家庭教師ヒットマンREBORN! ~光と闇の奇跡~   作:R0

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50話になって、ちょっとスランプ気味です。


《光天》VS《闇夜》

ツナが《光天》の炎を激しく燃やしながら、ダークネスに向かった。

 

「……………まぁ、どのみち復活の邪魔をするなら消すまでだ」

 

ダークネスもガンブレードに《闇夜》の炎を激しく燃やしながら、ツナに向かった。

 

「「…………………」」

 

ツナとダークネスがお互いに向かい合っている。静かな時間がしばらく流れた。そして…………

 

ダッ!!!

 

ガキンッ!!!

 

ドーーーーーンッ!!!

 

ツナとダークネスは同時に飛び出して、グローブとガンブレードがぶつかった。2人を中心に強い衝撃が周りにも与えた。

 

「ッ!!?」

 

「なんて衝撃だ、コラ!!」

 

周りにいた皆は驚いた。

 

(くっ!?やはり強い!!あの時のは全力では無かったのか)

 

(前よりもかなり強くなっているな。………だが、《光》の炎だけでここまで強くなれるはずがない。なぜだ?)

 

ツナとダークネスもお互いに驚きながら、そう思った。そして、ダークネスはあることに疑問を感じながら………。

 

バッ!!

 

ツナとダークネスは1度離れた。

 

バンッ!!

 

今度は2人は上空へ飛んだ。

 

バンッ!!!ドンッ!!!バンッ!!!バンッ!!!ドンッ!!!バンッ!!!バンッ!!!ドンッ!!!バンッ!!!バンッ!!!ドンッ!!!バンッ!!!

 

2人は上空で何度もぶつかった。地上からはオレンジと金色が混ざった色した炎と黒い炎が何度もぶつかりあっているように見えた。

 

「ハッ!!!」

 

ツナはダークネスに向かって殴ろうとした。

 

ガンッ!!!

 

しかし、ダークネスはガンブレードで防いだ。ツナの拳はガンブレードの側面に当たった。

 

「ふんっ!!」

 

ツナはその拳を軸にして、縦に回転して、ダークネスの上を飛び越えて、後ろに回り込み、そのまま裏拳しようとした。

 

「!!?」

 

しかし、ツナは超直感で何かに直感して、咄嗟に防御の構えをとった。

 

ガンッ!!!

 

ダークネスは腰についていた尾でツナを薙ぎ払った。ツナは咄嗟に防御したためにたいしたダメージは無かったがかなりの距離を飛ばされた。

 

「くっ…………!!?」

 

ツナは呻き声を少しあげたが、ダークネスはツナに向かってガンブレードを構えていた。

 

「《漆黒の咆哮(ルッギオ・ネーロ・コルヴィーノ)》!!」

 

ダークネスはガンブレードから極太の《闇夜》の炎を放った。

 

「…………………」

 

ツナは両手を前に出した。

 

「《死ぬ気の零地点突破 初代(ファースト)エディション》」

 

すると、《闇夜》の炎がツナのグローブに当たると、だんだんと凍り始めた。ボンゴレⅠ世(プリーモ)、ジョットが生み出した死ぬ気の炎を封じるボンゴレの奥義だ。

 

「チッ………」

 

ダークネスはそれを見て、小さく舌打ちした。

 

ビュンッ!!!

 

すると、ツナは一瞬でダークネスの背後に回った。

 

「速い!!?」

 

「《夜》の炎のショートワープと大差ないよ………」

 

「これが《光天》の炎の力か………」

 

地上から見ていた者たちがツナの動きを見て、そう言った。

 

「!!?」

 

ダークネスは驚きながらも尾をツナに向けて左側から振るった。ツナは身を屈めて、それをかわした。そして、立ち上がるのと同時に右手を手刀の形にした。

 

「ふんっ!!」

 

すると、ダークネスはそのまま体を回転させてガンブレードをツナに向けて振るった。

 

ガキンッ!!!

