」

 

「ハイ、ワカリマシタ。」

 

長門の肩を掴みながらとっても素敵な笑顔で告げる龍田。戦艦が軽巡に気圧されるなよ……。あれだけ必死だった長門が一瞬で涙目になってんじゃん。

つーか長門も下位の狩娘だったんだな。ここでは艦種が強さに関係ないのは知ってるが、戦艦長門が神通や龍田よりも格下なのか……。

 

「そりゃそうとジンクスってなんだよ?4人以上で行くとダメだって言ってたけど、艦隊って通常6隻で組むもんじゃないのか?そんでもって連合艦隊の場合だと12隻で出るだろ?」

 

「そういえばそれについても説明していなかったわねぇ。あのね、狩娘は艦娘と違って1つのクエストで同時に出撃出来る人数は最大4人までっていう決まりがあるのよ。」

 

またしても訳の分からないご当地ルールが出てきたな……。

 

「まだ狩娘の存在が認知されて日が浅く運用のノウハウも確立していなかった頃に、艦娘と同じように6人編制で出撃したことがあったの。目的のクエストも決して難しいものではなかったわぁ。だけど無事に帰ってこれた狩娘は4人だけで残りの2人は轟沈しちゃったのよぉ。」

 

「はぁ?狩娘って負けても動けないだけで轟沈しないんじゃなかったのかよ!?」

 

前に出撃したとき狩娘は倒されても轟沈しないし、レンタクで回収されるって言ってたじゃん。

 

「えぇそうね、狩娘はやられても基本的に轟沈しないわよ……ただし4人以下の人数で出撃した場合に限るわ。逆に4人以上で出撃するとまるで呪われているかのように戦死者が出るのよ。」

 

流石に真剣な内容の話しているからか、龍田の表情もいつもの微笑から真面目なものへと変わる。

 

「その後5人で出撃したのだけど、またしても1人轟沈して生き残ったのは4人だったの。その事件以来狩娘は4人以上での出撃を禁止しているのよ。だから長門さんが電ちゃん達に着いて行ったら第六駆逐隊の誰かが轟沈しちゃうかも?……ねぇ長門さん?」

 

「ぁ…ぃ……。」

 

もうその辺でやめたげてよぉ!長門の顔が土気色になっちまったじゃねーか!?

 

 

 

 

 

「……あれ?でもこの島を見つけた時に選りすぐりの艦娘で艦隊を組んで出撃したって言ってたじゃん、その際に勝てなかったとはいえ轟沈した艦娘はいなかったんだろ?その時の編成は4人だったのか?」

 

「ううん、もちろん6人よぉ。」

 

あれ?さっきの話と矛盾してない?4人じゃないとダメなのに6人で生還したのか?

 

「6人なのに全員助かったことが不思議なんでしょう?でもそんなに難しい話じゃないわよぉ。だって1度に4人以上で出撃していけないのは狩娘や提督だけだもの。狩娘じゃない艦娘だから4人のジンクスを無視することが出来たのよ。最もアタリハンテイ力に適応出来ない艦娘じゃ戦力にはならないけどね。」

 

そういうルールなのか……。ここで普通に提督が出撃して、しかも艦娘よりも戦力になるなんて発言が飛び出す辺りやっぱりアタリハンテイ力っておかしいな……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あら、もうこんな時間なの?それじゃあ待ち合わせもあるし私達は先に行くわね、ご馳走様!」

 

「バイバイなのです天龍さん龍田さん。」

 

雷と電は俺達に一礼すると食堂から立ち去った。……あれ、誰か1人名前を呼ばれてない奴がいるような?

ほら、そこの机に突っ伏しているおもしろい格好をした顔色の悪いアブナイ女がおるじゃろ?

え、腕にダンゴ虫をくっつけているもっとおもしろい格好をしたアホみたいな女がいるって?HAHAHA、誰のことだよ?

 

「うぐぐ……しかし私がやられても第2第3の私がいるということを忘れるな!」

 

意味不明なことを言いながら涙目の誰かさんも逃げるかのように退室していった。

まぁ狩娘も艦娘の一種だし、同一の狩娘がいても可笑しくはないから他所の鎮守府に第2第3の長門もいるんだろうなぁ。まさか全員ティッシュを食べるとかないよな?

 

「それじゃあ私達もそろそろ行きましょうか。」

 

そう言いながら龍田も立ち上がり、それに合わせてオレも立ち上がる。

 

「さてと、このまま出撃……と行きたいところだけどその前にちょっと用事があるの。せっかくだから天龍ちゃんも着いて来たらどう?きっと天龍ちゃんにとってもいいことがあるかもしれないわよぉ。」

 

いいこと?なんだそりゃ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やって来たのは日当りがよく、小さな畑もある鎮守府の裏庭。来るのは初めてだが、のどかな雰囲気で悪くない場所だな。

小さなクワで一生懸命に畑を耕しているのは笠を被った連装砲ちゃん、そろそろ連装砲ちゃんが働いているのにも違和感無くなってきたな……。

他にも昼寝をしている連装砲ちゃんや、腹筋を鍛えている長10㎝砲ちゃんがいる……艤装が腹筋???

