家庭教師ヒットマンREBORN! ~光と闇の奇跡~   作:R0

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今回、完全に独自解釈がありますがご了承ください。

あと、今回はいつもより長いです。


~追憶~ CEDEFVS雲の大罪

スクアーロとルッスーリアの話が終わった。新たな《大罪の7人(ペッカート・セッテ)》についての話は皆に大きな衝撃を与えた。

 

「あの後、あのクソボスは荒れまくっていたぜぇぇぇ……」

 

「レヴィとベルに任せたけど大丈夫かしら~~?」

 

おそらく、大丈夫じゃないだろう、皆はそう思ったが口に出さなかった。

 

「それにしても、《憤怒の炎》が使えるやつが居るとはな………」

 

「おそらく、それがリリスの《色欲の炎》にあたる炎でしょう」

 

とジャバウォックのことを多少話すと

 

「それでは、次は誰が話そうか?」

 

チェッカーフェイスはそう言った。残っているのはバジルのCEDEFとγ、桔梗のミルフィオーレについてだった。どっちを話させるか悩んでいると

 

「ちょっと、いいか?」

 

「何かね?笹川了平君」

 

了平が質問をしてきた。

 

「ジャバウォックとやらは元アルコバレーノたちを狙ったと言っていたな」

 

「「!?」」

 

「ええ、言っていたわよ~」

 

「ああ、テメーの言いてえことがわかったぜぇぇぇ。俺たちも気になっていたところだからなぁぁぁ」

 

「うむ、それが本当なら……、何故コロネロ師匠は無事なんだ?それから、何故ラル・ミルチが連れて行かれているのだ?」

 

「………」

 

「くっ………」

 

そう、スクアーロたちの話ではジャバウォックは言っていた。

 

『俺たちは元アルコバレーノ共を回収しているんだーーーー!!!!』

 

それなのに、同じ元アルコバレーノなのに、なりそこないだったラルが連れて行かれて、れっきとしたアルコバレーノだったコロネロが残っている。これは矛盾している。

 

「ふむ、実をいうと私も気になっていたのだ。コロネロ君、これはいったいどういうことかな?」

 

「…………」

 

チェッカーフェイスの質問にコロネロは黙ったままだった。

 

「コロネロ師匠、いったいどうしたんだ!」

 

「コロネロ君、これは大事なことなんだ。言ってくれないかな?」

 

「…………」

 

「コロネロ殿……」

 

それでも、コロネロは黙っていて、事情を知っている感じであるバジルがコロネロを心配そうに見ていると

 

「クソッ………!!」

 

バンッ

 

コロネロが急に机を叩いた。

 

「コロネロ師匠……?」

 

「すまねえ……。迷惑をかけたぜ、コラ」

 

コロネロはどうやら、落ち着いたようだった。

 

「ふむ。たしか、コロネロ君は当時にCEDEFにいたのだな。それなら、コロネロ君にバジル君、君たちのことを聞かせてもらえるかな?」

 

「わかったぜ、コラ」

 

「わかりました」

 

そう言って、2人は話し始めた。

 

 

 

 

 

イタリアにある、とある一般企業、その正体はボンゴレファミリー門外顧問チーム《CEDEF》。そこの社長室に4人の人物がいた。

 

ツナの父であり、ボンゴレの実質No.2、CEDEFのトップ、沢田家光。

 

家光の部下、本名はバジリコン、バジル

 

同じく、家光の部下でコロネロの元上官であり婚約者である、元アルコバレーノのなりそこないだった、ラル・ミルチ。

 

そして、マフィアランドでの仕事は休暇のため、遊びに来ていた元《雨》のアルコバレーノ、コロネロ。

 

今は昼休みのため、4人は談笑していた。

 

「しかし、お二人さんはいつになったら結婚するんだ?」

 

家光がコロネロとラルにそう言った。

 

「そうですよ。数ヶ月前にお二方が結婚すると聞いたと思ったら、喧嘩で結局、中止になったきりではないですか!」

 

バジルにそう言われ、コロネロとラルはばつが悪い顔をした。

 

