家庭教師ヒットマンREBORN! ~光と闇の奇跡~   作:R0

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~決着~《光天》VS《闇夜》

急に全身から白い《闇》の炎が噴き出して、ただ壊すことだけが目的になり、暴走状態になったダークネス。今、ツナとダークネスの最終ラウンドが始まろうとしている。

 

「…………………」

 

「ウゥゥゥーーーー……………!!!」

 

ツナは静かに金色の瞳でダークネスを見ていた。それに対してダークネスはうめきながら赤色の瞳でツナを見ていた。

 

静と動。《大空》と《夜》。《光》と《闇》。そして《光天》と《闇夜》。この2人はまるで対極のようなもの、コインの表と裏のような存在だった。

 

そんな2人がお互いにお互いを見ていた。そして……………

 

シュンッ!!!

 

「!!!?」

 

「ウラァァァァァーーーー!!!!!」

 

ドガンッ!!!!

 

ショートワープで一瞬でツナの目の前にダークネスが現れて、ガンブレードを構えていた。ツナはとっさにグローブから炎を噴射して上空へ逃げた。そして、そのままダークネスのガンブレードは壁に激突した。激突した壁は広範囲で壊れて崩れた。

 

「!!!?(なんてパワーだ!!!?)」

 

ツナたちはその破壊力に驚いた。しかし、ダークネスの猛攻はまだ終わらなかった。

 

「ウラァァァァァーーーー!!!!!《虚無の刃(ラーマ・ディ・ヌッラ)》!!!!!」

 

ダークネスはガンブレードに中心部分が白くなった《闇夜》の炎を纏わせて、それを振るって巨大な《闇夜》の炎の刃を放った。

 

「っ!!!?」

 

ツナは炎の噴射で体を横にずらしてかわした。炎の刃はそのまま上空へ行き…………………

 

ドカーーーーーーーーンッ!!!!

 

島を覆わせるほどの大爆発が起きた。

 

「!!!?(やはり、あの炎の影響か、かなり威力が上がっている!!!あの技を下にいる皆に当てないようにしなくては………………)」

 

ツナは今の大爆発を見て、警戒を高めた。すると………………

 

シュンッ!!!!

 

「!!!?」

 

ガキンッ!!!!

 

ショートワープで一瞬でツナの目の前に現れたダークネスがガンブレードで攻撃してきた。ツナはそれをグローブで掴んで受け止めた。

 

「っ……………フン!!!!」

 

「ガッ!!!!?」

 

ツナはその体勢からサマ-ソルトキックをしてダークネスを蹴り上げた。それにより、ダークネスはツナから結構離れた場所まで飛ばされた。

 

「ウゥゥゥゥーーーーー!!!!!」

 

しかし、ダークネスはすぐに空中で体勢を立て直した。

 

ビュンッ!!!!

 

それをわかっていたのかツナはダークネスが体勢を立て直すとすぐにグローブから炎を噴射してダークネスに真正面から近づいた。

 

「ウラアァァァァァーーーーー!!!!!」

 

ダークネスはそれに対抗するようにショートワープを使わずにこちらも真正面からツナに近づいた。

 

「はっ!!!!」

 

ビュンッ!!!!ビュンッ!!!!ビュンッ!!!!ビュンッ!!!!

 

ツナは右手に炎をためて、右手を連続で振るって今度はツナが《光天》の炎の刃を複数回転しながらダークネスに向けて放った。

 

「ウゥゥゥゥーーーーー!!!!!」

 

しかし、ダークネスは呻き声を上げながら、容易くツナの炎の刃をかわした。

 

「ウラァァァァァーーーーー!!!!!」

 

「くっ!!!!」

 

ガキンッ!!!!

 

2人の得物がぶつかり合った。2人の得物がぶつかり合った際に生まれた衝撃は凄まじく、地上にいるリボーンたちにも届いた。しかし、衝撃は凄まじかったがだんだんツナが押され始めた。

 

「っ!!!?(暴走しているおかげか、動きが単調になっているが、攻撃力やスピードが今までと比べものにならないくらい上がっている!!!だが…………)今だ!!!《X(イクス)ブーメラン》!!!!」

 

「ダークネス!!!後ろだ!!!」

 

ツナがそう言うと地上にいたルシフェルが叫んだ。しかし、ダークネスにはまともな思考が残っていなかった。そのために行動を起こすことができず……………

 

ドカンッ!!!!ドカンッ!!!!ドカンッ!!!!ドカンッ!!!!