 

それをツナは手刀にしていない左手の指に《光天》の炎を纏わせて、その間にガンブレードを挟ませた。

 

「!!?」

 

ダークネスはそれに驚いた。そして、ツナは……………

 

「《X(イクス)ナイフ》!!!」

 

ドガッ!!!

 

「ぐっ………!!?」

 

《光天》の炎を纏わせた手刀でダークネスの首筋に当てた。しかも、それで終わらなかった。

 

「《X(イクス)フォーク》!!!」

 

ツナはガンブレードから左手を抜いて、指先に《光天》の炎を集中させて突きを入れた。

 

「がっ…………!!?」

 

鎧を壊すことはできなかったが衝撃を与えることはできたみたいだ。

 

「まだだ!!」

 

ツナはそのまま、また右手の炎を纏わせた手刀で攻撃をしようとしたが……………

 

「チッ…………」

 

シュンッ!!!

 

ダークネスは《闇夜》の炎のショートワープでツナから離れた。

 

「くっ…………」

 

ツナは悔しそうに顔を歪めた。

 

「…………お前、なぜそこまで強くなったんだ?《光天》の炎だけじゃないはずだ」

 

ダークネスがツナに向けて、強くなった理由を聞いた。それにツナは答えた。

 

「俺は―――――」

 

 

 

 

「……………今のは」

 

その頃、地上でリボーンがツナの戦い方を見て、呟いた。

 

「どうしたんですか?リボーンさん」

 

耳の良い獄寺がリボーンの呟きが聞こえて、尋ねた。

 

「…………今のツナの動きは3代目と4代目の戦い方に似ていたぞ」

 

「3代目と4代目って………。ボンゴレボスの3代目と4代目ですか!!?」

 

リボーンの言葉にバジルがそう聞いた。

 

「あぁ、3代目はナイフを使って相手を斬り、4代目はフォークで相手の剣などを隙間に挟ませて防いだり、突き刺したりして攻撃をしていたんだぞ」

 

「まるで、さっきの綱吉君の攻撃みたいだね」

 

リボーンの説明に白蘭がそう言った。

 

「まさか、あいつ……………」

 

リボーンはある1つの考えが浮かんだ。

 

 

 

 

「俺はお前に殺されて、意識が()()()へ飛んだんだ」

 

ツナはそう言って、《ボンゴレギア 大空のリングVer.X》を見た。

 

「まさか…………」

 

ダークネスもロヴィーノから聞いたことがあった。ボンゴレギアもといボンゴレリングには歴代のボスや守護者たちの意識が入っていることを。現に獄寺たち守護者とルシフェルの戦いでも初代守護者たちが出てきたのだ。つまり、ツナは死んだことでボンゴレギアに意識が入ったのだ。

 

「俺の意識がボンゴレギアに入って、自分にはできることがもうないと思っていたら、初代が言ったんだ。『X世(デーチモ)、まだお前は終わっていない』ってな。きっと初代は超直感で俺が生き返ることを察したんだろうな。そこで俺は歴代ボスたちと死ぬ気で修行をしたんだ」

 

ツナはそう説明した。

 

 

 

 

「歴代ボスたちと修行ですか!!?」

 

獄寺が大きな声で叫んだ。他の皆も驚いていた。

 

「あぁ。だから、あいつは3代目と4代目の戦い方ができたんだ。おそらく、他のボスの戦い方もできるかもな。まぁ、さすがに2代目の《憤怒の炎》はできないだろうがな」

 

「当然だ」

 

リボーンの言葉にXANXUSがそう言った。

 

「だが、歴代ボスたちと修行なんてスゲェぜ、コラ!!」

 

「そうだな。だから、沢田もあそこまで強くなったのか」

 

コロネロとラルがそう言った。

 

「クフフ、しかし皮肉な話ですね。殺したと思っていた人物が蘇り、さらに強くなったとは………」

 

骸がさらにダークネスに顔を向けて、そう言った。

 

「これなら、ダークネスに勝てるよ!!」

 

炎真がそう言うと……………

 