「いや………、それは………」

 

「まぁ、今は恋人として過ごすってことで……、コラ」

 

とコロネロが誤魔化した。

 

「そっか、それなら、恋人としてなら今はどうなんだ?」

 

家光がそう聞いた。

 

「それは順調だぜ。この間、一緒にデートした時とかよかったぜ、コラ!」

 

とコロネロが惚気出した。それにラルは顔を真っ赤にしていた。

 

コロネロとラルのデート、ラルが呪いが完全に解けたことで大人の姿になったため2人が並ぶと恋人というよりも親子に見えるが、まぁ、それは置いておこう。

 

「いいね~。俺も奈々とは若い頃よくデートしたな~」

 

と家光も惚気出した。

 

「それなら、里帰りはちゃんとしたらどうだ?それでなくとも連絡の1つや2つはしたらどうだ?沢田には只でさえ疎まれているんだからな」

 

「うっ……。ラル、キツイこと言ってくれるな」

 

といった感じで談笑が続いていた。そんな時だった……、

 

ドカーーーン

 

『!!!?』

 

急に扉が破られて何か部屋に飛んできた。

 

「オレガノ!?ターメリック!?」

 

飛んできたのは家光の部下であるオレガノとターメリックだった。

 

「どうしたんだ!?2人共!?」

 

家光は2人に駆け寄って声をかけた。

 

「……お……親方……様……」

 

「……し……侵入……者……です……」

 

2人はそう答えて気を失った。

 

「侵入者だと!?」

 

「いったい、何者なんだ、コラ!?」

 

コロネロたちは警戒をした。すると、

 

「あ、ここにいたんだ」

 

そう言って、中に入って来たのは、ブカブカの上の服に短パンを着た紫色の髪をした10歳ぐらいの少年だった。

 

「お前が侵入者か?」

 

家光は少年に聞いた。

 

「うん。僕は『ロヴィーノ教団』、『大罪の7人(ペッカート・セッテ)』の『雲の大罪』、《ベルゼブブ》だよ」

 

少年、ベルゼブブは自らのことをそう名乗った。

 

「《ロヴィーノ教団》?」

 

「聞いたことがないぞ、コラ!」

 

「いったい、何の組織でしょうか?」

 

コロネロたちはそんなことを言っていた。

 

「お前の目的は何だ?」

 

家光はベルゼブブに目的を聞いた。

 

「僕の目的?僕の目的は元アルコバレーノの回収だよ」

 

ベルゼブブは答えた。

 

「元アルコバレーノの回収だと!?」

 

「つまり、貴様の狙いはコロネロか!?」

 

とラルが言うと

 

「あ、違うよ。僕の狙いは君だよ」

 

とベルゼブブは指を指した。その時に袖で隠れていた中指には紫色の石がはまっている指輪、人差し指にはオレンジ色の石がはまっている指輪があったが、それよりもベルゼブブが指を指した先には……

 

「ラルだと、コラ……!!?」

 

ラルだった。その場にいた全員が驚いた。なぜなら、

 

「確かに、俺もなりそこないとはいえ元アルコバレーノの1人だ……。だが、何故俺なんだ?」

 

そう、なりそこないだったラルが狙われて、正式だったコロネロが狙われない、その事に疑問だった。その疑問にベルゼブブは答えた。

 

「僕たちが欲しいのは《選ばれし7人(イ・プレシェル・ティ・セッテ)》なんだ。つまり、《ラル・ミルチ》、《リボーン》、《風》、《マーモン》、《スカル》、《ヴェルデ》、《ルーチェ》。まぁ、ルーチェはもういないから代わりに《ユニ》。その7人なんだよ。そうじゃないのはいらないよ」

 

いらないという言葉にコロネロは多少のショックがあった。しかし、コロネロは挫けなかった。

 

「テメーにラルは連れて行かせねえぞ、コラ!!」

 

「コロネロ!?」

 

コロネロはそう言ってライフルを構えた。そして、

 

バーン

 

撃った。相手は子供だが襲撃してきた以上遠慮はいらなかった。弾丸がベルゼブブに当たると思った時だった。

 

