家庭教師ヒットマンREBORN! ~光と闇の奇跡~ 作:R0
「《
全身、ドラゴンを思わせるような鎧を着たダークネスがそう言った。
「けっ!!ごつい鎧なんか着やがって………!!」
獄寺がそんなダークネスに対して、悪態をついた。
「ただのこけおどしだよ」
雲雀がそう言うと、トンファーから鎖を出して、ダークネスに向かって放った。それは、まっすぐダークネスに向かった。しかし、ダークネスはかわそうとしなかった。
「どういうつもりだ?」
ランチアがそう言った。他の皆も疑問に思った。そして……………
カキン…………
鎖はダークネスの鎧に当たったが、全くダメージが無かった。
『なっ!!?』
全員、その事に驚いた。
「…………無駄だ。その状態のあいつには
ルシフェルがボソッと呟いたが誰も聞いてなかった。
「んおーーーー!!!!《
今度は了平がダークネスに向かって、3連続のパンチを繰り出した。しかし…………
ドガッ……………、ドガッ……………、ドガッ……………
ダークネスは微動だにしなかった。
「なっ!!?」
「効かねぇよ、そんな攻撃」
ゲシッ!!!
「ガハッ!!!?」
了平はダークネスに蹴り飛ばされた。
「笹川殿!!!」
「ん………。大丈夫だ………。………しかし、なんて極限に硬い鎧だ」
バジルがかけよって、了平がそう言った。
「…………なら、バジル、芝生。《匣間コンビネーションシステム》だ!!!」
獄寺がバジルと了平にそう言った。
「わかりました!!!アルフィン!!!」
「うむ!!!我流!!!」
「瓜!!!」
「「「《匣間コンビネーションシステム》!!!」」」
了平は1度、漢我流と分裂して、漢我流が腹の袋から《晴》の炎のエネルギーを放った。アルフィンはドルフィンエッジを放った。瓜は漢我流の炎を受けたことで《
「「「《太炎嵐空牙Ver.X》!!!」」」
「ガオォォォォーーーー!!!!」
瓜はまっすぐダークネスに向かった。
ドカーーーーーンッ!!!
爆発が起きて、粉塵が舞った。今度こそ、ダメージが入ったと思われたが……………
「……………この程度か?」
粉塵が晴れるとそこには、瓜を片手で押さえていたダークネスがいた。
「まだだ!!!瓜!!!」
獄寺が瓜に叫んだ。
ジリリリリッ…………
「!?」
よく見ると、瓜の尻尾は導火線のように燃えていた。
「果てやがれ!!!《瓜ボムVer.
ドカーーーーーンッ!!!
《
「どうだ!!!」
「これなら…………」
皆がそう言っていると……………
「…………だからなんだ?」
『なっ!!!?』
しかし、それでもダークネスは無傷だった。
「嘘だろ……………」
「今のを……………」
獄寺たちは信じられないって顔をして言った。
「この猫もずいぶん小さくなったな」
「!!?瓜!!!」
「ニャァ…………」
ダークネスに掴まれている《瓜ボム》の影響で小さくなった瓜を見て、獄寺が叫んだ。
「別にこんな弱りきった猫に何かしようとは思ってねぇよ」
ダークネスはそう言って、瓜を放り投げた。
「瓜!!!」
獄寺はそれを見て、滑り込んでキャッチした。
「くっ…………」
獄寺は瓜をキャッチしたあと、ダークネスを睨み付けた。
「くっ………。なら、ダメージが当たるまで攻撃を続けるだけなのな!!!時雨蒼燕流 特式 十二の型 右太刀《斬雨》!!!」
「《
「《白黒龍破》!!!」
「《大紅蓮・暴蛇烈覇》!!!」
山本、XANXUS、白蘭、ランチアがダークネスに向かって、それぞれが強力な技を放った。そして、それらはダークネスに向かった。
ドカーーーーーンッ!!!!
