MOKOCCHIが行く遊戯王GX   作:交響魔人

42 / 52
最近ヴレインズが面白い。不定期にはなりますが、更新再開します。


昆虫少女VS翔

「翔の昇格を賭けたデュエルの相手が、ブルー女子から選ばれる?」

「まぁ、オベリスクブルー男子がオシリスレッドの男子に負けると、ねぇ…」

 

 もこっちはそう言われて考え込む。確かにかなり外聞は悪い。だが一気に昇格させるとなると、相応の相手を用意しないといけない。

 

「もこっちはどうするの?」

「遠慮して置く。メリットが無い。」

「勝てばプロリーグへの推薦状が貰えるらしいけれど?」

「クロノス校長にそれだけの権限があるとは思えない。そんな話に乗らないといけない時点で、自力でプロになれないと言っているような物だ」

 

 酷評するもこっち。だがどうやらそれに乗った奴がいるらしい。

 

 

「…あれは、昆虫族使いの山谷か?」

「山谷理恵さんね。対戦した事無かったなぁ…」

 

「あの子、本気なのかしら?」

「胡蝶先輩」

 

 赤い髪を腰まで伸ばした上級生が隣に腰掛ける。

 

「本気、とは?」

「見て居ればわかるわ。オシリスレッドとはいえ、亮様の弟君が相手なんて、ね」

「知り合いなんですか?」

 

「彼が本気で怒ると怖いって亮様が以前言っていたわ」

「…それは、恐ろしいな」

 

 あの彼が恐ろしいと言うほどの相手…か。

 しかしどうしたら本気で怒るのだろうか?

 

 

 

「貴方が私の相手ぇ?まぁいいわ。このデュエルで勝って、私はプロリーグへ行くわ!」

「ここで勝てばやっとラーイエローに…行くッス!」

 

 

デュエル!

 

山谷理恵 ライフ4000

手5 場 

翔 ライフ4000

手5 場 

 

 

「始まったか。さてお手並み拝見……」

 

 山谷の初手が見えたもこっちは無言になる。

 

「インヴェルズ・ギラファが三枚とインヴェルズ・グレズと手札断殺、か」

「それは…ご愁傷さまね」

 

「ふっ、完璧な手札だわ!」

「なっ?!か、完璧な手札ッスか!」

「先攻は貰うわ、ドロー!速攻魔法、手札断殺!互いに手札を4枚墓地に送り、墓地に送った枚数分ドローする。」

「僕も5枚捨てて、五枚ドローするッス」

「「ドロー!」」

 

 

「魔法カード、ソウルチャージを発動!墓地のギラファ三体を特殊召喚!その後、特殊召喚したモンスター一体につき、500ライフを失う」ライフ4000から2500

「一気に最上級モンスターが、三体ッスか?!」

「ターンエンドよ」

 

 

山谷理恵 ライフ2500

手4 場 ギラファ ギラファ ギラファ 

翔 ライフ4000

手5 場 

 

 

「僕のターン、ドローッス!魔法カード、ビークロイドコネクションゾーンを発動!手札のドリルロイド、サブマリンロイド、スチームロイドを融合!

スーパービークロイドジャンボドリルを融合召喚ッス!」

「攻撃力、3000?!」

「バトルッス、ギラファを攻撃!」

「キャッ!」ライフ2500から2100

 

「僕はカードを二枚伏せて、ターンエンドッス」

 

 

 

山谷理恵 ライフ2100

手4 場 ギラファ ギラファ 

翔 ライフ4000

手0 場 ジャンボドリル 伏せ2

 

 

「私のターン、ドロー!メインフェイズ開始時、墓地のインヴェルズの斥候の効果発動!場に魔法・罠カードが存在しないとき、墓地から特殊召喚出来る!

そして私は三体のインヴェルズを生贄に!インヴェルズ・グレズを召喚!」

 

 大型インヴェルズが現れ、翔を見下ろす。

 

「攻撃力、3200?!」

「それだけじゃないわ。グレズの効果発動!ライフを半分払い、このカード以外の全てのカードを破壊する!」ライフ2100から1050

「リバースカードオープン!スキルドレイン!ライフを1000払い、場の全てのモンスター効果を無効にするッス!」ライフ4000から3000

 

 

「…上手いな、この組み合わせは」

「どういう事?もこっち」

「すぐにわかる。ゆうちゃん、翔の伏せカードは進入禁止NoEntoryだ。プロ入りしようとしている相手にNoEntoryとはかなり残酷だな」

 

「なら装備魔法、巨大化をグレズに装備!これで攻撃力は二倍になる!バトル、そのおもちゃをぶっ壊しなさい!インヴェルズ・グレズ!」

「罠発動!進入禁止NoEntory!場の全てのモンスターは、守備表示になるッス!」

「…ターンエンド」

 

 

山谷理恵 ライフ1050

手3 場 グレズ 巨大化 

翔 ライフ3000

手0 場 ジャンボドリル スキルドレイン

 

 

「僕のターン、ドローッス!」

 

「これで翔の勝ちだな。ジャンボドリルは貫通効果がある」

「もこっち、スキルドレインで効果は無効に」

「ならない。ビークロイドコネクションゾーンで呼び出したビークロイドのモンスター効果は無効にならない。見事だ、翔。ビークロイドにスキルドレインを入れるのは相当な覚悟が必要だぞ。」

 

 

「バトル!ジャンボドリルでインヴェルズ・グレズを攻撃!これで終わりッス!」

「何を言って、守備表示なのよ、ダメージは…きゃああああ!」ライフ0

 

 

 

「ウィナー、丸藤翔なのーネ!」

 

 

 小さく拍手を送り、もこっちは踵を返して歩き出す。うかうかしていられない。




翔が本気で怒ると怖い、とはカイザーのセリフですが一体何をして怒らせたのでしょうか…

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。