家庭教師ヒットマンREBORN! ~光と闇の奇跡~   作:R0

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《ロヴィーノ教団》

ツナたちのいる地下牢に《人類至上サイキョウの人間》ダークネスが入ってきた。

 

「………君、ダークネスって言うの?僕たちには『名乗る名前など無い』って言っていたよね?」

 

「……………」

 

バミューダの言った言葉にダークネスは無視した。

 

「オイッ。バミューダ、もしかして、こいつは…………」

 

「うん……。さっき、僕が言ったやつだよ……」

 

「こいつが………。(確かに超直感でもこいつはヤバイって言っている。………でも、何だか違和感を感じる?)」

 

とツナたちが話しているとルシフェルが言った。

 

「そう言えば、バミューダも含めてこいつの詳しいことを知らないんだっけ?なら教えてやるよ。こいつは《ロヴィーノ教団》団長の《ダークネス》だ。この《ロヴィーノ教団》でもNo.1の実力の持つやつだ。俺たちはこいつのことを《人類至上サイキョウの人間》って呼んでもいるぜ。まぁ、こいつ、自分のことは多く語らねえが………」

 

「…………」

 

ルシフェルが勝手に紹介していたのをダークネスは黙っていた。

 

「《人類至上サイキョウの人間》?随分と大袈裟なことを言うね♪」

 

白蘭は笑いながら言った。……目は笑っていないが。

 

「別に大袈裟じゃねえよ。そう言えば、お前ら、知らなかったっけ?こいつ、復讐者(ヴィンディチェ)以外にも()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

『!!?』

 

ルシフェルはツナたちが知らなかった事実を言った。

 

「チェッカーフェイスを!?」

 

「嘘だろ………」

 

「そんな………」

 

「嘘じゃないんだよな、これが。《地球上最強の人間》を倒した。これでこいつが《人類至上サイキョウの人間》だということをわかってくれたかな?」

 

とルシフェルが言うと

 

「どういうことだ?」

 

「リボーン?」

 

リボーンがルシフェルとダークネスに聞いた。

 

「そいつのことを《人類至上サイキョウの人間》って言っておきながら、チェッカーフェイスのことを《地球上最強の人間》って言ってやがる。オメーは()()()()()()()()()?」

 

リボーンが言ったことに皆、ハッとしてダークネスのほうに向いた。

 

「………いいだろう。話してやるよ、俺たちのことを」

 

 

 

 

 

一方、並盛中央病院の多目的ホールでは……。

 

「オイッ!チェッカーフェイス!いい加減、話しやがれ!あいつらはいったい、何者だ!!」

 

「クフフ、そうですね。もう、我々は全て話しました。そろそろ、話してもらえないでしょうか?」

 

獄寺と骸がチェッカーフェイスに言った。他の皆も口には出さないが同じ気持ちだった。

 

「まぁ、そうだね。そろそろ話すとするよ。まず、彼らが何者かって話だが……」

 

 

 

 

「俺たちは……」

 

 

 

 

「彼らは……」

 

 

 

 

そして、ダークネスとチェッカーフェイスは言った。

 

 

 

 

「「チェッカーフェイス(私)とユニと同じ、生粋の地球人の一族だ(よ)」」

 

 

 

 

『なっ!!?』

 

これには地下牢にいるメンバーも並盛総合病院にいるメンバーも全員が驚いていた。

 

 

「どういうことだ!?お前、生き残りはお前とユニしかいねえって、言ってたじゃねえか、コラ!?」

 

「私も襲撃してきたあの日に襲撃者である彼の血で初めて気づいたんだ。生粋の地球人の血は君たち新しい地球人のものとはオーラというものが違うのさ」

 

 

 

 

「ちょっと、待ってください。あなたの言い分が正しいとするなら、先程のリボーンの言ったことと矛盾しています」

 

「だって、俺たちはついこの間まで()()()()()()()()()()()

 

「えっ?」

 

風の疑問にルシフェルが答えた。

 

 

 

 

「あいつらは宇宙人だとでも言うのかあぁぁぁ!?」

 

「まぁ、そういうことになるね。彼らの先祖は大昔、大罪を犯して、(トゥリニセッテ)の力で地球から追放したのさ」

 

(トゥリニセッテ)にはそんな力もあるのかよ……」

 

「なるほど、あのときのリリスの言葉……」

 

骸は自分たちを襲撃してきたリリスの言葉を思い出していた。

 

『『ロヴィーノ教団』?『大罪の7人(ペッカート・セッテ)』?聞いたことありませんね』

 

『そりゃそうよ。()()()()で本格的に行動し始めたのは今日からなんだから』

 

「……あれは大袈裟に言ったわけではなかったのですね」

 

「おそらく、その通りだ。彼らは別の星で行動していたのだろう。そして、宇宙船を作ってこの地球に戻ってきたのだろう……」

 

 

 

 

「大罪を犯したっていったい何を……」

 

とユニは聞いた。

 

「それは、俺たちの目的にも繋がるな」

 

とダークネスは言った。

 

 

 

 

「あいつらの目的はいったい………」

 

炎真はチェッカーフェイスに聞いた。

 

「彼らの目的は(トゥリニセッテ)を集めていたことより、おそらくだが………」

 

 

 

 

「俺たちの目的は《ロヴィーノ》の復活だ」

 

「《ロヴィーノ》?」

 

ダークネスが言った言葉にツナたちは全員首をかしげた。

 

 

 

 

「チェッカーフェイス、《ロヴィーノ》って何なんだ?あの連中も《ロヴィーノ教団》って名乗っていたが………」

 

