家庭教師ヒットマンREBORN! ~光と闇の奇跡~   作:R0

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今回はアニメのアルコバレーノ編に出てきた技が出ます。
ちなみに、名称はwikipediaを参考にしています。


アルコバレーノVS雲の大罪

ジャバウォック、豪、エンヴィー、リリス、スロウスが倒された。残っている《大罪の7人(ペッカート・セッテ)》はベルゼブブとルシフェルの2人だった。今回はその内、ベルゼブブのほうを見てみよう。

 

 

 

 

《雲》の紋章の扉に入ったのは、リボーン、コロネロ、スカル、マーモン、風、ラル、バミューダの7人だった。7人は扉の後の長い洞窟を通っていた。

 

「長い洞窟ですねぇ………」

 

「全くだよ………」

 

スカルとマーモンが洞窟の長さに愚痴っていた。

 

「まぁまぁ、2人共。これから、決戦です。ここは心を落ち着かせましょう」

 

と風が2人を宥めた。

 

「しかし、《夜》の炎を使えればいいんだけどね………。おそらく、次の部屋にも例の結界が張っているのかもね……」

 

「まぁ、走っていくしかねぇぞ」

 

とバミューダとリボーンが言った。すると………

 

「おい………!!!」

 

青筋を浮かべていたラルが言った。

 

「走っているのは俺だけで、コロネロ以外は俺が運んでいるのだろうが!!!!」

 

そう、ラルの右脇にはスカル、左脇にはマーモン、右肩には風、左肩にはバミューダ、頭の上にはリボーンが乗っていた。ラルは5人の赤ん坊を運んでいたのだ。ちなみに、コロネロは自分のペットのファルコに頭を掴まれて飛んでいた。

 

「仕方ねぇぞ。だいたい、俺たちが走っていたら、遅いって言ったのはオメーだぞ」

 

「っ…………!!!」

 

リボーンに言われてラルは黙った。まぁ、大人と赤ん坊では走るスピードが違うのは無理ないかもしれない。

 

「それよりも、オメー、冷静になったらどうだ?それで以前、蛇に食われたんだからな」

 

「くっ……………!!わかってる!!!」

 

「……………………」

 

ラルの言葉にリボーンは何とも言えない顔になった。

 

「おい!!あそこ、光っているぞ、コラ!!!」

 

とコロネロが言った。出口が近いみたいだ。

 

「いよいよだね………」

 

「よっしゃーーー!!やってやるぞーーー!!」

 

「ふ~、しっかりと心構えなくては」

 

「ロヴィーノ教団………なんとしてでも、(トゥリニセッテ)を返してもらうよ」

 

マーモン、スカル、風、バミューダがそう言った。

 

「あのガキ………!!」

 

「絶対、俺が倒すぞ、コラ!!」

 

「……………………」

 

ラルとコロネロがそう言って、リボーンはそんな2人を何とも言えない顔で見ていた。

 

7人が出口に出るとそこは、今までの5人のときと同様の扉があった空間に似ていた。そして、そこにいたのは…………

 

「モグモグ……ゴクンッ!!……ふ~、やっと来たね」

 

お菓子を食べていた《大罪の7人(ペッカート・セッテ)》の《雲の大罪》、ベルゼブブだった。お菓子を食べるのに使っていた右手の中指には紫色のおしゃぶりに翼が付いていて、おしゃぶりには《雲》の紋章があった。おそらく、《雲》の《(トゥリニセッテ)リング》だろう。

 

「ベルゼブブ……!!!」

 

ラルはベルゼブブを睨んだ。すると、

 

ドガッ!!!

 

「グッ!!?っ~~……。何するんだ!!?リボーン!!?」

 

頭の上にいたリボーンに蹴られた。ラルはリボーンに怒鳴った。リボーンはラルの頭から降りて言った。

 

「落ち着けって言っているだろうが、そんなに睨んでも仕方ねぇぞ」

 

「チッ………!!わかってる!!!」

 

「…………………」

 

リボーンとラルがそう話している間にバミューダたちもラルから降りた。

 

「僕の相手は歴代アルコバレーノたちか………。2()()なりそこないがいるけどね」

 

「くっ…………」

 

「…………………」

 

ベルゼブブの言葉にコロネロが顔をしかめて、ラルがますます睨んだ。

 

「…………ところで、あなたのところには《ロヴィーノ》復活の鍵となる剣はあるのですか?」

 

風がベルゼブブに聞いた。

 

「ううん、ここには装置しかないよ。君たちの探している剣はルシフェルのところにあるよ」

 