 

「ガッ!!!!?」

 

先程、ツナが飛ばした炎の刃が戻ってきてダークネスの背中に直撃した。これはボンゴレ6代目の武器をモチーフにした技だ。先程の炎の刃はこのためのものみたいだった。しかも、ツナの攻撃はまだ終わらなかった。ツナはダークネスのガンブレ-ドを受け止めている手と反対の手に炎を纏わせて構えた。

 

「くらえ!!!!」

 

ツナがそう叫ぶと肘側の噴射口から炎が勢いよく噴き出して、そのタイミングと同時にダークネスに殴りかかった。

 

ドガッ!!!!

 

「ガハッ!!!?」

 

ズザザザザザザッ!!!!

 

殴り飛ばされたダークネスは地面に激突した。

 

「ダークネス!!!目を覚ませ!!!!」

 

地面に倒れたダークネスにツナが呼びかけた。

 

「ウゥゥゥゥーー………………。壊ス、壊ス、壊ス、壊ス!!!!」

 

しかし、ダークネスは正気に戻らず、立ち上がった。

 

「俺ハコノ世ノ全テヲ壊ス!!!!」

 

ガチャンッ!!!!

 

ダークネスがそう叫ぶとガンブレ-ドを銃のように構えた。そして………………

 

バンッ!!!!バンッ!!!!バンッ!!!!バンッ!!!!バンッ!!!!バンッ!!!!バンッ!!!!バンッ!!!!バンッ!!!!バンッ!!!!バンッ!!!!バンッ!!!!

 

ガンブレードから連続で白い《闇夜》の炎の弾丸をツナに向けて放った。

 

「くっ!!!?」

 

ツナは左手を前に突き出して炎を噴射してドーム状の炎のバリアを展開した。そして、右手を後方に回して、炎を噴射して前に進んだ。

 

バシュッ………、バシュッ………、バシュッ………、バシュッ………、バシュッ………、バシュッ………、バシュッ………、バシュッ………、バシュッ………、バシュッ………、バシュッ………、バシュッ………

 

炎の弾丸は《光天》の強化された調和と奇跡の浄化の力で無効化した。

 

「ハアァァァァーーーーー!!!!!」

 

「!!!!?」

 

ガキンッ!!!!

 

ツナはそのまま炎を噴射してダークネスに殴りかかった。ダークネスはガンブレ-ドを盾にして、ツナの拳を防いだ。

 

「いい加減、目を覚ませ!!!!ダークネス!!!!明聖は………お前の娘はお前の帰りを待っているんだぞ!!!!」

 

ツナはダークネスに向かって、そう叫んだ。

 

「………ア………ミ………?………俺ノ………娘………?…………ウ…………ウ…………ウ、ウアァァァァーーーーーーー!!!!!!!」

 

バンッ!!!!

 

「ぐっ!!!?」

 

ダークネスは何かを一瞬、思案すると、叫びだし、力尽くでツナを吹き飛ばした。

 

「くっ…………。駄目か……」

 

吹き飛ばされたツナは空中で体勢を立て直すと、ボソリと呟いた。

 

シュンッ!!!!

 

すると、ダークネスがショートワープで移動してきた。

 

「ウラアァァァァ!!!!!!!」

 

「ぐっ!!!?」

 

移動してきたダークネスはガンブレードを振るった。しかし、何度も見た同じ攻撃に加えて、暴走状態のために単調になっていることで、ぎりぎりだったがかわすことができた。

 

ガチャンッ!!!!

 

「《白き咆哮(ルッギオ・ビヤンコ)》!!!!」

 

しかし、かわされたとわかるとダークネスはすぐにガンブレードを構えて、白い《漆黒の咆哮(ルッギオ・ネーロ・コルヴィーノ)》をツナに向けて放った。

 

「くっ!!!?」

 

ツナはそれをさらにかわした。

 

(やはり、あの武器は厄介だ…………。それなら!!!)

