家庭教師ヒットマンREBORN! ~光と闇の奇跡~ 作:R0
《羅刹開匣》したベルゼブブの8体の大蛇丸たちの猛攻をかわし続けるリボーンたち元アルコバレーノ。マーモンの幻術で防いでいるが、こちらが不利なことに変わりはない。ただでさえ、《暴食の炎》で攻撃が通じないのに《
「ギャーーーーッ!!!!来るなーーーー!!!!」
スカルが迫ってくる大蛇丸に追いかけられながら、そう叫んだ。
「厄介すぎるよ、これ……………」
マーモンが幻術の分身を作って逃げながらそう言った。しかし、その分身もすぐに大蛇丸に撃破される。
「何か方法はないのでしょうか?」
風がそう言った。大蛇丸たちに攻撃を与えると、大きくなり、スピードも上がるので、不用意に攻撃ができないでいた。
「あのガキめ!!ずっと、そこに居座るつもりか!!?」
「だとしたら、本体に攻撃できないじゃねぇか、コラ!!!」
ラルが壁の中にいるベルゼブブを見て、そう言った。
「けど、本体に攻撃できたとしても彼には通じないよ……」
バミューダが冷静にそう答えた。そう、ベルゼブブ自身にも《暴食の炎》の鱗が纏っているために攻撃できたとしても、ダメージは与えられず、大蛇丸たちをパワーアップさせてしまう。
「じゃあ、どうすればいいんだ、コラ!!!」
「それを今考えているんだよ。全く…………、下手すればチェッカーフェイスよりも面倒だよ………」
コロネロの言葉にバミューダがそう言った。そして、ため息をつきながら、そう呟いた。
「…………………」
リボーンは黙ってかわし続けながら何かを考えていた。
「もう、ずっとかわされていたら、いつまでたっても終わらないじゃないか」
ベルゼブブが壁の中からそう言った。
「うるせーーーー!!!!ってか、なんで、俺たちの状況を知っているんだ!!!?」
スカルが壁の中にいるはずなのにこちらの状況を知っているベルゼブブに叫びながらそう聞いた。
「だって、
『!!!?』
ベルゼブブの言葉に元アルコバレーノの皆は驚いた。つまり、ベルゼブブは大蛇丸たちの16個の目で、ずっとリボーンたちの行動を見ていたことになる。それは同時にベルゼブブには死角がないことになる。
「そんなことよりも、僕は早く地球が滅ぶ前の最後のご飯を食べたいんだけど~」
ベルゼブブがリボーンたちに向かってそう言った。
「ふざけんな、コラ!!!!」
「そうですね、あなたがたに地球を滅ぼさせませんよ」
コロネロと風がそう言った。他の皆も口には出さなかったが、同じ気持ちだった。
「フーン。…………まぁ、いいよ。君たちがなにを言おうが関係無いよ。この技で終わらせるだけだから。大蛇丸」
ベルゼブブがそう言うと……………
ボゥッ!!ボゥッ!!ボゥッ!!ボゥッ!!ボゥッ!!ボゥッ!!ボゥッ!!ボゥッ!!
大蛇丸たちの鱗に纏っていた《暴食の炎》が激しく燃え始めたのだ。
「《八連大蛇特攻》」
「「「「「「「「ぐぅおぉぉぉぉぉぉぉーーーー!!!!」」」」」」」」
ベルゼブブがそう言うと大蛇丸たちは激しく燃えている《暴食の炎》を纏って、リボーンたちに今までよりも速く突撃し始めた。
「んなーーーー!!!?」
「ちょっと、どうするの、これ!!!?さっきの僕の幻術もすぐに壊れるよ!!!!」
「僕の《夜》の炎で全員移動する暇もないよ……………」
「くっ…………、こんなガキに2度も……………」
とスカル、マーモン、バミューダ、ラルがそう言った。全員が技を受ける覚悟をすると…………
「《エレットリコサンダー》!!!」
ビリリッ!!!