ディーノがチェッカーフェイスに聞いた。それは、この場にいた全員が思っていた。

 

「《ロヴィーノ》というのは簡単に言えば……」

 

そして、チェッカーフェイスは言った。

 

「今まで多くの異世界というものを滅ぼした。『破滅』を司る《神々至上サイキョウの邪神》のことだよ」

 

 

 

 

「邪神ですと!?」

 

「貴様らはその邪神を復活させようというのか!?」

 

スカルとラルが驚いて言った。

 

「ああ、そうさ。大昔、罪を犯した俺たちの先祖よりもさらに遠いアルコバレーノが生まれるよりも前の先祖も含めた生粋の地球人たちがこの世界を滅ぼそうと攻めてきたロヴィーノと戦って、最終的には(トゥリニセッテ)を使って封印したってわけ」

 

「その戦いで、多くの生粋の地球人たちは死んだと聞いているな」

 

そうルシフェルとダークネスが説明した。

 

 

 

 

「邪神……そんなものがいるのかよ……」

 

「ハハン、さすがに信じがたいですね」

 

γと桔梗がそう言った。

 

「だが、残念ながら事実だ。私もその場にいたからね」

 

チェッカーフェイスの言葉に『お前、何歳だよ……』と全員思ったが今はそれは置いといた。

 

「だが、そんな話は1度も聞いたことない。《ロヴィーノ》という名もな」

 

イェーガーがそう言った。

 

「それは勿論さ。彼はそれほど、恐ろしい邪神だった。正直に言って、封印ができたのも奇跡だったくらいだからね。だから、私たちは《ロヴィーノ》に関しての情報を徹底的に隠した」

 

 

 

 

「もしかして、君たちの先祖の犯した大罪ってのは………」

 

「ああ、《ロヴィーノ》の復活さ」

 

バミューダの質問にダークネスは答えた。

 

「!?なんでそんなことを!?」

 

「さあな。大昔すぎて、俺たちにもわからねえ。大方、巧く利用して世界を手に入れようと考えていたんじゃないのか?」

 

ツナの質問にはルシフェルが答えた。

 

 

 

 

「そんなことがあったのですか………」

 

「ウム。当時は処刑しようと考えていたが、それを行おうとしていたものはどいつも戦闘力が高い者ばかりでしたくてもできなかったんだ」

 

「だから、追放したのか………」

 

アーデルの言葉にチェッカーフェイスは頷いた。

 

 

 

 

「ところで君たちはその邪神を復活させて何をするの?ご先祖様と同じで世界を手に入れようとしているのかい?」

 

白蘭は2人に聞いた。

 

「まさか。《ロヴィーノ》を利用して世界を手に入れるなんて、《神々至上サイキョウの邪神》相手にそんなことはできるわけねえよ」

 

それをルシフェルが答えた。

 

 

 

 

「それでは、彼らは邪神を復活させていったい何をする気でしょうか?」

 

バジルがチェッカーフェイスに聞いた。

 

「……あの時に彼は『復讐』って言っていた。だから、おそらく……」

 

そして、チェッカーフェイスは言った。

 

「この()()()()()だと思われる」

 

 

 

『!!!??』

 

 

 

「地球の破滅だと!!?」

 

「何それ?ふざけているの?」

 

ヴェルデとマーモンが言った。

 

「ふざけていないさ。俺たちは《ロヴィーノ》を復活させて地球を滅ぼす」

 

「なぜ、そのようなことを……?」

 

ダークネスがそう言うとユニが聞いた。

 

「俺たちの先祖が追放され、着いた先の星はどんなだったかわかるか?」

 

ルシフェルはツナたちに言った。

 

「土地は荒れて、空気も水も汚れ、星のほとんどが腐っていた」

 

「その星の中でもほんの一部だけは豊かな場所はあった。だが、……」

 

「増えていく膨大な人口に対して、その場所は僅か、……わかるか?」

 

「その場所を求めて、戦争は何度も起きた」

 

ダークネスとルシフェルは自分たちのいた星について話した。ツナたちはそれに何とも言えなかった。2人はまだ話を続けた。

 

「だが、時間が経てば豊かな場所も廃れていく。俺たちは今後も苦しみながら生きていくしかなかった」

 

「俺たちはこのまま死ぬ運命ならその前にこの地球を滅ぼす!!」

 

とルシフェルは覚悟を決めた目で言った。

 

「お、おい。そんなことしたら、お前らも死ぬんじゃないのか?」

 

スカルが怯えた様子で言った。

 

「フンッ!そんなの、地球を滅ぼすことができるなら本望だ」

 

とルシフェルは何でもないように言った。

 

「ふざけるな!!」

 

ツナが立ち上がって言った。

 

「そんなことで、関係ない皆を、地球を、滅ぼさせるか!!」

 

他の皆も、覚悟を決めた目でダークネスとルシフェルを見た。

 

「それで?どうする気だ?」

 

「俺たちはお前らを止める!!」

 

「俺たちを止めるだと?」

 

そう言って、ダークネスは黙った。すると、

 

ゴォッ

 

『うっ!!!?』

 

ツナたちは全員膝をついた。

 

(な、なんて、威圧感だ…………!?)

 

リボーンはダークネスの威圧感に驚いた。

 

()()()()()()()で膝をつくようじゃ無理だな」

 

「くっ………」

 

ツナたちは苦虫を噛み潰したような顔をした。

 

「フン。もうここに用はないな」

 

「じゃあ、お前ら、今日はゆっくり休めよ」

 

そう言ってダークネスとルシフェルは出ていった。残ったのはダークネスの威圧から解放されて呼吸が荒かったツナたちだった。


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