 

ツナはそう思うと炎のレーザーをかわしながら、ダークネスに向かった。

 

「!!!!?ウラアァァァァーーーーーーー!!!!!!!」

 

ツナが近づいて来るのを見たダークネスは炎を撃つのをやめて、ガンブレードを剣のように振るった。

 

ガシッ!!!!

 

ツナはそれをグローブで掴んで受け止めた。

 

「今だ!!!《死ぬ気の零地点突破 初代(ファースト)エディション》!!!!」

 

ピキッ!!!!ピキッ………ピキッ!!!!………ピキッ…………ピキピキッ!!!!

 

ツナは掴んでいたガンブレードをグローブが触れているところから凍らせた。そして、だんだんと氷がガンブレードを侵食し始めた。

 

「チッ!!!!」

 

グィッ!!!!

 

「うわっ!!!?」

 

ダークネスがそれを見て舌打ちすると、急にガンブレードを引っ張った。それを掴んでいたツナも一緒に引っ張られた。

 

ドガッ!!!!

 

「ガハッ!!!?」

 

ドカーーーーーーンッ!!!!

 

すると、ダークネスはガンブレードから手を離して、その体勢から開いていた手を握りしめてツナを殴り飛ばした。殴り飛ばされたツナはそのまま地面に激突した。

 

「10代目!!!?」

 

「ツナ!!!?」

 

「……………暴走状態でも多少、冷静さが残っているか……………。だが、これであいつはあの武器を使うことができねぇな」

 

それを見た獄寺と山本が叫び、リボーンは冷静にダークネスを分析していた。そして、ニヤリと笑ってそう言った。殴られた際にツナはガンブレードを掴んでいたので一緒に飛ばされたのだ。今は2人から離れた場所…………しかもロヴィーノの封印を解く鍵となる剣の側に落ちていた。しかも、大半が凍りづけになっていたために使い物にならなくなっていた。炎を使えば氷を溶かすことはできるが、そんな余裕はツナと対峙しているダークネスには無かった。これで《漆黒の咆哮(ルッギオ・ネーロ・コルヴィーノ)》や《(マーレ・)(ディ・アル)(ベロ・ネ)(ーロ・コル)(ヴィーノ)》などの技は使うことができなくなった。

 

「…………ハァ…………ハァ…………これで多少は戦いやすくなった…………」

 

ツナはフラフラと立ち上がりながらそう呟いた。そして…………

 

ビュンッ!!!!

 

「!!!!?」

 

ガキンッ!!!!

 

ツナはすぐにダークネスに向かって突撃した。ダークネスは自分の手甲でツナのグローブを受け止めた。

 

ギギギギッ!!!!

 

「オラァッ!!!!」

 

ダークネスはツナの攻撃を防ぎながら、蹴りかかった。

 

「フッ!!!」

 

それに対してツナは上体を反らしてかわした。そして、その勢いを利用してダークネスにサマーソルトキックを入れた。

 

「くっ!!!!?」

 

ダークネスは後ろに飛んでかわした。そして、かわすとすぐにツナに殴りかかった。それを見たツナもダークネスに殴りかかった。

 

ドガンッ!!!

 

2人の拳がぶつかり合った。2人の拳の間から凄まじい衝撃波が生まれた。

 

「うわぁっ!!!?」

 

「グゥッ!!!!?」

 

ドカーーーーーーンッ!!!!

 

2人はその衝撃波によりお互いに反対方向に吹っ飛ばされた。

 

「くっ…………!!!」

 

「クソッ!!!壊ス壊ス壊ス壊ス!!!!」

 

2人共、立ち上がりながらお互いを見た。ダークネスは「壊ス」を壊れたように連呼していた。

 

ビュンッ!!!!

 

シュンッ!!!!

 

ガキンッ!!!!