「「「「「「「「ぐぅおぉぉぉぉぉぉぉーーーー!!!!?」」」」」」」」
「ぐっ…………!!!?」
突如、緑色の電撃がベルゼブブと大蛇丸たちに襲いかかった。その急な電撃により、大蛇丸たちの攻撃は止まった。
「今の技は…………?」
リボーンがそう呟くと皆は入口のほうを見た。
「あれは…………!!!?」
「モスカ!!!?」
「虹の代理戦争で見たのと似ているね…………」
ラル、マーモン、バミューダがそう言った。入口には虹の代理戦争で使われた《
プシューーーーー
腕から煙を出した。
「!!?煙幕か!!?」
ベルゼブブがそう言った。煙は一瞬でその空間を包んだ。
「こんなもの………、大蛇丸!!」
ベルゼブブはそう言うと、大蛇丸たちは大きく息を吸い込み吐き出して煙を入口のほうに吹き飛ばした。煙が晴れるとそこには……………
「なっ!!!?」
リボーンたちもモスカもいなかった。ベルゼブブは驚いた。
「どこに行ったの?」
入口から出て行ったとは考えにくいため、必ずどこかにいるはずだった。ベルゼブブは大蛇丸たちを使って探し始めた。
ベルゼブブが大蛇丸たちを使って探している頃…………
「ぜぇ、ぜぇ、もう大丈夫なのか…………?」
「えぇ、ベルゼブブは私たちに気づいていません」
スカルと風がそう言った。リボーンたちは今、ベルゼブブの頭上にいる。煙幕が広がっている間にマーモンが幻術で足場を作り、そこに移動したのだ。
「さて………、いい加減、出てきたらどうだ。
リボーンがモスカのほうに向きながら言った。すると、モスカのハッチが開いた。
「フン!ずいぶんと偉そうだな、リボーン。私のおかげで命拾いしたのにもかかわらずな…………」
中からヴェルデが出てきた。
『!!!?』
ヴェルデの姿に全員が驚いた。ヴェルデは赤ん坊の姿ではなく、呪われる前の大人の姿だった。
「なんで、お前、元の姿に戻っているんだ!!!?」
「そうだよ!!!!どうしてなんだよ!!!?」
スカルとマーモンが叫んだ。
「声がでかい!ベルゼブブに場所がばれる!それで、その質問の答えだが、これを使ったのさ」
そう言って、ヴェルデが取り出したのは、《雷》のおしゃぶりの形をした注射器だった。
「なんだ、それは?」
「これは、エンヴィーの《嫉妬の炎》が込められている注射器だ」
「エンヴィーの《嫉妬の炎》をですか?」
リボーンの疑問にヴェルデが答えて、それに、風がさらに聞いた。
「フン!私もただでは連れて行かれたわけではない。私は研究所にエンヴィーの《嫉妬の炎》のデータを残していたのだ。それを解析して、私たちの体が15分だけだが戻れる発明品を作ったのだ。しかも、この状態でもう一度胸元を刺すと、赤ん坊の状態に戻って、温存ができる」
そう言って、ヴェルデは自分の胸元に注射器を刺すと赤ん坊の状態に戻った。
「これが、この発明品の特徴だ。ほら、お前らの分もあるぞ」
そう言って、ヴェルデは赤、青、紫、黄、藍、透明のおしゃぶり型の注射器を取り出した。
「これは、これは……」
「すげーぞ、コラ!!」
「よっしゃーーー!!!これで、戻れるぞーーーー!!!!」
「15分だけってヴェルデが言っていただろうが、パシリ!!それとうるせーー!!」
「あでっ!!!?」
「でも、使えるね………」
「僕の分も用意してくれたんだ」
皆がそれぞれ、そう言った。スカルはリボーンに蹴られたが………。
「お前たちにあらかじめ渡していた通信機で状況は知っていた。だから、このおしゃぶり型の注射器といくつかの入江たちとともに改良した機械をいくつか、匣に入れて持って、この改良した《
とヴェルデは説明した。あの後、
「フム…………。ヴェルデ、いったいなにを持ってきたのだ?」
「あぁ、それは――――――」
リボーンの疑問にヴェルデは答えた。それを聞いてリボーンはニヤリと笑った。
「あいつを倒す作戦をおもいついたぞ」
リボーンの言葉に周りの皆が驚いた。
「本当ですか!?」
「さすがだね、リボーン君」
「いったい、どんな作戦なんだ?」
「それは――――――」
ラルの言葉にリボーンが作戦を説明した。
「―――――というわけだ。」