シュルッ

 

ガンッ

 

「「「「!!!?」」」」

 

4人は驚いた。ベルゼブブの腰から()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()のだ。

 

「おぬしのそれはいったい……」

 

バジルは現れた大蛇を指で指しながら言った。

 

「こいつ?こいつは《大蛇丸》。昔、人体実験で付けられたんだ。」

 

「人体実験、骸たちと同じ……」

 

「うん、そうだよ。でもエストラーネオファミリーじゃないけどね。それに憎んでないしね」

 

「憎んでないだと……?」

 

「うん、むしろ、感謝しているんだ。僕にこんな力をくれたことにね。まぁ、その組織は僕が壊滅させたけどね」

 

平然に言うベルゼブブに4人は思った。イカれていると。

 

「それよりも早く終わらせよう。お腹すいたし」

 

とベルゼブブが言ったのを聞いて家光たちは戦闘準備した。家光は額から《大空》の炎を灯し、バジルは刀兼用のブーメラン兵器《メタルエッジ》を構えて、ラルはショットガンを構えて、コロネロは先程のライフルを構えた。

 

まずは、家光がベルゼブブに殴りかかった。しかし、

 

ガンッ

 

また、大蛇丸の胴体によって防がれた。次に大蛇丸が家光に噛みつこうとした。それを家光はかわした。

 

バーン、バーン、バーン

 

バンッ、バンッ、バンッ

 

コロネロとラルがベルゼブブに狙撃したが

 

ガンッ、ガンッ、ガンッ、ガンッ、ガンッ、ガンッ

 

また、大蛇丸の胴体に防がれた。そして、今度は2人に大蛇丸が襲った。それを2人はかわしたが後ろにあった机は噛み壊された。

 

「なんて顎の強さだ!!」

 

「牙も鋭いぞ、コラ!!」

 

ラルとコロネロはそれを見てより警戒しなければならないと思った。

 

「これなら、どうですか!?」

 

ベルゼブブの真上からバジルが襲った。大蛇丸は今ので伸びきっていた。これなら、いけると思った。しかし、

 

シュルッ

 

ガンッ

 

ベルゼブブの腰から伸びて、防いだ。

 

「まだ、伸びるのですか!?」

 

バジルは驚いた。そして、

 

バシッ

 

「がっ……!?」

 

バジルは弾かれてしまった。

 

「「バジル(、コラ)!?」」

 

「大丈夫か、バジル!?」

 

「はい……、大丈夫です……。親方様…」

 

バジルは立ち上がって、そう言った。どんな攻撃をしても大蛇丸に防がれる。いったい、どうすればいいのか?そう考えていた時だった。ラルが何かに気が付いたのか言った。

 

「あの大蛇、さっきよりもでかくなっていないか?」

 

ラルに言われて、見てみると、確かに先程よりも大蛇丸が大きくなっていた。

 

「確かにでかくなっているぞ、コラ!!」

 

「これはいったいどういうことでしょうか?」

 

「僕の《暴食の炎》の力だよ」

 

すると、ベルゼブブがラルたちの疑問に答えた。

 

「《暴食の炎》だと?」

 

「うん。僕の《雲》の炎と《大空》の炎が()()()の力で組み合わされできた炎なんだ」

 

そう言って、ベルゼブブは自分のリングを見せた。すると、中指のリングから紫とオレンジが混ざったような色の炎が出ていた。

 

「ほら、よく見て。大蛇丸の鱗、《暴食の炎》が纏っているでしょ?」

 

言われて見てみると、確かに大蛇丸の鱗に《暴食の炎》が纏っていた。

 

「君たち、大蛇丸に攻撃していたでしょ?その時に《大空》の調和でその時のダメージを《雲》の増殖のエネルギーに変えたんだ。つまり……」

 

とベルゼブブはある事実を言った。

 

「君たちが大蛇丸に攻撃すればするほど大蛇丸は大きくなって、大きくなればなるほど攻撃力も防御力もスピードも上がるんだ」

 

「「「「!!!?」」」」

 