とベルゼブブは風の言葉を否定して、剣の場所をリボーンたちに教えた。

 

「ルシフェル君のところにあるだって?」

 

「ということは剣は獄寺たちに任せるぞ」

 

「俺たちは装置の破壊だな!!」

 

「そうなるね………」

 

とバミューダ、リボーン、スカル、マーモンが言った。

 

「そんなことはさせないよ」

 

ベルゼブブがそう言うと、腰から大蛇、《大蛇丸》を出した。

 

「行きなよ、大蛇丸」

 

「シャーーーッ!!!」

 

ベルゼブブがそう言って、大蛇丸をリボーンたちに向かわせた。

 

「ど、どうするんだ!!?」

 

スカルが慌てていた。

 

「お前、さっきの勢いはどこいったんだ、コラ!!」

 

「オメーが何とかしろ」

 

「えっ?ギャッ!!?」

 

そんなスカルにコロネロがそう言って、リボーンはスカルを大蛇丸に向かって蹴り飛ばした。

 

「シャーーーッ!!」

 

「ギャーーーー!!?ア、《アーマード・マッスルボディ》!!」

 

大蛇丸が近づいて来るのを見て、スカルは自分の筋肉を隆起させた。

 

ドガンッ!!

 

「グフッ!!?」

 

大蛇丸とぶつかって吹っ飛ばされたスカルだったが大蛇丸も反動で止まった。

 

「何するんだ!!リボーン!!」

 

「無事だからいいだろ」

 

「《アーマード・マッスルボディ》を使ってなきゃ、食われていたぞ!!」

 

「あ?」

 

「イイエ、ナンデモアリマセン……」

 

「でも、チャンスだよ」

 

とリボーンとスカルが話している間に………

 

シュンッ!!

 

バミューダが《夜》の炎を使って、ベルゼブブの背後にまわっていた。

 

「本体に当たれば、ダメージが与えられるはずだよ」

 

とバミューダは攻撃しようとした。《夜》の炎での不意打ち、当たると思ったが…………

 

ガンッ!!

 

ベルゼブブが後ろに向いて、腕をクロスして防いだ。

 

「確かに、僕自身に当たればダメージがあるけど、こっちにはダークネスがいるんだよ?《夜》の炎の不意打ちの対策ぐらい、心得ているよ」

 

「くっ…………」

 

「それなら、これはどうですか?《爆龍拳》!!」

 

すると、風がベルゼブブの背後から《嵐》の炎を龍状にして、飛ばした。

 

「当たらないよ、そんなの」

 

ドカンッ!!

 

しかし、ベルゼブブはそれをジャンプしてかわした。

 

「あなた、なかなか動けますね」

 

「感心している場合じゃないでしょ」

 

と風が感心して、マーモンがつっこんだ。

 

「そりゃそうだよ。大蛇丸と《暴食の炎》だけで《大罪の7人(ペッカート・セッテ)》にはなれないよ。それに、僕、こう見えても、《大罪の7人(ペッカート・セッテ)》の中でもルシフェルの次に強いよ」

 

『!!?』

 

ベルゼブブの言葉に皆が驚いた。

 

「ルシフェルの次に強いって………」

 

「じゃあ、《大罪の7人(ペッカート・セッテ)》のNo.2で…………」

 

「ロヴィーノ教団のNo.3ってことかよ、コラ!!」

 

スカル、マーモン、コロネロがそう言った。

 

「君って、まだ子供だよね?」

 

バミューダがそう聞いた。

 

「赤ん坊にそんなことを聞かれるのも違和感あるけど、そうだよ。僕は11でロヴィーノ教団の最年少だよ」

 

とベルゼブブは答えた。そして、続けた。

 

「でも、そんなことは関係ないよ。この世の強弱は年齢も性別も身分も種族も関係ない。強いやつが強い。弱いやつが弱い。ただ、それだけだからね」

 

「…………エンヴィーも同じことを言っていましたね」

 

風が以前、対峙したときにエンヴィーが同じことを言っていたことを思い出した。

 

「ロヴィーノ教団の教えの1つだからね。エンヴィーだけじゃなくて、全員が知っているよ」

 

「地球を滅ぼすとか、イカれた考えしている連中にしては的を射ているな」

 

とリボーンが言った。

 

「そんなことはどうでもいい!!」

 

ラルが叫んだ。

 

「お前がどんなに強かろうが俺たちはお前を倒すだけだ!!」

 

そう言うとラルは匣を取り出して、《雲》の炎を注入した。

 

「ザムザ!!」

 

ラルは匣から《雲ムカデ(スコロペンドラ・ディ・ヌーヴォラ)》のザムザを出した。

 

「行け!!ザムザ!!」

 

ラルの言葉にザムザがベルゼブブに向かった。ベルゼブブは大蛇丸を向かわせた。ザムザは大蛇丸に巻き付いた。すると………

 

ボゥッ!!

