訪ねてきた幼馴染こと紫藤イリナとゼノヴィアという聖剣使いの二人と模擬戦をすることとなった一誠と木場。
機敏に襲い来るイリナの攻撃を悠々と捌き、一誠は完勝を手にするのだった。
今回から前と話が変わっていくからの
sideナレーション(界王)
「だあぁぁぁぁッ!!」
一誠の叫びと共に鋭い正拳突きが放たれる。
「遅い…もっと早くしてみろ…」
「ぐあぁッ…!!」
対峙するは赤き龍の帝王『ドライグ』……。
そう、現在一誠は神器内でドライグに鍛えてもらっている最中なのである。
「だりゃあぁぁぁっっ!!」
「フンッ…!」
腕を振りかぶり、勢いよく突っ込む一誠より早く、ドライグの鋭い尾の一撃が一誠を吹き飛ばす。
「ぐあぁぁっ……ッ!!」
キーンッ…と勢いよく吹き飛んでいく一誠だったが、気合いでなんとか踏ん張りを利かせて止める。
「ほぅ、よく耐えたな…」
「へっ…まだまだいくぞぉ!」
ドライグの言葉に不適に笑み、一誠は再びドライグへと突っ込んで行くのだった……。
――――――――――――――
「ハァッ…ハァッ…ハァッ…やっぱ強ぇなぁ…ドライグ」
「フハハッ…今のお前ではまだまだオレには届かんさ…だが、良い線はいっているんじゃないか?」
「ホントか!やったぁ!」
ドライグの言葉にとても嬉しそうに喜ぶ一誠。
その様子を見ながらドライグはある疑問を投げ掛けてみる。
「ところで相棒、そろそろ起きなくていいのか?いつもならもう起きている頃だろう?」
「へっへっへっー!今日は休みだかんな!部活?もねえからこうして修行に集中してられんだ!」
「そういうことか、ならば今日はみっちりとしごいてやるとしよう」
「あぁ!」
そんなやり取りをしている間、他の部員が動き出していることを一誠は知る由もない……。
◆◇◆◇sideout◆◇◆◇
sideグレイフィア
皆様、ご機嫌麗しゅうございます。
一誠様専属のメイド、グレイフィアにございます。
今はお義母様のお願いで街まで買い出しに出ております。
「…………」
「止めてくれぇー!離してくれぇぇっ!!」
「あの方達は……」
確か、リアスお嬢様とソーナ・シトリー様の眷属の方でしたね。何をなさっているのでしょうか……
何故だかソーナ様の眷属の方をリアスお嬢様の眷属の方が雑に引っ付かんでいるのですが……
お嬢様の眷属の方は誰かを探していらっしゃるかのように辺りをキョロキョロと見回していますが……。
考えていても仕方がありませんね、とりあえず声を掛けてみましょうか。
―――――――――――――
「美味い!日本の料理は、美味いぞ!!」
「ああ、やっぱりファミレスのメニューこそ私のソウルフード!!」
場所は変わってファミリーレストランなる場所で料理にがっつくお二人……。
こんなお店の料理がソウルフードだというのはどうなのでしょうか……
あの後、どうやらお嬢様の眷属…塔城小猫様に声を掛けたところ、協会から使わされたあのお二人を捜しているということで一誠様の後輩ということもあり、私も協力することにしたのです。したのですが……。
★☆★☆回想☆★☆★
「えー、迷える子羊にお恵みを~」
「どうか天の父に代わって哀れな私達にお慈悲をぉぉぉ!!」
そんなことを叫びながら聖剣使いの片割れ…イリナさんが叫び、もう片方の…ゼノヴィアさんはまるで期待していなさそうな声音と表情で演説?をしていました。
今の時代にそういったものでお布施など貰えるのでしょうか…?
………
いえ、あの様子からして貰えることはないのでしょうね。
二百年ほど前ならばいざ知らず…今の近代化した世の中ではそういった神等の類いは信じられることはないのですから……。
そんなことで悲しくなってきますが……。
とりあえず、あの二人をなんとかしないといけませんね……。
そう決心をつけると、私達は何故か大声で口喧嘩を始めてしまった二人に近づき、声をかけるのでした。
「お二方、私達これから食事に向かうところなのですが、良ければご一緒に如何ですか?」
☆★☆★回想終了☆★☆★
出てきた料理を粗方食べ終え、満足したらしい二人はようやく落ち着いたらしく、私達に問いかけて来ました。
「それで、私達に接触してきた理由はなんだ?」
聖剣使いの片割れ、ゼノヴィア様が疑問を投げ掛けてきます。
私はどうするのかと塔城様を見ます。
すると、塔城様は小さく頷いて用件を話始めました。
「……まどっこしい事は抜きで単刀直入に言います、聖剣の破壊を私達にも手伝わせてください」
その言葉にゼノヴィア様は少しだけ考え込み……
「残念だが、悪魔の手を借りるわけにはいかないのでな…」
そう断るゼノヴィア様に、塔城様はまるで予想通りかというように……
「これに許可をくださればイッセー先輩も協力してくれるはずです」
それを聞いたゼノヴィア様はピクリと反応し、そしてまた考え出します。
暫し考え込んだ後、ゆっくりと口を開きました。
「…分かった、一本くらいならば任せても良い」
しかしそれに反応したのはもう片割れである紫藤様でした。
「ちょっと!ゼノヴィア!本気なの!悪魔の手を借りるなんて」
その問いにゼノヴィア様はさらりと答えます。
「いや、私が借りるのは赤龍帝の力さ、それにあの者は悪魔ではないんだろう?」
おや?一誠様の正体をお気づきになられたようですね。
「……なぜ、そう思ったのですか?」
「彼からは悪魔によく似た気配は感じるがよく感じ取ってみれば根本が違うんだ。
無礼を承知で聞くが、彼ははいったい何者だ?」
「一誠様は悪魔の力を持ったサイヤ人という種族でございます」
「......宇宙に生息する宇宙人です。戦闘民族と言われているようです」
一誠様の説明を小猫がやってくれます。
正直、少し悔しいです……
「なるほどな、それで悪魔に似た気配が感じられるのか、ではそのサイヤ人と赤龍帝の力を借りることにしよう」
「……ありがとうございます。それではもう一人協力者をお呼びしますね」
そうして塔城様は携帯を取り出すと誰かに連絡をかけ始めるのでした。
オッス!オラ悟空!
いやー!小猫達がイリナ達と協力してんぞ!
グレイフィアも協力してるとは思わなかったなぁ!
ん!?おめえ達気いつけろよ!相手は聖剣だ!油断すんじゃねえぞ!
次回!DRAGONBALL D改!
悪魔vsはぐれ悪魔払い!登場はまだか!兵藤一誠!
ぜってえ見てくれよな!