 

すると、すぐに2人はお互いを攻撃しようと、ツナは炎の推進力を、ダークネスは炎のショートワープを使って移動した。そして、グローブと手甲がぶつかり合った。

 

「ダークネス!!!!お前がやっていることは無意味だ!!!?」

 

「黙レ!!!!俺ハ許セナイ!!!!()()()()()ヲ殺サセタコノ世界ヲ俺ハ壊ス!!!!ソレニ、俺ノコトヲ『()()()()()()()()()()!!!!」

 

ツナは必死にダークネスに呼びかけた。しかし、ダークネスは聞く耳を持とうとしなかった。最後に謎の言葉を言って…………。それにリボ-ンたちは理解できなかった。ルシフェルと明聖から事情を聞いたツナ以外は…………。

 

「(『あの人たち』………、『ダークネスって呼ぶな』…………。明聖の言っていたとおりだ…………。理性が失いかかっていることで、ダークネスの本心がわかってきた………)………いいのか!!!?この世界が滅んだら、俺たちやお前だけじゃない!!!!明聖も死ぬんだぞ!!!!」

 

「!!!!?………明聖ガ………死ヌ??…………ソ、ソレダケハ…………ウ、ウ、ウアァァァァーーーーーーー!!!!!!!」

 

ツナの言葉に動揺したダークネスだったが、体から噴き出していた白い《闇》の炎がさらに勢いを増して、ダークネスのパワーを上げた。それでツナを吹き飛ばそうとした。

 

シュンッ!!!!

 

「ナッ!!!!?ガッ!!!!?」

 

ドカーーーーーーンッ!!!!

 

しかし、吹き飛ばされる前にツナは《光天》の炎の推進力でダークネスの背後に回り、それに気づいたダークネスの振り向きざまに頬を思いっきり殴り飛ばした。

 

(明聖が死んでしまうって言ったら、かなり動揺していた。やはり、ダークネスは地球の滅亡なんて望んでいなかったのか。…………だが、あの炎がダークネスを正気に戻すのを邪魔してくる…………)

 

ツナは今のダークネスの様子を見て、そう分析していた。そして、どうすればいいのかと考えていた。

 

「………俺ハコノ世界ヲ壊…………イヤ…………明聖ヲ死ナセルワケニハ…………イヤ………俺ハ許セナインダ…………俺ハ…………俺ハ…………ドウスレバ……………ア、ア、アァァァァァーーーーー!!!!!」

 

ドンッ!!!!

 

ダークネスはフラフラと立ち上がりながら、悲痛な顔で何かに迷いながら、ぶつぶつと呟いていた。そして、最後には叫びだした。それと同時に地面に思いっきり踏み込んでツナに向かって飛び出した。

 

(それなら!!!)

 

ビュンッ!!!!

 

ツナは何かを思いつくとグローブから炎を噴射してダークネスに突っ込んだ。

 

ガシッ!!!!ガシッ!!!!

 

2人はお互いの両手を掴んだ。2人のグローブと手甲にはそれぞれの炎を纏わせていた。

 

「うおぉぉぉぉ!!!!」

 

「ウオォォォォ!!!!」

 

ゴツンッ!!!!

 

2人は雄叫びを上げながら、お互いに頭突きをした。

 

「うおぉぉぉぉーーーーー!!!!」

 

「ウオォォォォーーーーー!!!!」

 

2人はお互いにまだ雄叫びを上げながら全力でお互いを押していた。

 

「ナッツ!!!!」

 

すると、急にツナが自分の相棒の名前を呼び上げた。ナッツはツナの考えを汲み取り………………

 

ゴオォォォォォッ!!!!

 

肘側の噴射口から柔の炎が勢いよく噴き出した。

 

「ナッ!!!!?」

 

柔の炎とは言え、勢いよく逆噴射しているためにツナはダークネスを押し始めた。しかも、肘側の噴射口から出てくる炎はまだまだ勢いが増していった。そして…………………

 

「うおぉぉぉぉーーーーーーー!!!!!」

 

「グッ……………!!!!?」

 

ズザザザザザザッ!!!!!