ベルゼブブの言葉に4人は驚いた。しかし、それで終わりではなかった。

 

「さてと、じゃあ、そろそろ終わりにしよっか」

 

そう言ってベルゼブブは大蛇丸の顔を4人に向けた。すると、大蛇丸は口を開けて、そこに《暴食の炎》を収束し始めた。

 

「なっ!?」

 

「まさか!?」

 

「俺たちの攻撃を!?」

 

「そのまま、撃つ気か、コラ!?」

 

4人は止めようとしたが止めようと攻撃しても逆に攻撃力が上がる。そして、収束し終えた大蛇丸が放った。

 

「《蛇大砲》」

 

ドカーーーーン

 

「「「「ぐぁーーーー」」」」

 

大蛇丸の攻撃によって粉塵が舞い上がった。大蛇丸は最初の大きさに戻っていた。

 

「《蛇大砲》は使った直後に力が失うのが難点なんだよな」

 

とベルゼブブは呟いていた。それから、しばらく経って粉塵が晴れるとそこにいたのは

 

「っ……」

 

「くっ……」

 

「くそっ……」

 

バジル、ラル、コロネロが倒れていた。3人共怪我を負っていたがそこまで酷いものではなかった。なぜなら、

 

「………………」

 

「「「家光/親方様!!?」」」

 

家光が3人を庇って立っていた。怪我も3人よりも酷かった。そして、

 

バタン

 

倒れた。3人はすぐに近寄りたかったが立つことができなかった。すると、そんな4人を見て

 

「それじゃ、ラル・ミルチを貰おうかな」

 

とベルゼブブは言った。そう言って、ラルに近づくと

 

「待てよ……」

 

「ん?」

 

コロネロが呼び止めた。

 

「ラルは連れて行かせねえ!どうしても連れて行くなら俺を連れて行け、コラ!!」

 

「コロネロ……」

 

コロネロはそう言った。しかし、ベルゼブブは呆れたように言った。

 

「君、さっき僕が言ったこと忘れたの?《選ばれし7人(イ・プレシェル・ティ・セッテ)》じゃない君はいらないって」

 

「そんなの関係ねえ!!ラルじゃなくて俺が元アルコバレーノなんだ!!ラルは関係ねえぞ、コラ!!!」

 

コロネロは叫び続けた。その時、ベルゼブブが聞いた。

 

「ねえ、ラル・ミルチがなんでアルコバレーノのなりそこないになったのか知っているの?」

 

「は?それは《運命の日》に俺がラルを庇って呪いの光を浴びたが僅かにラルにも光を浴びたからだろう、コラ」

 

「うん。それは()()()()正解だよ」

 

「ほとんどだと、コラ」

 

「彼女、10年後の未来でジンジャーブレッドと戦っていた時におしゃぶりの力を使ったでしょ?」

 

なぜ、その事を知っているという疑問があったがそんなの関係なくベルゼブブは続けた。

 

「当時の(トゥリニセッテ)の力を持つおしゃぶりは全部で7つのはず。ボンゴレリングやマーレリングもそうだしね。それなのになんで、ラル・ミルチはおしゃぶりの力を使えたのかな?」

 

ベルゼブブの問いにコロネロは答えられなかった。しかし、嫌な予感はあった。ベルゼブブがコロネロに近づいて言った。

 

「正解はラル・ミルチのおしゃぶりも(トゥリニセッテ)の1つ、より正確に言うなら()()()()()()()()()()2()()()1()()だということ。つまり……」

 

そして、ベルゼブブは驚愕の事実を言った。

 

「コロネロ、君は他の6人と違い、ラル・ミルチと同じ()()()()()()()()()()()()()()()()()んだよ」

 

「「「!!!??」」」

 

ベルゼブブの言葉に3人は驚愕した。

 

「チェ……チェッカーフェイスはそんなこと1度も言ってなかったぞ、コラ」

 

「知らなかっただけだと思うよ。アルコバレーノが8人なんて今回が初めてだと思うし。なりそこないといってもコロネロが99%、残りの1%がラル・ミルチといった感じだしね」