そして、直撃して大爆発した。しかし……………
「いい加減に学習してほしいな…………」
「「「「なっ!!!?」」」」
やはり、ダークネスは無傷だった。しかも、ランチアの蛇剛球を片手で受け止めていた。
「ハッ!!!」
ビシッ!!!ビシビシッ!!!
ドガンッ!!!
ガラガララララッ!!
ダークネスは握力と爪の力で蛇剛球を砕いた。
「!!?俺の蛇剛球を!!!?」
ランチアは驚いて、そう叫んだ。
「おいおい、マジでどうなってんのな!!?」
山本がそう言った。ダークネスはその場から1歩も動いておらず、《闇夜》の炎のショートワープを使った形跡も無かった。それなのに、今までの攻撃を全て受け止めて、無傷だった。
「……………まさか!!?」
すると、リボーンが何かに気がついたか、そう呟いた。
「何かわかったの?リボーン君」
白蘭がそれを聞いて、リボーンに聴いた。
「………………あぁ。…………だが、だとしたらまずいな」
リボーンはそう言って、自分の考えを言った。
「あの鎧には強力な《闇夜》の炎を纏っている。それによって、俺たちの攻撃を
『なっ!!!?』
リボーンの言葉を聞いて、全員驚いた。
「……………全て無効化されるなら、外側の攻撃は通じないことになる。まさしく、無敵の防御を誇る鎧だ………」
リボーンがダークネスのことをそう評価した。
「……………でも、だからって攻めないわけにはいかないよ!!!」
炎真がそう言うと、ダークネスに《大地》の炎の重力をかけた。
「もう、君の匣アニマルは使えない!!!だから、この炎を邪魔する方法は無い!!!」
「ついでに、これで君を逮捕するよ」
そう言うと、雲雀はダークネスに《アラウディの手錠》を投げつけた。
ガシャンッ!!!
ダークネスの腕に手錠が嵌まった。
「これだけじゃないよ」
そう言うと、ダークネスに嵌まっている手錠が増殖し始めて、ダークネスを拘束した。
「ナイスだよ、古里炎真君、雲雀恭弥君」
炎真と雲雀の行動を賞賛したバミューダがショートワープでダークネスの背後に回った。
「外側がダメなら、内側から攻めるだけだよ!!!」
バミューダがそう言うと、手刀で突きをいれた。《夜》の炎で鎧を無視して、直接体に当てるはずだった。しかし……………
スカッ…………
「なっ!!!?」
バミューダは驚いた。なぜなら、手刀は体を貫通したことは貫通したが、何も無かったかのように通り抜けたからだ。
「残念だが、内側は弱点じゃない」
ダークネスがそう言うと、《大地》の炎の重力なんて無かったかのように体が動き、手錠を通り抜けて、バミューダの腕を掴んだ。
「なっ!!!?まさか、炎の重力も無効化にしたの!!!?」
「しかも、手錠を通り抜けただと!!!?」
炎真とランチアが驚いて叫んだが、ダークネスはそんなことは関係無しにガンブレードでバミューダを斬りかかろうとしていた。
「くっ!!!?」
バミューダは捕まれた腕を切り離して、ショートワープでかわした。そして、すぐに腕もショートワープさせて、元に戻した。
「…………かわしたか。…………まぁ、いい。俺の鎧は外側は《闇夜》の《闇》で無効化にして、内側は《闇夜》の《夜》で通り抜かす。ベルゼブブの大蛇丸の《暴食の炎》のような相手から受けた攻撃を自分の力にするっていうのはないが、この鎧に死角は無い」
ダークネスは淡々と自分の鎧について、説明した。
「マジかよ…………」
「なら、どうやって攻めればいいのな………?」
獄寺と山本が絶望したかのように、言った。
「…………ならば、幻術です!!!クローム!!!フラン!!!」
「はい!!!骸様!!!」
「了か~いで~す!!!」
骸の言葉にクロームとフランは骸と一緒に幻術を使った。
「確かに肉体的ダメージは通じなさそうですが、精神的ダメージはどうですか!!!」
