DRAGON BALL D改   作:榛猫(筆休め中)

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前回までのDRAGON BALL D改……。

一誠の幼馴染である紫藤イリナと連れのゼノヴィアがオカルト研究部へとやって来た。

話し合いの末、オカルト研メンバーはイリナ達、天界側にも、コカビエル達堕天使側にも加担しないことで話が纏り、話し合いは終わった。

だが、その去り際に…ゼノヴィアが

『もしや貴様、(魔女)か?』

果たしてどうなる!?


サイヤ人VS聖剣!勝利の女神はどちらに微笑む!?

sideイッセー

 

 

オッス、オライッセー!

 

あの後オラ達はイリナ達と戦う事になったんだ。

 

んで、学園の運動場に来てんだけど……。

 

 

「なぁ、木場。おめえホントに大丈夫なんか?」

 

 

「何がだい?僕はなんにも問題ないよ、寧ろここで仇が討てるんだ。今ほど気分の良いものはないよ」

 

木場はそう言うけんど、オラ、そうじゃねえ気がするんだよなぁ……。

 

 

「ま、いっか!けど、無理すんじゃねえぞ」

 

 

「分かっているよ、こんなところで消されるわけにはいかないからね」

 

うーん、木場の奴本当に分かってんか?

 

そんな不安を持ちつつも、オラは二人へと意識を向けるのだった。

 

 

 

 

sideout

 

 

――――――――――――

 

 

sideナレーション(界王)

 

 

運動場にて木場と一誠、ゼノヴィアとイリナの双方が対峙する。

 

ゼノヴィアは木場と、イリナは一誠とそれぞれ対峙する。

 

 

「……フフッ」

 

 

「…?なぜ笑っている」

 

ゼノヴィアの手にする聖剣を前に笑う木場にゼノヴィアが疑問を投げ掛ける。

 

 

「あぁ、目の前に壊したくて仕方のなかったものがあるんだからね」

 

そう告げる木場の足下には無数の魔剣が姿を表している。

 

 

「魔剣創造ソード・バースか、思い出したよ。聖剣計画で、処分を免れた被験体がいたと言う噂を」

 

対するゼノヴィアも特に驚いた様子もなく淡々と告げる。

 

場所は変わって、一誠達の方はというと……。

 

 

「兵藤一誠くん!再開したら、懐かしの男の子が悪魔だか人間だか分からない存在になっていて、更に私のことも性格も変わっちゃってるなんて、なんて残酷な運命のいたずら!」

 

 

「……??何言ってんだおめえ」

 

しかしイリナは一誠の言葉など聞こえていないのか一人続ける。

 

 

「聖剣の適正を認められ、遥か海外に渡って晴れてお役に立てると思ったのに…あぁ!これも主の試練!これを乗り越えることで、私はまた一歩主の信仰に近づけるんだわ!」

 

 

「…??なぁ、さっきから何言ってんだ?んなこといいから早く始めようぜ!」

 

何を言っているのか分かっていない一誠は早くしろと催促を飛ばす。

 

 

「さあ、一誠くん!私がこのエクスカリバーで、あなたの罪を裁いてあげるわ!アーメン!」

 

未だまともに一誠の話を聞いていないイリナが唐突に一誠へと剣を振り下ろす。

 

しかし一誠はそれを涼しい顔で難なく回避すると、構えを取る。

 

 

「へへっなんだか分かんねえけど、やるってんだな?オラワクワクしてきたぞ!」

 

すると、構えをとった一誠の左腕に赤い籠手が装着される。

 

 

『相棒、久しぶりだな。戦うんだろ?折角だ、俺を使ってみないか?』

 

(いっ?ドライグ邪魔しねえでくれよ!今からがいいとこなんだからさぁ…)

 

『邪魔をするつもりはないんだがな…寧ろお前に力を貸してやると言っているんだぞ?』

 

(ん?力ぁ貸してくれんのか?どうやってだ?)