「なるほど。………ですが、うまくいくのですか?」
「確かに、そこも効かない可能性があるよ」
「あぁ、それはわかっている。だが、他に手が無いのも事実だ」
風とマーモンの言葉にリボーンがそう言った。それに皆は黙った。リボーンの言うとおりだったからだ。皆が早速、作戦を実行しようとすると…………
「ラルにコロネロ、お前らは出るな」
リボーンが2人にそう言った。
「なっ!!!?リボーン、どういうことだ!!!?」
「そうだぞ!!!なんで、俺たちが出たらだめなんだ、コラ!!!!」
ラルとコロネロは当然、納得ができず反論した。それに、リボーンは淡々と答えた。
「今のオメーらだと足手まといだからだ」
「「なっ!!!?」」
リボーンの言葉にラルとコロネロが絶句した。周りの皆は戸惑う者もいれば、黙って見ている者もいた。
「今のオメーらは、冷静さに欠けている。さっきから、オメーらは考えもなしに無鉄砲にあいつに突っ込んでいる。そんな状態じゃ、はっきり言って邪魔だ。スカルでさえ、あいつの技を受け止めて、役に立っているんだぞ。まぁ、オメーらが何でそんなに冷静さを失っているのかは予想はついているが…………。今、オメーらは何のために戦っているんだ?」
「何のためにだと…………」
「そりゃあ…………」
リボーンの質問にラルとコロネロは答えようとしたが、答えることができなかった。それを見てリボーンが言った。
「それじゃ、だめだな。オメーら、行くぞ!!」
そう言ってリボーンは飛び降りた。他のメンバーも戸惑ったがリボーンに続いた。ヴェルデはひとまず、モスカに乗って降りた。降りるだけなら、赤ん坊の状態でも操作はできるみたいだ。
「「…………………」」
その場にはラルとコロネロが残った。2人は黙って、リボーンたちのあとを見続けた。
ベルゼブブが探しているとリボーンたちが上から降ってきた。
「ふ~ん。そんなところにいたんだ。どうりで探しても見つからなかったわけだよ。あれ?ヴェルデが来たのは知っているけど、ラル・ミルチとコロネロは?」
ベルゼブブは当然の質問をした。それにリボーンが答えた。
「フン!あいつらは来ないぞ。その必要が無いからな」
「ふ~ん。そうなんだ。…………でも、本当のところは戦力外通告したんじゃないの?」
とベルゼブブは真実を言い当てた。何人かは顔を歪めたが、リボーンはポーカーフェイスを続けて言った。
「どうなんだろな?まぁ、それはおいといて、さっきまでの俺たちだと思うなよ。いくぞ、オメーら!!」
リボーンがそう言うとリボーンたち6人はおしゃぶり型の注射器を持った。
「?」
ベルゼブブはそれが何かわからなかった。そして、6人はそれを胸元に刺した。
「「「「「「プレゼント・プリーズ!!!」」」」」」
虹の代理戦争で言った言葉を言うと、リボーンたちの体は成長し始めた。そして………
「よっしゃーーー!!!やっぱり、元の体はいいぜーーーー!!!!」
「はしゃぎすぎですよ、スカル」
「でも、確かに元の体はいいよ」
「フン!!どうかね、私の発明品は?」
「まさか、また、この体に戻れるとはね…………」
「CHAOSだな」
6人が大人の姿になった。バミューダは包帯とローブが外れていた。
「これは、驚いたよ!!」
ベルゼブブは純粋に驚いていた。こういうときは年相応だった。
「驚くのはまだ早えぞ!!」
そう言うとスカルが匣を取り出して、開匣した。中から出てきたのは……………
「……………バイク?」
そう、ベルゼブブの言うとおり、バイクだった。しかし、ただのバイクではなかった。10年後の未来でツナたちがチョイスで使われたレーサーバイクだった。しかも、メカニックたちがいろいろと改造して、馬力もスピードも上がっている。元スタントマンだったスカルなら、十分に使いこなせるだろう。
「確かに、いろいろと驚かされたけど…………。それで、なにが変わるの?」
ベルゼブブがそう言うと…………
「フン!!すぐにわかるさ。オメーら、行くぞ!!」
リボーンがそう言うと、6人は散開した。ベルゼブブはまた逃げるのかと思ったが…………
バーン!!バーン!!
