デュエルアカデミアの生徒は全部で何人なのでしょうか?
デュエルアカデミアの道を、黒木姉弟が歩く。
「…学校には慣れた?」
「うん。姉ちゃんは大丈夫?」
「心配要らない。」
その背中には、大量のデュエルディスクがある。
「僕が遊城先輩に頼まれた事なのに、姉ちゃんまで巻き込んで」
「別にいい、弟や妹を助けるのが、兄や姉として先に生まれた者の使命だから」
歩いて居たが、唐突に智貴の足が止まる
「実はさ、姉ちゃん。この先に橋が架かっているけれど」
「知っている」
「そこで、デュエルディスク狩りをしている奴が居るらしくて」
「…それで、これだけ足りなくなっている、と。」
向かう先に目を向けるもこっち。
「そう言う事なら、さっさと行こう。」
「姉ちゃん?!えっとその、迂回する道知らない?」
「知っているが、その程度は問題にはならない」
もこっちはデュエルディスクを背負い直すと、颯爽と歩き出す
その後ろに智貴が続く。
ややあって橋の所まで到着すると、ラーイエローの制服を改造したような少年が立っている。
といってもかなり筋肉質で鍛えられている
「勝負するドン!」
「…智貴、知り合い?」
「同級生だけれど…」
一拍おいて、もこっちは告げる
「今は出来ない。このデュエルディスクを届けないといけないからな。後でラーイエロー寮前まで行けばいいか?」
「駄目ザウルス!逃がさないドン!」
「智貴、これを持っていて。」
「姉ちゃん?」
デュエルディスクを起動するもこっち。
その様子を見て、似たような恰好をしている取巻きの一人が声を上げる
「アニキ!あ、あのブルー女子って!」
「どうしたドン?」
雑誌を取り出して、あるページを開く。
「何々?8月7日、1000人の海馬コーポレーション主催「デュエルワールドリーグ」が海馬ドームにて行われた。
世界中から一千人のデュエリストが集結し、白熱の舞台を繰り広げた。特に若手の活躍が目立ち、優勝したのはデュエルアカデミア本校の…
ま、まさか?!」
「その大会なら制した。」
「と言う事は、お前を倒せば俺は一躍デュエルアカデミアのネクストカリスマ!勝負ザウルス!」
デュエル!
もこっち ライフ4000
手5 場
剣山 ライフ4000
手5 場
「私のターン、ドロー!魔法カード、古のルールを発動!」
「えっ?古のルール?」
もこっちが発動したカードに、声を上げる取巻き
「どうしたんだ?」
「いや、雑誌には効果モンスターと魔法・罠を駆使した機械族使いって…」
「姉ちゃん、まさかそのデッキ」
「そう。あのデッキ。ちなみにこれは大会の時に使ったデッキでは無い」
「なっ?!本気のデッキを使ってくるドン!」
「なら、まずはこのデッキを打ち破ってみるがいい。古のルールにより現れろ!TM-1ランチャースパイダー!」
「攻撃力2200?最上級モンスターにしては情けない数値だドン」
「七つ星モンスターのTM-1ランチャースパイダー。でもその攻撃力は2200、守備力も2500しかなく効果も無い」
「なんであんな使えないカードをわざわざ入れているんだ?」
「永続魔法、機甲部隊の最前線を発動、カードを伏せてターンエンド」
もこっち ライフ4000
手2 場 TM-1ランチャースパイダー 機甲部隊の最前線 伏せ1
剣山 ライフ4000
手5 場
「俺のターン、ドロー!俺は俊足のギラザウルスを特殊召喚!」
「俊足のギラザウルス…手札から特殊召喚出来、その場合私は墓地のモンスターを特殊召喚出来るが、私の墓地にモンスターは一体も居ない」
「そういう事ドン!俺は俊足のギラザウルスを生贄に、暗黒トリケラトプスを召喚!」
「攻撃力2400の上級モンスター、か」
「その通りだドン!二体の生贄が必要な癖に、攻撃力2200しかないなんて情けないドン!バトル!暗黒トリケラトプスで
ランチャースパイダーを攻撃!」
「……機甲部隊の最前線の効果発動!」ライフ4000から3800
もこっちの場に新たな機械族が現れる
「機械軍曹?」
「場の機械族が戦闘破壊された時、デッキから同じ属性で攻撃力の低い機械族を特殊召喚出来る。」
「あれ?ランチャースパイダーって何属性ドン?」
「炎属性、よって炎属性の機械軍曹をデッキから特殊召喚した」
「フン、俺はカードを伏せてターンエンドだドン」
「エンドフェイズに永続罠、蘇りし魂を発動。墓地の通常モンスターを守備表示で再起動。ランチャースパイダーを特殊召喚」
大笑いする取巻き達
「また出たー!レベルが高いだけの木偶のボウ!」
「守備力2500で凌ごうってつもりかな?」
もこっち ライフ3800
手2 場 TM-1ランチャースパイダー 機械軍曹 機甲部隊の最前線 蘇りし魂
剣山 ライフ4000
手3 場 暗黒トリケラトプス 伏せ1
「私のターン、ドロー!ランチャースパイダーを攻撃表示に変更。そして永続魔法、エンジンチューナーを発動。
場の機械族モンスターは攻撃表示となり、その攻撃力は守備力の半分アップする!」
「守備力の半分?えっと、守備力2500の半分は」
「攻撃力2200に1250ポイント加算されて、3450だよ」
「げっ?!ま、マズイドン!」
「そして機械軍曹の守備力は1800、半分の900アップするから攻撃力は1600+900で2500」
「にッ?!2500って、下級モンスターのステータスじゃあないドン!」
「バトル。機械軍曹で暗黒トリケラトプスを攻撃」
「ぐっ?!」ライフ4000から3900
「TM-1ランチャースパイダーでダイレクトアタック。」
「うわぁああああああああ?!」ライフ3900から450
「カードを伏せ、ターンエンド」
もこっち ライフ3800
手1 場 TM-1ランチャースパイダー 機械軍曹 機甲部隊の最前線 エンジンチューナー 蘇りし魂 伏せ1
剣山 ライフ450
手3 場 伏せ1
「お、俺のターン、ドロードン!俺は手札を一枚捨てて永続罠、化石発掘を発ドン!蘇れ!超伝導恐獣!
そしてフィールド魔法、ジュラシックワールドを発ドン!場の恐竜族・鳥獣族モンスターの攻撃力・守備力は300ポイントアップ!」
「……」
「バトル!超伝導恐獣でランチャースパイダーを攻撃!」
「罠発動」
「ジュラシックワールドの中では、恐竜族と鳥獣族は罠カードの対象にならず、効果も受けないドン!」
「援護射撃。機械軍曹の攻撃力2500をランチャースパイダーに加える」
機械軍曹が超伝導恐獣に切りかかり、一撃を加える。
そちらに目を向けた超伝導恐獣に、ランチャースパイダーがミサイル攻撃を放ち、爆殺する!
「うわぁああああああああ?!」ライフ0
「あ、アニキが負けた…?」
一瞥したのち、デッキを太もものケースにしまうもこっち
「出発よ、智貴」
「姉ちゃん…これはどうするの?」
「どうもしない。アカデミアに来てやることがデュエルディスク狩りとは、侮辱する価値も無い」