サターニャかガヴにしたいけどヴィーネも捨てがたいんだよなぁ······え?ラフィ?ラフィは······書きにく((
「そうだ、ナンパに行こう!」
··················うん?
「なんでお前がここに居る?」
「紀田君B組でしょ」
おかしいな、俺達は今委員決めてる最中だった筈なのに紀田が帝人の後ろにいるなんて······。
「えー······まだクラス委員が決まってないのですが誰かいませんか?」
「はー」バァン
「もう!やめてよ!!」
「······てかガヴは何かやったりしな······寝てやがる······」
しかし真面目なコイツが寝るとは······何があったんだろ?
「······すいません······昨日遊馬崎さんに誘われてネットゲームというものをやろうとしたんですが······パソコンの使い方がわからず······朝まで勉強していたら······」
「······変なところで、マジメだねお前······確かに初心者にはキツイ······かもなぁ」
「あんたそんなA級悪魔的行動を······!?」
「だから知らねえって言ってんだろ!」
「え?何が?」
「いや、サターニャじゃないと思うわよ?」
······あれは······確か園原とかいう女子と······矢霧だったか?
なぜ言い争ってるんだろうか?
「俺ちょっと見てくるわ。」
「────で、────から───本当に────ないんですか?」
「だから知らないっての。突然ぱたっと来なくなっちゃっただけだって」
ふむ······修羅場かな?
「おうおう!入学そうそう痴話喧嘩とはカッコイイことしてくれるじゃん!」
······そういう空気を壊していくスタイルは普通に尊敬するわ······紀田······
「······なんだお前?今のはそんなんじゃねえよ」
「ええと、矢霧君だよね、僕はその、同じクラスの竜ヶ峰帝人、よろしく」
「ああ、知ってるよ。覚えやすい名前だからさ」
同じクラスの委員の顔を見て矢霧誠二は緊張を緩ませる。
しかし、そのフォローを台無しにする、それが紀田正臣という男である。
「······お前いいガタイしてるなぁ。よし、ナンパに行こう!!歩もな!!」
「「「はぁ?」」」
何言ってるんだコイツ······
「ちょっと何言ってるのさ!?」
「あのなぁ、ナンパってのは背の高いやつが居れば絶対有利なんだよ!!」
「俺がいるだけで多分誰も寄ってこなくなると思うがな?」
「あのさ······」
矢霧が先刻までのピリピリとした雰囲気はなく、呆れたような目で俺たちを見ている。
「悪いけど────俺、彼女がいるんだ」
ナンパ以前の問題だった。がそれで引き下がる紀田ではない。
「関係ねえって!!」
「「いや、大アリでしょ!!」」
帝人と2人でツッコミを入れるがコイツの耳には届かない。
「このさいあんたの彼女の有無はいい、ナンパで引っ掛けた時点ではまだ彼女とは言わないから浮気にはならねっての!!」
「そ、そうなの?」
「んなわけねえだろ······」
「······だめだ、他の女を気にかける事は、裏切りだ。」
「ほう、深い愛情だね······彼女は裏切れないと?」
「いや、歩······だっけか?裏切るのは彼女じゃない。」
「は?じゃあ誰だよ?」
紀田の問に対し、矢霧誠二は宙を仰ぎながら、強い眼差しを持って言い切った。
「愛だよ」
「はい?」
「それは俺自身の放つ彼女への愛を裏切る事になる。彼女は裏切れても、俺は愛は裏切れない!!」
沈黙
「お、おう······そうか······頑張れ!!」
俺は戸惑いながら拳をガッと突き出すと、矢霧誠二は満面の笑みでそれに答える。
「ああ、ありがとう!」
············なんというか············
「············あいつ、ああいう奴だったのか······」
あの後、サターニャとヴィーネと別れてガヴと帰っている途中。
「あんたさ、張間美香がいなくなったのに随分とでかい顔してるみたいじゃない?」
「クラス委員になったんだって?何優等生ぶってんの」
「なんとか言えよ、中学の時は美香の腰巾着だったくせしてよー······」
「······あれは?」
「うわ、まだあんな化石みたいな奴いたのか······見ろ、ガヴ。あれがもう殆ど見なくなった絶滅危惧種の様なイジメだ。」
「い、イジメ!?」
「あれをイジメと呼ぶかは少し微妙だけどなぁ······まだ金属バットで殴られたり燃やされそうになったり車に轢かれないだけマシだと思うけど······?」
