MOKOCCHIが行く遊戯王GX   作:交響魔人

26 / 52
パンドラ版のブラマジは記憶編ではどんな立ち位置だったのでしょうか?


学園祭デュエル!魔導の執行官とアマゾネスペット虎!

 デュエルアカデミアの学園祭。

 ブルー寮は喫茶店、ラーイエローは屋台。レッドはコスプレデュエル大会。

 

『少しいいか?』

「どうした、ショッカー?」

『三幻魔復活阻止、として協力している仲間が一人、この世界に来ている』

「情報交換か。精霊界側の動向も気になる。」

 

 

 歩いていくと、死のマジック・ボックスが浮かんでいる。

 

「…これは。なるほど、サイコショッカー。協力者とやらはブラック・マジシャンか?」

『いかにも。お初にお目にかかる』

 

 赤紫の衣装を纏い、褐色の肌に白色の髪、不敵な表情のブラック・マジシャンが現れる。

 

「…パンドラ、という決闘者を知っているか?」

『片時も忘れた事は無い』

 

 即答され、もこっちは軽く肩をすくめる。

 

『さて、そちらはどうだ?こっちは人間側の駒は6つが倒れ、残るは一つ』

『拠点は潰した。後は残党狩りだ。トラゴエディアが後ろ盾でなくてよかった』

『当たり前だな、三幻魔が復活すれば奴自身が危ういのだからな…この件については共同戦線を敷けたのでは?』

『奴が何をしたのか知っていて、それを言うのか?』

『…そう、だな。』

 

 

 かなり因縁のある相手が居るらしい。

 話は終わったようで、こちらに向けられた視線にたいし、もこっちは告げる。

 

「…所で、折角この世界に来たのだ。今はお祭りで、外部の者も参加している。羽を伸ばしていったらどうだ?」

『遊んでいる場合では…いや、そうだな。折角来たのだから楽しんでいくか。』

「実体化に必要なエネルギーは用意しよう」

『これは…生まれる時代が違えば、神官団に入れただろうな…』

 

 

 実体化したブラック・マジシャンを連れて、もこっちはレッド寮へ向かって歩く。

 どうやら最初のデュエルが終わったらしい。

 

 

『…アイツは。また抜け出したのか。』

「知り合いか?」

 

 金髪のブラック・マジシャン・ガールのコスプレをして居る女の子を見、もこっちは問う。

 

『知り合いの弟子だ。まぁ、黙っておくか。困るのはあいつ自身だからな』

 

 

 

 

 レッド寮のステージ

 

「さぁ!次の対戦は…」

「丸藤、外部の人を連れて来た。枠は空いて居るか?」

「へ?外部の人?」

「こちらです、ミスター。」

 

 悠然とステージに向かって歩くブラック・マジシャン。

 その顔を見て、ブラック・マジシャン・ガールのコスプレをした女の子は驚く。

 

「おおっ?!ブラック・マジシャンのコスプレか!ってなんか違うな」

「あれはグールズのNo2、ブラック・マジシャン使いのパンドラが使って居たというブラック・マジシャンのコスプレだな。」

「遊戯さんと戦った、あの伝説の決闘者か!」

 

 

 遊戯、の名前を聞いてわずかに顔をしかめるブラック・マジシャン。

 

『道案内、ありがとう。さて、少年。枠が空いているなら参加させて欲しいのだが』

「え、えっと、はい。枠は大丈夫ですけれど…」

『対戦相手は…XYZドラゴンキャノンか。』

「この格好で出来るか!」

『別の人にディスクを持ち、カードを引いて貰い、プレイングして貰えば出来るだろうに。

そうだな、道案内ついでに、デュエルの相手も頼めないか?』

「これはコスプレデュエル大会ですから…三沢、では無かった。アマゾネスペット虎!」

 

 観客席をみて、もこっちはその名前を呼ぶ。

 

 

「?!俺か!」

「相手はブラック・マジシャンだが、デュエルの準備は出来ているか?」

「勿論だが…困ったな、相手がブラック・マジシャン使いなら光のデッキを使うべきだが…」

 

 その言葉に、ブラック・マジシャンが反応する。

 

 

『待て、どういう事だ?複数のデッキを使うのか、彼は』

「はい。彼はコスプレに合ったデッキと、ミスターと相性の良いデッキのどちらを選べばいいか悩んでいるようで」

『ふむ。ミサワ、と言ったか。』

「は、はい!」

『その恰好で光属性のデッキ、というのはおかしいだろう。それとも君の地属性デッキは、ブラック・マジシャン相手では力不足なのか?』

「そんな事は無い!そうだ、悩むまでも無かった。では、動かざる事地の如し!地のデッキで相手をします!」

 

 

 

 

デュエル!