「それはどうだろうな…………」

 

いまだに壁にもたれ掛かっていたルシフェルがツナとダークネスを見ながらそう言った。

 

「あん?なんだと?テメー、10代目が負けるって言うのか!?」

 

それが聞こえた獄寺がルシフェルににらみつけながら、そう言った。

 

「あぁ、そうだな。()()ダークネスの不利になっているところは想像できても、負けるところは想像できないな」

 

「今の?」

 

ルシフェルの言葉にリボーンが疑問に思った。あの鎧を着ている今かと思ったが何か違う気がした。しかし、ルシフェルはそれを気にせず、続けた。

 

「お前らも知っているがあいつは《人類至上サイキョウの人間》って呼ばれている。それを名付けたのはロヴィーノだ」

 

ルシフェルの言葉に周りの皆は驚いていた。そして、ルシフェルは続けた。

 

「9年前、俺たちが元々いた場所であいつは二大国の戦争を1人で終わらせて、その国を2つとも滅ぼした。しかも、わずか1時間で両軍、10万人ずつの合計20万人の復讐者(ヴィンディチェ)やアルコバレーノクラスの兵士たち全員を殺してな。その大事件をそこら中に死体が転がっているところから『死体の大地事件』って呼ばれている。あいつの真っ赤なシャツはその時の返り血で染まったって言われているぜ。………………まぁ、それは完全なデマだけどな」

 

ルシフェルは最後に冗談を言ったが、全員そんなことを気にしている余裕は無かった。わずか1時間で復讐者(ヴィンディチェ)やアルコバレーノクラスの兵士たち20万人を皆殺ししたということに信じられなかった。

 

「…………もしかして、豪君が言っていた『あの事件』って…………」

 

白蘭が何かに気がついて、そう言った。

 

「あぁ…………。豪の使っている改造死体はその時の事件の兵士たちだ」

 

白蘭の言葉にルシフェルが答えた。

 

「まぁ、そんなことはどうでもいい。ようはその時の事件であいつは《人類至上サイキョウの人間》って呼ばれることになったんだ。地球にはこんな言葉があったな。『井の中の蛙、大海知らず』。だが、それをつけたロヴィーノは平行世界(パラレルワールド)、異世界という名の大海を全て知っている。ダークネスはそれらの全ての人間の中からそう二つ名が与えられた。しかも、あいつなら、ある程度の階級なら神でも余裕で殺せる。さすがにロヴィーノは無理だろうがな」

 

ルシフェルがそう言うと、ツナとダークネスに向けていた視線をリボーンたちに向けた。

 

「お前ら《人類至上サイキョウの人間》のサイキョウってどういう意味かわかるか?」

 

「えっ?それは、最も強いという意味だろ?」

 

「うむ。最強は極限に強いという意味だ!!」

 

山本と了平がルシフェルの質問にそう答えた。

 

「………確かに、そういう意味もある。だが、完璧な答えじゃない」

 

とルシフェルが言った。皆はどういうことだと思った。

 

「《人類至上サイキョウの人間》。このサイキョウは最も強く、最も恐ろしく、最も凶暴という意味だ。3つのサイキョウ(最強・最恐・最凶)を持っている。これが《人類至上サイキョウ(最強・最恐・最凶)の人間》だ。同じくロヴィーノも3つのサイキョウ(最強・最恐・最凶)を持っている。それが《神々至上サイキョウ(最強・最恐・最凶)の邪神》だ」

 

ルシフェルは《人類至上サイキョウの人間》の意味を説明した。

 

 

 

 

一方、ツナとダークネスでは…………

 

「ハッ!!!」

 

ダークネスがおもいっきりガンブレードを投げつけた。ものすごいスピードだったがツナにとってはたいしたことのないスピードだった。ツナはそれをかわそうと動こうとすると…………

 

シュンッ!!!

 

「!!?」

 

ガンブレードが突如、消えたのだ。ツナはどこに行ったんだと思っていると…………

 

ドガンッ!!!