「それイジメの域を超えてませんか!?完全に殺しにきてますよねそれ!?」
「いやいや、本当のイジメというのはね?例えば······クラスで結託してものを盗みボロボロにして捨てたり、複数人で暴力ふってカツアゲしたりとか······そーゆー陰湿なものを言うんだよ?」
「······だとしてもあれは止めさせないと······!!」
「止めときなよ、聖人君子かなにかか貴様は。今いっても集団でリンチされるだけだって······」
「······で、でも······!!」
しかし困った。園原がクラスメイトじゃなかったらスルーしていたが流石に同じクラスの顔見知りだからなぁ······かと言って俺やガヴが出ても根本的解決にはならないし······
「いやぁ、良くないなぁ······イジメカッコ悪い実に良くないねぇ」
······あれ?臨也さん?なんで池袋に······この前もいたけど······てか、あそこにいるのは竜ヶ峰?何でここに······
「おっさんには関係ないだろ?」
「そう、関係ない」
······あー············これは······
「関係無いから、君たちがここで殴られようが野垂れ死のうが関係ない事さ。俺が君たちを殴っても俺が君達を刺しても、逆に君達がまだ23歳の俺をおっさんと呼ぼうが、君達と俺の無関係は永遠だ。全ての人間は関係していると同時に無関係でもあるんだよ」
「······はぁ?」
「人間って希薄だよね」
意味の解らないことを言いながら臨也は女達に一歩近づいた。
「まあ、俺に女の子を殴る趣味はないけどさ」
次の瞬間────臨也の右手の中には小柄なバッグが納められていた。
「あれ?え?」
······相変わらずナイフの技術はすげえなあの人。
いつナイフを取り出して切ったのか分かりにくかったなぁ······。
そのまま、臨也はニコニコと笑いながら、そのバッグの中から携帯電話を取り出す。
「だから、女の子の携帯を踏み潰す事を新しい趣味にするよ。」
「は!?ちょ返せ!!」
女は手を伸ばすが、それよりも速く臨也が携帯電話を地面に落とす。
女はそれでも携帯電話に手を伸ばそうとするが
バキィッ!!
それよりも一瞬はやく、臨也は携帯電話を踏み潰す。
「ああーっ!?」
バキッバキッバキッバキッバキッバキッバキッバキッバキッバキッバキッ!!
「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」
携帯を踏み潰しながら臨也は笑う。
「ちょ、ヤバいってコイツ!!」
「クスリキメてるんじゃないの!?」
「はやく逃げよう!!はやく!!」
「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ────飽きちゃった。女の子の携帯を踏み潰す趣味はもうやめよう。」
「······あいかわらず趣味悪いですねぇ······臨也さん?」
「······なんだ、歩くん。君見てたのか······」
「臨也さんが出てきた時点で面倒事になりそうなのでスルーしてました。」
ガヴはショックを受けたのか呆然としている。ほら、この時点で割と面倒だ。こいつ本当にろくな事しない
「······まあいいや、俺は君を探してたんだよ、竜ヶ峰帝人君。」
「え?」
「······臨也さん、その前に────」
「なんだい?俺は竜」
臨也さんが言葉を発した瞬間、コンビニのゴミ箱が文字通り
そのゴミ箱は臨也に直撃する。
「······右方向注意······って遅かったか。」
「イーザーヤーくーん······」
「······シズちゃん······」
さて────これはイザとなったら俺が止めなきゃいけねえパターンか。
「池袋には二度と来るなって言わなかったけかー?いーざーやー君よぉー」
「シズちゃん······君が働いているのは西口じゃなかったっけ?」
「とっくにクビんなったさーそれに 」
そういって平和島静雄は二つ目のコンビニのゴミ箱をひょいっと持ち上げる。
「その呼び方はやめろって言ったろーいざやぁあ!!」
そして思いっきり振りかぶり、まるで野球ボールのようにぶん投げた。
しかし、折原臨也は最小限の動きでそれを回避する。
ドゴッ!!
コンビニのゴミ箱はアスファルトに直撃し無惨に砕けた。
「相変わらず馬鹿力だねーシズちゃん」
「だから······それやめろって······何回言わせんだ?
