「万丈目と新入生のデュエル…ね」
「急なセッティングだけれど、何でもこれに万丈目が勝てばブルーに復帰になるらしいわよ?」
「…ふむ」
立ち上がるもこっち。
「あれ?何処に行くの?」
「少し、くぎを刺して置く」
オシリスレッド寮の食堂にて
「俺様に話とはなんだ、黒木」
「新入生とデュエルするそうね?」
「ああ、五階堂だが…どうした?俺が負けるとでも?」
「これには寮の入れ替えがかかっているという。貴方は一度ブルーからレッドに落ちた。
それ故に戻れるだけの実力があるかどうか、学園は試そうとしている。」
「だろうな」
「…となれば、かつて貴方が中等部の頃に使っていたデッキで相手をした方が良いかもしれない」
「あのデッキ…か」
考え込む万丈目。
「黒木、デュエルモンスターズって攻撃力だけが全てか?」
「違う。ライフ4000をいかに早く削り落とせるか。軽んじてよい要素では無いが、モンスター効果、カード間のシナジーも重要だ」
午後二次、デュエルフィールドにて。
新入生と万丈目が互いのデッキをシャッフルする。
先攻は新入生、五階堂から始まる。審判はナポレオン教頭だ。
デュエル!
万丈目 ライフ4000
手5 場
五階堂 ライフ4000
手5 場
「僕の先攻、ドロー!俺は切り込み隊長を召喚!切り込み隊長の効果発動!手札のレベル4以下のモンスターを特殊召喚!
二体目の切り込み隊長を特殊召喚!カードを伏せて、ターンエンドだ!」
万丈目 ライフ4000
手5 場
五階堂 ライフ4000
手3 場 切り込み隊長 切り込み隊長 伏せ1
「切り込みロック、か」
「あれが中等部のトップらしいけれど、アカデミアの中等部はどうなっているのかな?」
「様子見としては悪くないコンボだ。普通の相手なら通用する」
「でも万丈目は普通じゃないぜ、黒木」
「…遊城、お前が言うと意味が違ってくる」
思わずジト目で遊城にツッコミを入れるもこっち。
「俺のターン、ドロー!手札を一枚捨て、死者への手向けを発動!
切り込み隊長を破壊する!そしてライフを800払い、早すぎた埋葬を発動!蘇れ、煉獄魔獣ヘルバーナー!」ライフ4000から3200
「ついに来たか!万丈目先輩のエースモンスター!」
その言葉に思わず顔を見合わせるもこっちとゆうちゃん。
「万丈目のエースモンスターってなんだっけ?」
「VWXYZとアームドドラゴンのどちらかのはずだが」
「相手モンスターが一体居る事により、ヘルバーナーの攻撃力は3000!バトル!俺はヘルバーナーで切り込み隊長を攻撃!」
「永続罠発動!リビングデッドの呼び声!蘇れ、切り込み隊長!これで攻撃は出来ませんよ!」
「相手モンスターが増えた事で攻撃力は3200になる。カードを伏せ、ターンエンドだ」
万丈目 ライフ3200
手2 場 ヘルバーナー 伏せ1
五階堂 ライフ4000
手3 場 切り込み隊長 切り込み隊長 リビングデッドの呼び声
「僕のターン、ドロー!二体のモンスターを生贄に、ギルフォード・ザ・レジェンドを召喚!」
「攻撃力2600、お前のエースモンスターだな。モンスターが減った事でヘルバーナーの攻撃力も3000になる」
「手札を一枚捨て、装備魔法、破邪の大剣バオウを発動!これで攻撃力500ポイントアップして、攻撃力3100!バトルだ!
ギルフォード・ザ・レジェンドで、ヘルバーナーを攻撃!」
巨大な大剣を振り下ろし、ヘルバーナーを切り伏せるギルフォード・ザ・レジェンド。
悪魔を退治する伝説の戦士、というのは絵の題材として申し分ない。
だが
「罠発動!ヘル・ブラスト!場のモンスターが破壊された時、フィールドで一番攻撃力が低いモンスターを破壊し、
互いにその攻撃力の半分のダメージを受ける!」ライフ3200から3100
「しまった!今のギルフォード・ザ・レジェンドの攻撃力は3100!つまり1550のダメージが…うわぁあああ!」ライフ4000から2450
「フン」ライフ3100から1550
「くっ…ターン、エンド」
万丈目 ライフ1550
手2 場
五階堂 ライフ2450
手1 場 リビングデッドの呼び声
「俺のターン、ドロー!俺は地獄の番熊を召喚。」
「攻撃力1300か」
ホッとする五階堂。まだこのターンを凌ぎきった訳でも無いのに安堵する姿に、冷たい視線を送るもこっち。
ライフ2450で壁モンスターも伏せも無いなど、あまりにも頼りない。
「装備魔法、巨大化を発動。地獄の番熊に装備。ライフは俺の方が少ない、よって攻撃力は二倍になる」
「こ、攻撃力2600?!」
「バトルだ。地獄の番熊でダイレクトアタック!」
「うわぁああああああああ?!」ライフ0
「勝者、ムッシュ万丈目!これにより、光り輝くオベリスクブルーに復帰なのでアール!」
こうして、万丈目は再びブルーへ復帰していった。
アニメ版万丈目のエースモンスターって何でしょうか?
漫画版は光と闇の竜で確定ですが。