 

ツナはダークネスを地面に押し倒した。さらにそのまま押した。それによりダークネスと地面の間から擦れる音が聞こえた。

 

「ふっ!!!」

 

ツナはダークネスを押し切ると肘側の噴射口から炎を噴き出したままダークネスから離れた。

 

「その炎が正気に戻すのを邪魔するというなら………俺がその炎を消し飛ばす!!!《オペレーションXX(ダブルイクス)》!!!!」

 

ツナはそう言うと腕をクロスして両手に剛の炎をため始めた。

 

「そうか!!!このときのためにあらかじめ柔の炎を出していたのか!!!」

 

ディーノがツナの様子を見て気づき、そう言った。ディーノの言うとおりだった。あらかじめ柔の炎を出していたことにより技の発動が早くなったのだ。

 

「…………フザケルナ……………フザケルナ……………フザケルナ……………フザケルナ!!!!!」

 

シュンッ!!!!

 

ダークネスはそう叫ぶと剣の側に落ちていた凍りづけになったガンブレードまでショートワープで移動した。ダークネスは移動すると凍りづけになったガンブレードを持つと………………

 

ボゥッ!!!!

 

自分の体から噴き出していた炎を利用してガンブレードに纏っていた氷を一瞬で溶かした。

 

「!!!?あの氷を一瞬で溶かしただと、コラ!!!?」

 

それを見てコロネロが驚き叫んだ。他のメンバーも驚いていた。

 

「そう来ると思った!!!!」

 

ツナは大して驚いてなく、冷静に狙いをダークネスに定めていた。ツナはダークネスが自分の攻撃の要であるガンブレードを拾いに行くことを予測していたようだ。そして、ツナはそろそろ技を放つ準備が完了するようだ。

 

「これで終わりだ!!!!《XX(ダブルイクス) BURNER(バーナー) 超爆発(ハイパーイクスプロージョン)》!!!!」

 

「全テ消シサッテヤル!!!!!《虚無の刃(ラーマ・ディ・ヌッラ)》!!!!!」

 

ツナはグローブから10年後のツナが放ったものよりも威力の高い《XX(ダブルイクス) BURNER(バーナー)》を、ダークネスも今までで1番純度の高い《闇夜》の炎をガンブレードに纏わせて、それを振るい巨大な炎の刃を放った。

 

ドーーーーーーーンッ!!!!!

 

2人の技がぶつかり合った。

 

「うおぉぉぉぉーーーーー!!!!!」

 

「ウオォォォォーーーーー!!!!!」

 

2人は雄叫びを上げた。お互いが全力で負けられないという覚悟を表していた。

 

ドンッ!!!!

 

「ナニ!!!!?」

 

しかし、自分の意思から来る覚悟と他人に無理矢理されることによる覚悟では前者に分があった。ツナの炎(光天)ダークネスの炎(闇夜)を打ち破った。ツナの炎がダークネスに向かった。

 

「グ、グアァァァァァァーーーーー!!!!!?」

 

そして、ツナの炎が後ろにあった剣を巻き込んでダークネスを呑み込んだ。

 

「必ず助け出す!!!!俺の誇りにかけて!!!!」

 

ツナはダークネスに向かってそう叫んだ。

 

ジュウゥゥ~~~~ッ……

 

(…………炎ガ…………溶ケテ…………いく……………?)

 

炎の中、ダークネスは自分から噴き出していた炎と内側にある白い炎がツナの炎によって溶けていくのが感じられた。どうやらツナは殺傷力の無い炎を使っているようだ。

 

(……………何でお前がそんな顔しているんだ?)

 

ダークネスは悲痛な顔をしているツナを見て、理解できないと思った。

 

(俺はお前を殺したやつだぞ……………。……………だが、この炎、温かいな……………)

 

ダークネスはツナの表情に呆れながらも、ツナの炎にそう感じていた。

 

(まるで、あの人たちと明聖みたいだ……………)

 

ダークネスはツナの炎に懐かしさを感じていた。

 

(これが、沢田綱吉の炎か…………)

 

そう思い、ダークネスは意識を手放した。

 

 

 

 

それと同時に………………

 

ピキッ………ピキッ…………ピキピキッ!!!

 

ダークネスと一緒に炎に巻き込まれた剣にヒビが入った。殺傷力の無い炎にもかかわらずだ。それは邪悪なものを打ち消すための調和(大空)奇跡()の浄化だろうか。そして……………

 

パキーーーーーンッ!!!!

 

剣は粉々に砕け散った。


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