リボーンが大蛇丸に発砲したのだ。リボーンだけではない。他のメンバーも大蛇丸たちに攻撃を始めたのだ。ちなみに、スカルはバイクに搭載されていたガトリングガンで攻撃をしている。
「!!!?」
ベルゼブブは驚いて理解ができなかった。大蛇丸たちに攻撃をしても、ダメージは効かず、大蛇丸たちをパワーアップさせてしまう。それにも関わらず、リボーンたちは攻撃を続けた。
「は~~~っ…………」
風は《爆煉疾風拳》の構えをとった。
「《爆龍炎舞》!!」
風は《爆煉疾風拳》の技の一つで、巨大な龍のような演出が見られて、複数の大蛇丸たちに威力の高い攻撃を与えた。しかし、やはりダメージは与えられず、攻撃を受けた分、パワーアップした。
「《
次にヴェルデがモスカから、緑色のメーザーを放った。それは、大蛇丸たちに直撃したが、やはり変わらなかった。
「なにを考えているのかわからないけど、君たちからもらった力を使わせてもらうよ」
ベルゼブブがそう言うと、大蛇丸たちの口に《暴食の炎》を収束させた。
「《八連大蛇大砲》」
大蛇丸たちの口から収束させた炎を吐き出した。
「!!!かわせ、オメーら!!!!」
リボーンの言葉に6人はそれぞれの方法でかわした。大蛇丸たちは炎を吐き出したことで元のサイズに戻ろうとしていた。それにより、隙間からベルゼブブが見えた。
「今だ!!《カオスショット》!!!」
リボーンは拳銃から光弾を放った。目指すはベルゼブブの胸元、《雲》の《
「!!!?」
ベルゼブブはリボーンたちの狙いを察した。リボーンたちの狙いはこうだった。敢えて、大蛇丸たちに攻撃することで大蛇丸たちの胴体は太くなる。そして、大蛇丸たちが《八連大蛇大砲》を放つことで、大蛇丸たちの胴体は元のサイズに戻ろうと細くなる。その際に、隙間ができてベルゼブブが見える。そのときにベルゼブブの《
そして、リボーンの光弾が《
ドガン!!
『!!!??』
リボーンの光弾が先程のベルゼブブの攻撃ではじけ飛んだ瓦礫に防がれたのだ。これには、リボーンたちも、ベルゼブブも驚いた。誰も予想ができなかったからだ。
「…………!!大蛇丸!!!」
ベルゼブブは急いで、大蛇丸たちに命令して自分を取り囲んだ。
「君たちの狙いがわかったよ。でも、もう同じ手はくらわないよ」
ベルゼブブがそう言った。
「クソッ…………!!」
「まさか、あのタイミングで瓦礫が飛んでくるとはね…………」
「これは、私も計算ができなかったよ…………」
「運が悪いですね……………」
「それに、ベルゼブブ君に作戦がばれたよ。彼、《
スカル、マーモン、ヴェルデ、風、バミューダがそれぞれ、そう言った。
「フン!!確かに、あそこで瓦礫が飛んできたのは予想外だったが……………攻め続けるぞ!!地球を滅ぼさせないためにもな!!!」
そう言って、リボーンは再び攻め始めた。他の皆もこのままでは終われないと攻め始めた。
「無駄なことを…………」
ベルゼブブがそう呟いた。
「はーーー!!!」
バミューダがベルゼブブと大蛇丸たちの周りにいくつもの《夜》の炎のワープホールを作った。バミューダはそのワープホールを連続で通った。そして、バミューダは光速の速さとなった。
「これでも、くらえ!!!」
バミューダは光速の速さで《夜》の炎で真上から大蛇丸たちに強烈な一撃をぶつけた。そして、やはり攻撃を吸収した。
「………わかっていたけど、致死率100%の奥義を防がれるとはね…………」
バミューダはそう呟き、すぐに次の行動へと移した。
「《七属性固形砲弾》!!!」
ヴェルデはモスカからミサイルを放った。それは、大蛇丸たちに当たり、大蛇丸たちはそれを吸収して、パワーアップした。そのような状況がしばらく、続いた。
「同じ手は通じないよ。君たちの体力がきれるまでこのままで行かせてもらうよ」
ベルゼブブがそう言うと…………