俺には、平和島静雄って名前があるってよぉ!!」
────平和島静雄、池袋最強の男。
────時に自動販売機を投げ、冷蔵庫を投げ、教卓を投げ
「やだなぁ、シズちゃん。君に俺の罪をなすりつけたことまだ怒ってんの?」
「怒ってない······怒ってないぞぉ······だだ!!てめぇを!!ぶん殴りたいだけさぁ!!」
ガァン!!
ギギギ······
────時にこの様に道路標識を殴り歪ませ
「シズちゃんの暴力ってさー、理屈も言葉も道理も通じないから苦手なんだよねー」
折原臨也は流れるような動作でナイフを構え平和島静雄を挑発する。
「困ったな、見逃してよ」
「見逃す?勝手に逃げりゃいいじゃねえか」
ボゴォ
────時に道路標識を引っこ抜き
「逃げてもぶっとばすけどなああああああ!!」
軽々と道路標識をぶん投げる!!
この馬鹿力が池袋最強の理由!!
「ハズレ♪」
当たらなきゃ意味無いが。
そしてその道路標識は────
「────え?」
呆けて見ていたガヴリールの顔面へと飛んでいった。
バキャッ!!
「っと、流石にシャレになんねーぞおい」
「あ、歩さん······!!」
道路標識が当たる直前。咄嗟に歩が拳を突き出し、道路標識をぶち壊した。
「おいこら、静雄さん。それ以上は一般人に被害が出るからやめようか。」
「······ああ?なんだてめえ歩よぉ······邪魔すんじゃ······ねえよ!!」
鉄をも軽々砕く、静雄の本気の拳。しかし────
ガキィン!!
池袋最硬の男は余裕で掌で受け止める。
掌で受け止めたとは思えない音が響いたが。
そしてそのまま池袋の最大戦力の2人組は両手で取っ組み合いを始める。
「流石にクラスメイトが危ない目にあうのはアウトなんだよね······という訳で!!一回止まれ静雄さん!!」
「てめえ歩いい加減に······!!」
「わざわざアーチで見逃してくれるなんてシズちゃんはやさしいなぁー」
「あっ!?いざやてめっっ!?」
「じゃ、俺はこの辺で♡」
「待てコラァ!!歩放せ!!」
やなこった、ガヴに謝るまで放すのをやめない!!
「いや······本当に済まなかった······」
「い、いえ、だ、大丈夫でしたから!!」
臨也さんがさった後。
JKに深々と頭を下げるバーテンダーがいた。
ちなみにここは静雄さん行きつけのカフェである。
本来女子だとかOLだとか、その辺がこぞって来る様なカフェに静雄さんは一人で通うほど甘党なのである。
「······普段はいい人なんだよ······臨也さんが来なければ······俺も静雄さんとよくここに来るし。」
「そ、そうなのですか?」
「すまん、詫びにここで奢ってやるから······」
「そ、そんな!!ぶ、無事でしたし大丈夫ですよ!!」
「いや、そういう訳にもいかねぇだろ······」
「······ここは奢られときなよガヴ。折角の好意だ。受け取ればいいと思う。それに────」
「それに?」
「······ここ、意外と高いんだよ。」
「······ご馳走になります。」
この後、メチャクチャパフェ食べた。
「······ふぅ······静雄さんご馳走様でした」
「おう、今日は済まなかったな。んじゃ!」
と、そんな会話の後。ガヴリールとそのままアパートに帰ると────
「······竜ヶ峰?」
「え、いや、こ、こ、これは······その······」
向かいのアパートに竜ヶ峰が居た。
────女を連れて。
「りゅ、竜ヶ峰お前ナンパしてきたの?」
「違うから!!違うから!!」
簡易的強さランキング!!
力
平和島静雄>>>>>>>叶歩>>>越えられない壁>>>サイモン、以下略
防御的な
叶歩>>>>>>>>>平和島静雄>>>越えられない壁>>>>サイモン、以下略
薬物関連
叶歩>>>>>>>>>>>>>>>>>>セルティ・ストゥルルソン>越えられない壁>他の人類
なんだこのバケモノ。
次回、恐らくデュラララ!!第1巻最終回。