骸たちはダークネスに恐ろしい悪夢を見せているようだ。
「………………嘗めているのか?」
「「「!!!?」」」
しかし、それでもダークネスには通じていないみたいだ。しかも、少し苛ついているかのように言った。
「嘘!!!?」
「ミーたち自身でも、気分が悪くなる悪夢ですよ!!!?普通の人なら発狂ものですよ!!!?」
クロームとフランが顔を青ざめながら言った。
「…………まさか、ダークネスはこのような悪夢は平気だと言うのですか!!!?」
骸も気分が悪そうに言った。
「あぁ、他の連中は知らねぇが、こんなの俺にとっては悪夢でも何でもねぇよ」
ダークネスは骸たちに向かって、そう言った。
「くっ…………!!?(彼らの故郷はどれくらいの地獄だったのですか!!!?)」
骸はダークネスを見て、そう思った。
「…………チッ!!いい加減、うざくなってきたな。…………これで、終わらせるか」
そう言うと、ダークネスはガンブレードを構えた。
「!!?全員、気をつけろ!!!」
リボーンはそう言って、皆、身構えた。
「《逆鱗乱舞》」
ダッ!!!
ダークネスがそう言うと、一気に前へ飛び出した。
バンッ!!!ゲシッ!!!バンッ!!!ザシュッ!!!ザシュッ!!!バンッ!!!ゲシッ!!!ザシュッ!!!ドガッ!!!ザシュッ!!!バンッ!!!バンッ!!!ドガッ!!!
『ガッ/グハッ/ガハッ/ッ/キャアッ!!!』
撃つ、斬る、蹴る、殴る、そう言った行程をダークネスはリボーンたちの間を通り抜ける一瞬で行った。そして、全員が倒れた。
「………グッ………クソボス…………」
「………白蘭…………」
「………いったい、………どうなっているのですか………?」
どうやら、先程ダークネスにやられた者が気がついたようだ。しかし、戦いに参加できる余力は残っていなかった。そして、風がダークネスの動きに疑問を出した。
「……………《逆鱗乱舞》。対大人数の技。相手の隙間を縫って通り、その間に状況によって撃つ、斬る、蹴る、殴る、といったことを一瞬で行う技。…………しかし、あの状態でやるのは、俺も初めて見たぜ。よくも、まぁ、あんなでかいガンブレードであんな動きができるもんだ…………」
風の疑問にルシフェルが答えて、ルシフェルはどこか呆れたように言った。
「ぐっ……………」
「っ………………」
「これで、終わりだな…………」
意識は残っているものの戦えそうになかった皆を見て、ダークネスがそう呟くと………………
「……………ふん。それはどうだろうな…………」
バンッ!!!
ダークネスに向かって急に銃弾が飛んできた。ダークネスは体をずらしてそれをかわした。
「…………かわす必要なんかないはずなのにな。………条件反射か……………?」
リボーンがフラフラとなりながらも立ち上がった。
「…………よく立てたな」
「…………俺の読みを甘く見るなよ………」
そうリボーンは最強のヒットマンと呼ばれている由縁の読みを使って、何とか傷を浅くすることができたのだ。しかし…………
「うっ!!!?」
リボーンは急に苦しみだすと、体が縮んで、大人から赤ん坊に戻った。どうやら、時間切れのようだ。他のバミューダなどのアルコバレーノも赤ん坊に戻っていた。
「………どうやら、ここまでみたいだな」
ダークネスはリボーンの様子を見て、そう言った。
「…………いや、まだだ。どうやら、戦えるのは俺だけだからな。最後まで諦めるわけにはいかねぇ」
とリボーンはそう言って、ダークネスを見た。
「…………わからないな」
ダークネスはポツリと言った。
「沢田綱吉は死んだというのに、なぜお前らはここまで戦えたんだ?ルシフェルたち《
ダークネスはそう疑問をリボーンにぶつけた。ダークネスはわからなかったのだ。ツナが死んだことで、バラバラになると思っていたからだ。