 

『こういう風にだ…見ていろ』

 

 

『Boost!!』

 

すると、籠手からそんな機械音声が流れ、一誠の身体に力が流れ込んでくる。

 

 

(ッ!コイツは!)

 

 

「ハアッ!!」

 

驚いている一誠を余所にイリナはもう一度仕掛けて来る。

 

だが、そんな攻撃では一誠には届かない。

 

ましてや、神器による恩恵を受けたのなら尚更である。

 

【ガキィンッ】

 

なんと、振り下ろされる聖剣を一誠は指二本で受け止めていた。

 

 

「どうした、そんなもんか?」

 

その平然とした様子に、対峙するイリナ以外にゼノヴィアや木場も驚愕している。

 

 

「っ…!なら!これならどう!」

 

同様を隠すようにイリナは距離を空けると、即座に連撃へと移行した。

 

四方八方から繰り出される高速の聖剣の剣戟。

 

だが、一誠は一歩も動くことなくその攻撃を指だけで防ぎきっている。

 

『Boost!!』

 

二度目の機械音声が聞こえ、一誠の身体にまた力が流れ込む。

 

 

(これどうやったら止まんだ?)

 

攻撃を防ぎながら一誠はそんなことを考えていた。すると……

 

『Explosion!!』

 

そんな聞きなれない機械音声が鳴り響いた。

 

そんなことは関係ないと攻め続けていたイリナは繰り出す攻撃がことごとく防がれてしまい肩で息をしていた。

 

 

「ハァ…ハァ…なんで、なんで一撃も当たらないの…?」

 

 

「イリナ、おめえはオラには勝てねえ、もう止めとけ」

 

 

「くっ…そんなこと、まだやってみなくちゃ分からないわ!」

 

実力の差を見せつけられ尚挑んでくるイリナ。

 

 

「全く仕方ねえな…」

 

一誠は呆れたようにイリナと向き合う。

 

 

「はああぁぁぁああッ!!」

 

勢い良く剣を一誠に向け振り抜くイリナ。

 

だったが、その一誠は剣が直撃する寸前にその姿を消した。

 

 

「なっ…!?何処に!」

 

 

「こっちだ!だりゃあぁっ!!」

 

瞬間的に後ろに回り込んでいた一誠に中へと蹴りあげられ、そのまま足を捕まれジャイアントスイングの要領で振り回され投げ飛ばされる。

 

 

「いやぁぁぁあああッ!!!」

 

投げ飛ばされた先には木が生えている。

 

イリナが木と衝突する寸前、一誠がいきなり現れ、イリナを受け止め激突を阻止した。

 

 

「でえじょうぶか?悪りい悪りい、手加減間違えまった」

 

 

「え…?あっ!」

 

困惑するイリナはその状況が呑み込めないなかあることに気がつく。

 

自分の持っていた聖剣を落としてしまっていたのだ。

 

どうやら一誠に蹴りあげられた時に落としたらしい。

 

それで戦いは終わったも同然であった。

 

 

「あはは…私の負けだね…」

 

 

「へへへっ!勝っちゃったもんね!」

 

まるで子供のように喜ぶ一誠にイリナは怒る気にもなれず同じように笑みを浮かべるのであった。

 

余談ではあるが、木場はやはり通常の思考を出来ず、あっさりとゼノヴィアに敗北していた。

 

そして二人が帰る去り際に、ゼノヴィアが一誠に意味深な言葉を残していくのだった

 

 

『今代の赤龍帝、気を付けることだ。白い龍はもう目覚めているぞ』

 

しかし、その謎めいた言葉を一誠は首をかしげていたと言う。




オッス!オラ悟空!

木場の奴あいつらに負けてからまた勝手なことやってっぞ……。

こうなりゃ仕方ねえ!オラが力貸してやる!

って、あいつら何してんだ?


次回!DRAGON BALL D改!

聖剣を破壊せよ!悪魔と聖剣使いの共同戦線!

ぜってえ見てくれよな!

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