コキン
その場にいた全員にそのような音が聞こえた。すると…………
「うわあぁぁぁぁぁぁーーーー!!!!?」
ベルゼブブの体に無数の傷ができて、血が噴き出した。
「………いったい、………何が………」
ベルゼブブは息を荒くして、言った。
「《バイパー・ミラージュ・R》。僕の奥義だよ」
マーモンがそう言った。《バイパー・ミラージュ・R》、相手に特定の音を聞かせることで脳にルールを与える奥義。これを破ると、その人物は肉体的ダメージを負ってしまう。
「特別にルールを教えるよ。『攻撃が当てられたと思ったら、自爆する』だよ」
「なっ………!!!?」
マーモンの言葉にベルゼブブは驚いた。
「いくら、物理的ダメージが通らないからって、幻術によるダメージは別みたいだね。このルールだと、今の君はその蛇たちのデカさのせいでかっこうの的だからね」
マーモンの言うとおりだった。ベルゼブブは思った。このまま長引かせたら、自分がやられると
「それなら、すぐに終わらせる!!!!大蛇丸!!!!」
ベルゼブブは大蛇丸たちを地中に潜らせた。そして………
ドバッ!!ドバッ!!ドバッ!!ドバッ!!ドバッ!!ドバッ!!ドバッ!!ドバッ!!
リボーンたちの行く手を塞ぐかのように飛び出した。
「オワッ!!?」
スカルは驚いて、叫んだ。他の皆も似たような感じだった。
「今だ!!!《八連大蛇大砲》!!!!」
ベルゼブブはすぐに大蛇丸に口に収束させていた《暴食の炎》を吐き出した。
ドカーーーーーンッ!!!!
それは、リボーンたちに直撃した。そして、粉塵が舞った。
「よし!!!」
ベルゼブブはすぐに大蛇丸たちを自分を守るように周囲を固めた。その際、ベルゼブブの頭上は覆われなくなったが、ベルゼブブは気にせず喜んだ。しばらくすると、粉塵が晴れて、ベルゼブブは大蛇丸たちを通して、リボーンたちの亡骸を見ようとしたが…………
「なっ………!!!?」
ベルゼブブは驚いた。なぜなら………
「人形………!!!?」
リボーンたち6人は全員、虹の代理戦争で使われた人形だったからだ。どうやら、いつの間にか、全員、入れ替わっていたみたいだ。
「ふん!!どんなに強くても、まだまだガキだな。勝負を急ぎすぎたからな」
と別の場所にいた本物のリボーンがそう言った。すると………
ボコッ、ボコッ
ベルゼブブの足元から地面が盛り上がった。
「足元、気をつけろよ?《CHAOS SHOT》!!!」
リボーンがそう言うと、ベルゼブブの足元の地面から2発の弾丸が飛び出してきた。目指すはベルゼブブの胸元にある《
「ぐっ!!!??」
ベルゼブブは驚異の反射神経で上体を後ろに反らしてかわした。
「惜しかったね、もう少しだったのにね」
ベルゼブブはリボーンに向かってそう言った。しかし、リボーンは
「ふん!!別に構わねえさ。最後の締めは
と言った。
「あいつら?…………まさか!!!?」
ベルゼブブはリボーンの言葉に疑問を持ったが何かを察して、上のほうを向いた。そこには………
いつの間にか、大人の姿になっていたコロネロとラルがヴェルデたちの改造で強化されたライフルを持って、ベルゼブブを狙っていた。
遡ること、数分前
リボーンに残れと言われて、ラルとコロネロは残っていた。2人は悔しかった。確かに、自分たちが足を引っ張っていた。だからって、ここで一緒に戦えることができないことにリボーンたちを見ながら無力感を感じた。
そして、リボーンの『なんのために戦っているのか』その言葉がずっと、頭の中に反芻していた。
リボーンたちのほうでは、リボーンの放った技が飛んできた瓦礫によって、防がれて、失敗したところだった。2人もそれを見て慌てた。でも、2人は何ができるかわからなかった。
「フン!!確かに、あそこで瓦礫が飛んできたのは予想外だったが……………攻め続けるぞ!!