 

事実を認められなかったコロネロは反論したがあっさりと論破された。

 

「それから、なぜ2人になったかに関してだけど、2人共光を浴びた。それだと僕が言ったことと矛盾が起きるの」

 

「矛盾だと、コラ……」

 

「うん。光を十分浴びたのは君を含めた7人。それなのに、他の6人と違って《雨》のおしゃぶりは2つできた。それはなんでか……」

 

この時のコロネロは物凄い不安があった。しかし、ベルゼブブは答えた。

 

「コロネロ、君は()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()んだよ」

 

「「「!!!??」」」

 

ベルゼブブの言葉にコロネロは鈍器で殴られた気分だった。

 

「コロネロ殿!!」

 

「コロネロ!!そいつの話に耳を傾けるな!!!」

 

バジルとラルが何か言っていたがコロネロには届かなかった。

 

「……俺……の……器……が………小さ……かった……だと……、……コラ……」

 

「うん。君の器が小さかったから、足りなかった分がラル・ミルチに回ったんだよ。おかげで彼女は中途半端な呪いがかかったってわけ。それにしても、そのせいでもしかしたら彼女、()()()()()()()()かもしれないね」

 

「!!!??……どう……いう……こと……だよ……、……コラ……」

 

この時のコロネロの心は既に折れていた。それにも関わらずベルゼブブは続けた。

 

「えっ?だって、彼女、中途半端に呪いがかかったせいで体にアザできたし、視力も悪くなったんだよ。他のアルコバレーノにはそんなこと無かったのにね」

 

「っ……!?」

 

「つまり、君はラル・ミルチを救うどころか………」

 

その後のベルゼブブの言葉が続くことは無かった。なぜなら………

 

「黙れ………!!!!」

 

憤怒の形相で殺気を込めてベルゼブブを睨んで立っていたラルが言葉を遮ったからだ。

 

「ラル・ミルチ、どうしたの?僕は事実を言おうとしたんだよ?」

 

「黙れって、言っているだろ!!それに俺は生きている!!お前の言おうとしていることなど全く関係ない!!」

 

「ラル………」

 

「俺が呪いにかかった時、そばにコロネロがいたから俺は救われたんだ。そんなコロネロを……お前みたいなガキが侮辱することなど……俺は絶対に許さん!!!」

 

そう言って、ラルはベルゼブブに殴りかかった。しかし、ベルゼブブは無表情で言った。

 

「冷静さが欠いているよ。そんな状態で僕が負けるはずがないよ」

 

「ラル殿!!上です!!」

 

「えっ?」

 

バジルに言われて上を見てみると大蛇丸が口を開けて迫ってきていた。

 

「なっ!!!?」

 

ラルはそれをかわせるはずもなく

 

ガブッ

 

大蛇丸に上半身をくわえられた。

 

「ーーっ、ーーっ!?」

 

「ラル殿!!」

 

「ラルーーーー!!!?」

 

バジルとコロネロは叫んだ。ラルは脱出しようと身をよじったり、足をばたつかせたりしていたが抵抗も虚しく……

 

ゴクンッ

 

大蛇丸に呑み込まれた。

 

「ラルーーーーーーー!!!??」

 

コロネロは大声でラルの名前を叫んだ。しかし、彼女の返事は無かった。

 

「ふ~。これで終わりだね。あっ、大丈夫だよ。ラル・ミルチは大蛇丸のお腹で無事に生きているし、消化されるなんてこともないから」

 

そう言ってベルゼブブは大蛇丸を従えて部屋から出ていこうとした。

 

「待てよ……、待てよ……、ラルを返せよ、コラ!!!」

 

しかし、コロネロの声を無視してベルゼブブは部屋から出ていった。

 

「ラルーーーーーーーー!!!!!」

 

その場に残ったのは荒れた部屋と気を失っている家光、オレガノ、ターメリック、悔しそうに唇を噛み締めていたバジル、そして、絶望した顔でラルの名前を叫ぶコロネロの姿だった。




後半、物凄く暗い話になってしまいました。

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