 

ブラマジ ライフ4000

手5 場 

三沢 ライフ4000

手5 場 

 

 

「俺の先攻、ドロー!俺は巨大ネズミを攻撃表示で召喚!さらにフィールド魔法、ガイアパワーを発動。

場の地属性モンスターの攻撃力は500ポイントアップ!ターンエンドだ!」

 

 

ブラマジ ライフ4000

手5 場 

三沢 ライフ4000

手4 場 巨大ネズミ ガイアパワー 

 

 

『私のターン、ドロー!私はライフを半分払い、魔法カード、黒魔術のカーテンを発動!』ライフ4000から2000

「黒魔術のカーテン?!ブラック・マジシャンをデッキから呼び出す魔法カード!」

『現れろ!我が分身!ブラック・マジシャン!』

 

 パンドラ版の褐色の肌に不敵な笑みを浮かべたブラック・マジシャンが現れ、三沢を睨み付け、杖を構える。

 

 

「ブラマジキター!ちょっと違うけれど」

『バトルだ、行け、ブラック・マジシャン!魔連弾!』

 

 ブラック・マジシャンが消える。周りを見渡している巨大ネズミの後ろに現れ、魔法の弾を連射し、後ろから撃ち抜く!

 悲鳴を上げて破壊される巨大ネズミ。

 

「ぐっ?!だが巨大ネズミの効果発動!現れろ、磁石の戦士γ!」ライフ4000から3400

 

 磁石の戦士が現れ、ブラック・マジシャンと対峙する。

 

『磁石の戦士…カードを伏せ、ターンエンドだ』

 

 

ブラマジ ライフ2000

手4 場 ブラマジ 伏せ1

三沢 ライフ3400

手4 場 磁石の戦士γ ガイアパワー 

 

 

「俺のターン、ドロー!よし!俺は手札の磁石の戦士α、βと場のγを生贄に、現れろ、磁石の戦士マグネット・バルキリオン!」

 

 三沢の場に、磁石の戦士が分離し、そのパーツが合体して大型モンスターになる。

 もこっちは目を凝らすが、構えている大剣が何処から出て来たのか不明だった。

 

「おーっと!アマゾネスペット虎!強力なモンスターを召喚したぞー!」

「攻撃力は3500。ブラマジでも敵わない」

 

「まだだ!俺は場のバルキリオンを生贄に、墓地よりα、β、γを特殊召喚!」

 

 合体を解除して現れる三体の磁石の戦士達。

 

「そしてライフを800払い、早すぎた埋葬を発動!

蘇れ、バルキリオン!」ライフ3400から2600

 

「な、なんと―!一気に四体のモンスターが揃ったぞー!」

「攻撃力の合計は8100、勝負あったか」

 

「バトルだ!マグネット・バルキリオンでブラック・マジシャンを攻撃!」

 

 巨大な剣に襲われ、ブラック・マジシャンは迎撃するも攻撃を凌げず、撃破される!

 

『…』ライフ2000から1000

「よし!行け、磁石の戦士β!」

『永続罠、正統なる血統。蘇れ、ブラック・マジシャン』

「?!バトルは中止。ターンエンドだ」

 

 

 

ブラマジ ライフ1000

手4 場 ブラマジ 正統なる血統

三沢 ライフ2600

手1 場 バルキリオン α β γ 

 

 

『私のターン、ドロー!私はブラック・マジシャンを生贄に、このカードを特殊召喚する!

現れろ!黒魔導の執行官!』

「ブラック・エクスキューショナー?」

 

 ブラック・マジシャンが変わっていく。

 全体的に装飾が施され、持っている杖も邪悪な気配を漂わせる。

 

「おおっと?!ブラマジさん、ブラマジを生贄に新たなモンスターを召喚したぞー?!」

「何だ、あのモンスター…初めて見るぞ」

 

 

『行くぞ。魔法カード、竜破壊の証を発動。デッキ・墓地からバスター・ブレイダーを手札に加える』

 

 次の瞬間、執行官の杖に魔力がともる

 

『黒魔導の執行官の効果発動。暗黒の呪縛!!』

「ぐううう?!」ライフ2600から1600

 

 三沢の身体を黒い球体が覆い、電撃が浴びせられる!

 

 

『執行官の効果は、通常魔法が唱えられるたびに、相手に1000のダメージを与える。更に通常魔法、召喚師のスキルを発動。デッキからブラック・マジシャンを手札に加える』

「通常魔法、と言う事は…うわぁああああああ!」ライフ1600から600

『融合を発動。手札のバスター・ブレイダーとブラック・マジシャンを墓地に送り、現れろ、超魔導剣士ブラック・パラディン!』

 

 

 現れたのは、パンドラ版ブラック・マジシャンがブラック・パラディンになった姿だ。

 褐色の肌に不敵な笑みを浮かべ、剣を構える。

 これはこれでアリだと思うもこっち。彼が弟子を取った場合、不敵な笑みを浮かべた褐色肌のブラマジガールになるのだろうか?

 それはそれで見てみたいと思って居る前で、執行官の杖に魔力がともる!

 

『ブラック・エクスキューショナーの効果発動。1000ポイントのダメージを与える。カースド・ライトニングッ!』

「うわぁああああああ!」ライフ0

 

 

「しょ、勝者!ブラック・マジシャン!」

 

 これが精霊界の重鎮の実力か。

 まだ見ぬ強者がいる世界を想い、もこっちは冷徹に今の実力と相手の実力を比較する。


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。