リボーンがベルゼブブに向かって言った言葉、それが2人の目を覚ました。そうだ、自分たちは地球を滅ぼさせないために戦っていたのだ。それなのに、自分たちは『コロネロを侮辱したことが許せない』、『次は必ず自分が倒す』と自分勝手な理由で戦っていたのだ。もちろん、それがけっして悪いことというわけではない。しかし、それによって、2人は冷静さを失っていたのだ。ツナも死ぬ前に言ったではないか………
『皆で地球の滅亡を防いで』
と。
「………何をしているのだろうな、俺たちは………」
「……そうだな、コラ…………」
2人はそう言って、先程までの自分たちの行動を反省した。そして、2人は決意した。
「俺たちも地球を滅ぼさせないためにやるぞ、コロネロ!!!」
「ああ!!!わかったぜ、コラ!!!」
そのあと、コロネロは大人の姿になり、2人はベルゼブブに注意を向けられていないために、ヴェルデたちが改造したライフルを持って、狙撃のチャンスを伺った。
そして、今に戻る。
「くっ!!!?」
ベルゼブブはラルとコロネロに気づいて、急いで防御しようとしたが………
「遅いぜ、コラ!!!《マキシマムストライクライフル》!!!!」
「くらいやがれ!!!《サバイバルライフル》!!!!」
コロネロとラルはそれぞれ、ライフルから極細の《雨》の炎を放った。ベルゼブブは防御に間に合わず、それは………
ドガンッ!!!ドガンッ!!!
《雲》の《
バキンッ!!!
割れた。
「うわあぁぁぁぁぁぁーーーー!!!!??」
ベルゼブブはマーモンのつけたルールもあり、ダメージをくらい、元の姿に戻った。大蛇丸も1体に戻った。
スタッ………
「!!!??」
ベルゼブブの目の前にラルが飛び降りた。ラルは拳を構えていた。
「…………ベルゼブブ。最後にコロネロを侮辱した分だ!!!!」
そう言って、ラルはベルゼブブに向かって殴った。
ドガッ!!!
「グフッ!!!?」
頬を殴られたベルゼブブは吹っ飛ばされて、そのまま気を失った。大蛇丸もピクリと動かなくなった。
ベルゼブブを倒したあと、リボーンたちは赤ん坊の姿に戻った。
「よっしゃあぁぁぁぁーーーー!!!!」
「何とか勝てたね」
「これも、残り時間5分を残すことができましたね」
「やったな、ラル、コラ!!」
「あぁ、そうだな」
「ふん。これは、なかなか、いいデータが取れたな」
コロネロたちはそれぞれ、喜んだ。
「リボーン君、君はわかっていたのかい?ラル君とコロネロ君があそこで動くことを」
バミューダがリボーンに聞いた。
「ふん。どうだろうな?」
リボーンはそれを素っ気なく返した。
アルコバレーノVS雲の大罪
勝者、アルコバレーノ
残る《
リボーンの技はカタカナかアルファベットで違います。
《カオスショット》:アニメで出てきた技。
《CHAOS SHOT》:漫画で出てきた技。