 

まぁとにかく数多くの連装砲ちゃん達がここで過ごしているらしい。

ひょっとしてこの鎮守府って狩娘よりも連装砲ちゃんの方が人数多いんじゃないか?

 

 

 

 

 

辺りの景色を眺めていると、裏庭から外へと続く裏口から目が赤く、黒い体色をした連装砲くんが荷車を牽きながらこちらに向かってやって来た。

何か深海棲艦みたいな格好してるな、あの目の周りを覆うようなマスクはどことなくチ級の着けているものに似てるし、上半身を覆っている黒いラバースーツもチ級っぽい。深海棲艦版の連装砲くんか?

っていうか連装砲くんなのに服を着てんのかよ……。オレなんか昨日まで下着姿のまま外出してたっていうのに……。

 

「うっ、連装砲くんか……。」

 

前回酷い目に遭わされたせいでつい身構えてしまう、また何か厄介事が起きるんじゃないかと気が気でない。

が、そんなオレとは対照的に龍田は笑顔で黒い連装砲くんに向かって手を振っている。何だ、知り合いか?

 

「お帰りなさいコータロー。交易の方はどうだった?」

 

「大成功ダゼー、ハチミツドッサリダゼー!」

 

「あらあら、ありがとう。お礼にこの大きなドングリをあげるわぁ。それじゃあしっかりと休んでね、お疲れさまぁ。」

 

「オ疲レダゼー。」

 

そのまま連装砲くんは立ち去り、その場に残されたのはハチミツの入ったビンを胸に抱えた龍田と、唐突な展開に着いて行けずに唖然とするオレ。

 

「え?今の何?っていうか誰?」

 

「ふふふ、あの子はコータローよ。」

 

「いやいや、名前じゃなくて……。あの連装砲くんは何なのさ?」

 

「コータローは私のオトモ連装砲よ。」

 

「オトモ連装砲?何だそりゃあ?」

 

またしても聞いたことのない単語が出てきたな……。オトモって何だ?きび団子でもあげたのか?でも今あげてたのってドングリだよな?じゃあお腰に着けたきびドングリになるのか?

 

「天龍ちゃん、また混乱して変な事考えてるでしょ?ふふっ、私が教えてあげてもいいんだけど、私よりもっと連装砲ちゃんに詳しい狩娘がいるからその娘に話を聞きに行きましょう。」

 

そう言うと龍田はオレを連れて裏庭から鎮守府の外へと続く裏口の方へ向かって歩き始めた。

 

連装砲ちゃんに詳しい狩娘ねぇ?何となく誰だか予想がつくけど、それがいいことに関係するのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いいこととやらに期待を膨らませながらも同時に今までロクな目に遭ってないので、それならここにいる連装砲ちゃんと遊んでいた方がよっぽどいいことなんじゃないかと思い始める天龍なのであった。

 

 

 







連装砲ちゃんに詳しい狩娘……一体何風なんだ!?

世界観の説明やチュートリアルばっかで全然話が進んでない、拙文な私を許してくれ。



現時点におけるクロオビ鎮守府所属の狩娘のハンターランク
神通さんHR137>>>(越えられない壁)>>>龍田ちゃんHR5>>ビッグ7、夜戦忍者HR3>雷電姉妹HR2>我らが天龍HR1



コータロー:龍田のオトモの連装砲くん。黒いボディに真っ赤な目が特徴的。トレンドはアシスト。
普段は交易に出ており、レベルもあまり高くないので強そうな名前と見た目に反してそんなに強くない。一撃必殺の光の棒も持っていないし、ピンチの時に不思議なことが起こったりもしない。戦闘スタイルはブーメラン中心。

コータローの現在の装備

武器:チ級連装Sハンド
頭:チ級連装Sマスク
胴:チ級連装Sスーツ



雷と電の装備

武器:イカリハンマー
頭:第六駆逐ハット
胴:第六駆逐スーツ
腕:第六駆逐スリーブ
腰:第六駆逐スカート
脚:第六駆逐ソックス
護石:闘士の護石
スキル:見切り+1、精霊の加護、狩娘生活

下位の狩娘らしい少し頼りないスキル。
スキル狩娘生活はハンター生活の狩娘版。暁と響も同じものを装備している。

長門の装備はまた今度。



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