ガヴ「何で遅れた?」
一月末、更新しようと思ったら親戚の法事が入り、親戚の相手をしている間、携帯を放置していたらシステムアップデート入って書いてた小説保存する前だったから全部消えた……(´;ω;`)
ガヴ「……ドンマイ」
「─────って、なんで何事も無くここにいるのよ!?」
それは至極真っ当な叫びだった。
さっき、自分は、叶歩にこう言ったのだ。
叶歩の関係者──ガヴ達に刺客を送ったと。
「その刺客はね、貴方を倒したことのある五人よ!!さぁ、これでも行かないのかしら!?」
叶歩を倒した、その事実にセルティは驚愕した。一体どうやって倒したのか。あんな鋼よりも硬い身体を持つ叶歩を。
「ああ、勿論。」
即答。時間にして僅か0.5秒程で。
あっさりと、叶歩はそう答えた。何の問題も無い、といった風に。
「大体お前らも池袋の住人も、俺を過大評価しすぎなんだよ……俺はただ丈夫なだけ。それ以外は殆ど人並みだっての。」
確かに車に撥ねられてもびくともしない高校生……いや、人間は恐らく叶歩一人だろう。
「俺を倒したことのある五人……まあ、恐らく幼少期通ってた実戦道場の師範代なんだろうが……そりゃ負けるさ。剣以外は悉く凡人並みなんだから」
───実戦道場。文字通り、実戦を想定して体を鍛える道場へ、幼少期、叶歩は叩き込まれた。
それは自分の子供を厄介払いしたわけでもなく、只純粋に『なんとか社会に溶け込めるようにせめて回避という概念を教えてやってくれ』という親の懇願から。
当時、叶歩は車に轢かれそうになった友達を身を挺して助けた。
─────常人ならば咄嗟に飛び込んで突き飛ばして助ける、そんな解決方法をとるであろう場面で、友達を突き飛ばした後、自分は抵抗もせず撥ねられた。無傷だった。
それを見た両親はこう思った。「このままではダメだ。」と。
事実、それ以来叶歩は孤立した。
だからこそ、その道場に入れたのだ。
そしてその道場にて、五人の師範代が、叶歩を倒した。
柔術のスペシャリスト、古木弥太郎(ふるきやたろう)。
空手のスペシャリスト、日比谷蓮華(ひびやれんげ)。
剣術のスペシャリスト、佐々木亜門(ささきあもん)。
合気のスペシャリスト、神崎雅人(かんざきまさと)。
そして、総合格闘技のスペシャリスト、士門音糸(しもんねいと)。
五人とも、その世界で最強と呼ばれていた実力者。
その五人のうち、四人は叶歩が引っ越しのため、その道場をやめるまで終始圧倒し、また佐々木亜門も剣術方面に才能のあった歩に勝ち越していた。
そして、その実力は罪歌に操られても変わることは無く──────
「あー、びっくりした……何なのよコイツら……」
「────どういうこと!?今……赤髪の女に、ぜ、全員完膚無きまでに倒され……!?」
「……だーかーらー、俺はただ、丈夫なだけなんだってば、人外《サターニャ達》程力強くないし、静雄さんより力強くないし、何なら、力だけならその辺のごろつきに負けることがあるんだぜ?」
「だ、だからってまともに貴方に勝った人間がいくら何でもここまで弱いなんて────」
「いくら実戦とはいえあくまで道場!!ルールだってあるんだ。ルールさえなければあの五人なんて取るに足らない相手だよ」
実戦道場と名乗っておきながら、所詮は競技のスペシャリストが集い作られた道場、問答無用の喧嘩で石使ったら「卑怯者」とか言う奴らの集まりなのだ。
「お前は俺を過大評価しすぎた、その結果俺を倒した五人のことを更に過大評価しすぎた。……手に入れた情報の裏くらい調べとけよ、その程度別に面倒でもないだろう?」
まあ、唯一合っていることがあるとするなら、自覚が無いだけで叶歩は少なくとも一般人よりは遥かに強い力を持っている、ということだろうか。
少なくともその辺のごろつきに負けるほどでは無い。
「こっ、この……!!」
「……と、言うわけでちゃっちゃと終わらせるよ、この後恐らく、義妹からの折檻が待ってるからね、土下座の準備しないと……」
と、そこまで歩が言葉を紡いだ瞬間、一斉に立っている罪歌がバッ、と背を向けた。
───普通の人間なら、何事かと思い動きを止めるだろう。だが、歩はそんなことはしない。全力で歩は竹刀を振るい、その結果───────
「……思ったより早く終わりましたね、静雄さん。」
「……お前の容赦の無さとゲスっぷりのお陰でな……」
この二人に勝てるはずもなく、最終的に一人だけ正気を取り戻した人間を除いて、約百人で構成された人間の山が作られ、通り魔事件は幕を閉じた。
短いけど次をエピローグ兼ネクストプロローグとして書きたいからここで切ります!!
久々の更新なのに短くて本当に申し訳ないです!!
エピローグ兼ネクストプロローグは近々でます、てかだしますはい。後Twitter始めました。フォローしてくれる心優しい方、もしくは奇特な方はタツ(幼女先輩)で検索かけるかiDをどっかに載せたのでそちらからどうぞ。