「いや、確かにあいつは俺たちの中心人物だったぞ」
それをリボーンが答えた。
「オメーがツナを殺したことで、こいつらは一触即発になろうとしていたんだぞ」
「…………あぁ、リボーンさんの言うとおりだ………」
すると、獄寺が倒れながらも言った。
「……俺たちは10代目が亡くなられたショックで塞ぎこんでしまった。………一緒に戦うべき仲間とも険悪になりかけた………」
「…………だがな、…………小僧がそんな俺たちを叱咤して、小僧が聞いたツナの遺言を俺たちは1つになれたんだ…………」
今度は山本が獄寺の後に続けて言った。
「沢田綱吉の遺言だと…………?」
「あぁ、そうなのな。ツナの遺言が無かったら、俺たちはここまで来ることはできなかったのな」
山本がそう言った。
「だからな、ダークネス。ツナはダメツナだが、居なくてはならない中心人物だった。オメーの言うとおり、バラバラになりかけた………。だがな、それを繋げたのもツナだぞ!!!」
最後にリボーンがそう言って、締めた。
「……………………」
ダークネスはしばらく黙っていた。顔が覆われているために表情はわからなかった。
「……………そうか、そういうことか」
ダークネスがそう呟くと…………
シュンッ!!!
ゲシッ!!!
「グッ!!!?」
ガシッ!!!
『小僧/リボーン(君/さん)!!!?』
リボーンの前まで一瞬で移動して、リボーンを蹴りあげて、片手で掴んだ。
「グッ……………」
「どうやら、俺たちは1つ勘違いしていたみたいだ。厄介な存在は沢田綱吉だけではなかったみたいだな。……………お前だよ、リボーン」
ダークネスがリボーンを見ながら、そう言った。
「よく考えてみれば、そうだな。お前は沢田綱吉に発破をかけたりして、やる気を起こしている。それによって、勉強も運動も不得意だった普通の中学生があそこまで強くなったからな。しかも、今回はお前の発破で他の連中が奮起している。つまり、お前が今の中心人物になっているわけだ」
ダークネスが淡々と言った。
「……………復活まであと少しだが………。どうやら、お前も消す必要があるみたいだな」
そう言って、ダークネスはガンブレードをリボーンに向けた。
「グッ!!!?」
「!!!?やめろ!!!」
リボーンは顔をしかめて、獄寺たちは叫んだ。しかし、ほとんどの者が怪我で動けず、戦いに参加していなかったロマーリオやランボでも今から助けにいくには間に合わない。
「じゃあな、リボーン。お前の仲間もしばらくすれば、そっちへ行くが、それまで教え子と一緒に待っていろよ」
そう言って、ダークネスがリボーンに向かってガンブレードを斬りかかった。
『小僧/リボーン(君/さん)!!!!』
獄寺たちは叫んだ。
…………………………………
…………………………
…………………
…………
その時だった。
ビュンッ!!!!
ドガッ!!!!
「ガハッ!!!!?」
ズザザザザッ!!!!
突如、入口からものすごいスピードで現れた何者かが全ての攻撃を無効化させる鎧を装備していたダークネスを殴り飛ばした。その時にダークネスは手を開いて、リボーンは解放された。
『!!!!??』
リボーンも獄寺たちもルシフェルも驚いた。ダークネスを殴り飛ばしたことも、そうだが、何より殴り飛ばした人物だった。その人物の登場に全員が信じられなかった。
「…………どういうことだ…………?」
ダークネスも立ち上がりながら、信じられないように言った。
ダークネスを殴り飛ばした人物は両手に赤いガントレットを装備していて、右手の中指と小指に小さな鎖で繋がった指輪をしていた。両目の瞳は金色に輝き、額にはオレンジと金色が混ざった色した炎が灯っていた。
「なぜ、お前がここにいる!!!
それは、ダークネスに殺されたはずのツナだった。