 

大蛇丸から《暴食の炎》が灯り、ザムザはそれを吸収して、さらに体を伸ばして大蛇丸に纏わりついて、拘束した。

 

「よし今だ、コラ!!《マキシマム・バースト》!!!」

 

「これでも、くらえ!!!」

 

「待て、オメーら!!?」

 

リボーンの静止の声を聞かず、コロネロがスナイパーライフルから鳥の形をした《雨》の炎のショットを、ラルが(ネッビア)ガントレットから《霧》の炎を照射した。2人の攻撃が向かったが…………

 

「………そんなの当たると思っているの?」

 

ベルゼブブがそう言うと………

 

ピキッ………

 

大蛇丸に纏わりついていたザムザが石化した。

 

「ザムザ!!?」

 

ラルが叫んだが………

 

ピキッ、ピキッ、…………バキンッ!!

 

「シャーーーッ!!!」

 

大蛇丸がザムザの拘束を破った。しかも、大蛇丸の体が大きくなっていた。ザムザが炎を吸収したつもりが、大蛇丸がザムザの炎を吸収したみたいだ。そして、

 

バシッ!!バシッ!!

 

コロネロとラルの攻撃を大蛇丸が胴体で防いだ。そして、さらに大きくなった。

 

「「なっ!!?」」

 

コロネロとラルは驚いた。

 

「くっ…………」

 

リボーンは苦虫を噛み潰したような顔をした。

 

「ありがとうね。大蛇丸に炎を与えてくれて」

 

「「くっ…………!!!」」

 

コロネロとラルは失敗したと思った。これで、ザムザの炎、コロネロとラルの攻撃を大蛇丸に与えてしまった。

 

「それじゃあ、次はこっちの番行くよ」

 

ベルゼブブがそう言うと大蛇丸が口に《暴食の炎》を収束し始めた。

 

「あれは!!?」

 

「以前、使ったやつか、コラ!!?」

 

ラルとコロネロはその技を知っていた。しかし、《(トゥリニセッテ)リング》の力のせいか、大蛇丸に与えたダメージ以上の力が収束していた。そして………

 

「《蛇大砲》」

 

大蛇丸の口から放った。《暴食の炎》がリボーンたちに襲いかかった。

 

「ぐっ………、これは!!?」

 

「前よりもパワーが上がっているぞ、コラ!!!」

 

「これはまずいね………」

 

「僕だけならかわせるけど………」

 

と皆がいろいろ言っていると

 

「あ~~~、もう!!!俺がやってやるぞーーー!!!」

 

スカルが叫びながら飛び出した。

 

「いくら、あなたでも無茶ですよ、スカル!!?」

 

風が叫んだが遅かった。

 

ドカンッ!!

 

「グッ!!!?」

 

スカルが《蛇大砲》を受け止めようとした。

 

ドカーーーンッ!!!

 

「グハッ!!?」

 

『スカル(君)!!?』

 

爆発が起きてスカルが吹っ飛ばされた。それに皆が叫んだ。

 

「っ~~!!?痛ってーーー!!!」

 

しかし、スカルは多少の傷ができたものの、立ち上がることができた。

 

「!!?驚いた!!まさか、今のを直撃して、立ち上がれるなんて………!!さすが、元アルコバレーノって、言ったところかな?」

 

それにベルゼブブが驚いていた。

 

「へっ!!!死神に嫌われたスタントマン、スカル様の不死身の体(アンデッド・ボディ)をなめるな!!!」

 

「調子に乗ってんじゃねーぞ」

 

「ゲフッ!!?」

 

とスカルが言っていたところをリボーンに蹴られた。

 

「でも、まぁ、でかしたぞ。次はこっちの番だぞ。バイパー!!」

 

「はいはい、わかっているよ…………。《バイパーミラージュ》」

 

とマーモンが巨大な幻影を展開した。

 

ゴオォォォォォッ!!