 

なんと、ツナが先程、凍らせて、落ちた氷の下からガンブレードが出てきた。《闇夜》の炎でガンブレードを氷の下へとショートワープさせたようだ。飛んできたガンブレードにより氷は砕けた。

 

シュンッ!!!

 

そこでダークネスがショートワープで移動して、ガンブレードを掴んだ。

 

ドガンッ!!!

 

そして、そのままダークネスはガンブレードを振り回して、氷にぶつけた。氷はさらに砕けて、散弾銃のようにツナに向かった。

 

「!!?ナッツ!!形態変化(カンビオ・フォルマ) 防御モード(モード・ディフェーザ)!!!」

 

ツナは《ボンゴレギア 大空のリングVer.X》からナッツを呼び出して…………

 

「《Ⅰ世のマント(マンテッロ・ディ・ボンゴレプリーモ)》!!!」

 

ナッツを裾が《光天》の炎で燃えているマントに変えて…………

 

ドンッ!!!ドンッ!!!ドンッ!!!ドンッ!!!ドンッ!!!ドンッ!!!ドンッ!!!ドンッ!!!

 

氷の散弾銃を防いだ。

 

シュンッ!!!

 

すると、後ろからダークネスがツナに近づいた。それに気づいたツナはマントで防御の体勢をとった。

 

ドンッ!!!

 

ガンブレードとマントがぶつかった。

 

(ぐっ…………重い!!?)

 

ツナはマントでダークネスの攻撃を防ぎながら、そう思った。ツナは気づいていなかった。ただ後ろから攻撃するだけなら、離れた場所ではなく、すぐ背後から攻撃をすればいい話だ。ダークネスがなぜそのような行動に出たかというと、ダークネスはツナの後ろ側の離れた場所にショートワープして、ツナに近づく際に何十層もある《闇夜》の炎のワープホールを連続で通ったのだ。バミューダが《夜》の炎のワープホールを相手の周りに展開して、それらを連続で通って、光速の速さで相手に攻撃する技をダークネスは直線で行ったのだ。それにより、光速の速さで突っ込んできたダークネスは高い攻撃力でツナに攻撃したのだ。ツナはそれを防ぐのに手一杯だった。そんなときだった…………

 

ドガッ!!!

 

「ガッ!!?」

 

『10代目/沢田(殿)/ボス/ツナ(君)!!?』

 

ツナはマントの隙間からダークネスの蹴りをくらったのだ。しかも、足には爪がついているためにさらにダメージが追加した。

 

 

 

 

ツナがダークネスからの蹴りをくらい、叫んだ獄寺たち。そんな中、2人の戦いを見ていたリボーンがルシフェルに言った。

 

「ルシフェル」

 

「あ?なんだ?」

 

「確かに、あいつはとんでもねぇ奴だ。そこら辺にある物を利用して、いろいろと応用しながら戦ってやがる。俺にも想像がつかねぇぐらいだぞ。…………だがな………」

 

そう言うとリボーンはニヤリと笑った。

 

「俺の生徒をあまりなめんじゃねぇぞ」

 

ルシフェルはどういうことだと思い、2人の戦いを見た。

 

 

 

 

ダークネスがツナの腹を蹴ったとき、ツナが言った。

 

「…………ナッツ………。形態変化(カンビオ・フォルマ) 攻撃モード(モードアタッコ)!!」

 

ツナはそう言うと、マントが光だして…………

 

「《Ⅰ世のガントレット(ミテーナ・ディ・ボンゴレプリーモ)》!!!」

 

ナッツをマントからガントレットに変えた。マントに隠れて見えなかったが、ガントレットを装備していた手と反対の手でダークネスの足を掴んで逃がさないようにしていた。

 

「!!?」

 

ダークネスは狙いに気づき、急いでガンブレードで足を切断しようとするがツナのほうが早かった。

 

「《バーニングアクセル》!!!」

 

ドカーーーーンッ!!!

 

至近距離からの《光天》の炎の球がダークネスに直撃した。


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