 

すると、巨大な津波が出てきて、ベルゼブブに襲いかかった。

 

(これは幻覚?いや、有幻覚の可能性もあるからここはかわそう)

 

とベルゼブブは大蛇丸を天井にまで伸ばして、大蛇丸に引っ張られる形で津波をかわした。

 

ゴオォォォォォ…………

 

すると、津波は消えた。どうやら、幻覚のようだった。ベルゼブブは1度降りた。すると、周りには誰もいなかった。マーモンの幻術に隠れたようだ。すると、

 

「「「「「どう?僕の幻術空間は?」」」」」

 

複数のマーモンが現れた。

 

「「「「「本物はどれか、わかるかな?」」」」」

 

マーモンはベルゼブブに聞いた。

 

「わからないから全て蹴散らすよ」

 

そう言って大蛇丸を複数のマーモンに向かわせた。しかし、どのマーモンに攻撃しても全て幻覚だった。そして、マーモンを倒そうと大蛇丸を向かせているときだった。

 

シュンッ!!

 

「!!?」

 

ガンッ!!

 

後ろから気配がして、ベルゼブブは振り向くと《夜》の炎のショートワープで移動したバミューダと一緒に移動した風がいた。2人共に攻撃をしようとしていたので、ベルゼブブは腕をクロスして防いだ。

 

「………惜しかったね」

 

ベルゼブブがそう言うと

 

「いえ、別に構いません」

 

「そうだね。僕たちの役目は君の注意を引くことだしね」

 

と風とバミューダが言った。

 

「?」

 

ベルゼブブが疑問に思っていると

 

シューーーーッ

 

何か音がした。音がした方へ向くと

 

「!!?」

 

ベルゼブブは驚いた。そこには、リボーンがレオンをスケボーに変えて、大蛇丸の胴体を滑っていたのだ。

 

「ここからだと、大蛇丸は関係ねぇだろ?」

 

そう言ってリボーンは滑りながらベルゼブブに近づいて、近くなったところでジャンプしてレオンをスケボーから拳銃に変えた。その時にバミューダと風は離れた。

 

「《カオスショット》!!」

 

リボーンの拳銃から枝分かれする光弾が放たれた。

 

ドガンッ!!ドガンッ!!ドガンッ!!

 

「グッ………!!?」

 

それはベルゼブブに直撃した。しかし、それで終わるつもりが無かったのか、ベルゼブブは体を1回転させて、大蛇丸をぶつけようとした。しかし、リボーンはそれをかわした。そして、1度離れた。それと同時にマーモンの幻術も解いた。

 

「ハァッ………ハァッ………」

 

正真正銘のダメージを負ったベルゼブブは息を荒くしていた。

 

「どうだ!!このやろう!!」

 

「本当の肉体的ダメージはどう?」

 

「とっとと、降参しやがれ、コラ!!!」

 

「そんな状態では俺たちには勝てないぞ!!!」

 

とスカル、マーモン、コロネロ、ラルがそう言うと、

 

「ハァッ………ハァッ………。………確かに、このままじゃ、勝てないね………。本当にすごいよ、アルコバレーノ。《蛇大砲》は防がれるし、僕にダメージを与えるし………」

 

とベルゼブブは言った。そして………

 

「だから、()()を使うよ」

 

ベルゼブブは紫と黒が混ざった色をした匣を取り出した。

 

「なんだ、あの匣は?」

 

リボーンは疑問に思った。しかし、何か得体の知れないものを感じた。それに答えるかのようにベルゼブブは《(トゥリニセッテ)リング》に膨大な《暴食の炎》を灯した。そして、匣に注入した。注入した炎が膨大なために………

 

バキンッ!!

 

匣が割れた。匣の中身は………

 

グサッ!!

 

『!!?』

 

紫色の光となって、ベルゼブブの胸元に刺さった。そして、刺された場所から紫色の光が溢れて、ベルゼブブを包んだ。

 

「な、なんですか!!?これは!!?」

 

「わかりません………。しかし、これは…………」

 

「嫌な予感がするね………」

 

「まだ、秘策があったのか、コラ!!?」

 

「チッ!!忌々しすぎるガキだ!!」

 

「……………」

 

「さて、いったい、何が出てくるのかな?」

 

と7人はそんな感じで話していた。すると、紫色の光が広がってきた。そして、その光が治まるとそこには、上の服が破れて、身体中に鱗があり、胸元に《雲》の《(トゥリニセッテ)リング》が埋まっていた。それでも驚きだったが。一番目についたのは、角が生えていて、通常よりも一回りも二回りも大きい大蛇丸が8()()もいた。

 

「これが《天空雲(セルペ・オット)ヤマタノオロチ(・ヌーヴォラ・ディ・チェーリ)》と《羅刹開匣》した僕だよ」

 

ベルゼブブは驚くリボーンたちを見てそう言った。


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