アーシアの神器を取り戻すべく堕天使レイナーレに勝負を挑んだイッセー。
しかし運悪く満月を見てしまいイッセーは大猿となってしまう...。
怒りに我を忘れた大猿はレイナーレを圧倒的な力で叩き潰して戦いは幕を閉じる。
一方のアーシアは力尽き天に召されるも、イッセーが転生の際に現れたミニドラゴンボールの力により蘇るのであった...
sideアーシア
お、おっすアーシアです!
イッセーさんはいつもこんな感じでしけど...はうぅ...こんな感じでよろしいのでしょうか...。
今はあの夜の一件から翌日の夕方の事です。
私はリアスさんに呼び出されて駒王学園という場所に向かっています。
因みにイッセーさんは一緒ではありません。
イッセーさんは
お家に連れて帰ってから治療をはしましたがどうにも体の内側に相当な負担をかけていたみたいで私の力では完治させることはできませんでした...。
そう言う訳で私は一人で駒王学園に向かっているのです。
イッセーさんの治療の続きもしないといけませんんから早く終わらせましょう!
私はそう心に決め、足を速めたのでした。
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学園のに着くと、校門のところで木場さんが待っていました。
「あの、お待たせしました」
私が声をかけると木場さんはにこやかに微笑んで私を出迎えてくれます。
「大丈夫ですよ、それより部長がお待ちですから案内しますね。こちらへ...」
「は、はい!よろしくお願いします」
木場さんの後に続いて私も学園の中に入っていきました。
中には殆ど人がおらず、部外者の私が入っても気づかれることはありませんでした。
「他の方はいらっしゃらないのですか?」
私がそう問いかけると
「今の時間は部活も終わって他の生徒は皆帰宅してるんですよ。だからこそアーシアさんがこうして入れるんですけどね...。と、着きましたよ」
そう言って木場さんに案内されたのは校舎の裏手にある少し古びた建物の一室でした。
壁にはオカルト研究部と書かれた板がついています。
「ここにリアスさんがいらっしゃるのですか?」
「えぇ、それじゃあ入りましょう、どうぞ中へ...部長、アーシアさんをお連れしました」
「し、失礼します...」
木場さんに言われるがまま中へと入っていくと奥の机に優雅に腰掛けるリアスさんの姿がありました。
他にも昨夜会った塔城さんや、姫島さんがソファに腰掛けて寛いでいる姿がありました。
「ありがとう祐斗、そしてよく来てくれたわ、アーシア・アルジェントさん。イッセーの具合はどう?」
リアスさんの問いに私は首を横に振ります...。
「イッセーさんはずっと眠ったままです...私の治療もあまり効果がないみたいで...」
先程も言ったように私のこの力は患部に直接光を当てなければあまり効果を発揮あしません。なので体の内側に傷を残しているイッセーさんにはあまり効果を得られません...。
それを聞いたリアスさんは少し悩ましげな表情になりながら言います。
「そう、どうやらイッセーは相当な無理をしていたみたいね...アーシアさん、悪いけれどイッセーの治療は任せてもいいかしら?」
「はい!任せてください!イッセーさんは私が責任をもって治します!」
イッセーさんは私の初めてのお友達で大好きな人ですから!
「ありがとう、でもあなたもあまり無理をしては駄目よ?と、そろそろ本題に入らせてもらうわね」
そう言えば用があって呼ばれてきてたんでした。
私は話を聞くために少し身構えます...。
「単刀直入に言うわね、あなた、悪魔になってみる気はない?」
「...え?」
予想外な言葉に呆けていると、リアスさんが再度口を開きます。
「あなたの持つその神器、
「で、ですが私は悪魔になるのは...」
そんなことをしたら主への背徳行為になってしまいます...。
「因みにイッセーも少し違うけど悪魔よ?」
「是非私を悪魔にしてください!」
イッセーさんが悪魔だなんてなんでそのことを早く教えてくれないんですか!それなら悩む必要なんてなかったのに......
「あらあら、切り替えが早いですわね...」
「シスターがそんなことでいいのかな...」
「......背徳シスター」
他の皆さんが何か言ってますけどこの際無視します。
え?主の教えはどうしたって?イッセーさんと居られるならそんなことどうだって...どうだって...うぅぅ...。
「わ、分かったわ...それじゃあこの駒を胸の前で持ってじっとしていてちょうだい」
そう言ってリアスさんは懐から小さなチェスの駒を取り出すと差し出してきます。
私は言われた通りに胸の前で駒を持ちます。
「我が名、リアス・グレモリーの名において命ず、汝、アーシア・アルジェントよ今再び魂を帰還せしめ、我が下僕悪魔となれ...。汝、我が僧侶として新たな生に歓喜せよ!」
私は生きているのにどうして魂を呼び戻すなんて言うのでしょう...?
そんなことをリアスさんお言葉を聞きながら疑問に思っていると、私の手に持っていた駒と足元に魔方陣が描かれ、やがて駒が私の中へと入っていきます。
え?え?これは大丈夫なのでしょうか......
そんな不安の覚えている間に周りの魔方陣は消え、駒も完全に私の中へと入ってしまいました。
それを見届けたリアスさんが声をかけてきます。
「どうやらうまくいったようね、アーシアさん、いえ、アーシア。これであなたは私の下僕悪魔となったわ、これからは『
「よろしくお願いしますわ、アーシアちゃん」
「よろしくね、アーシアさん」
「......よろしくお願いします。アーシアさん」
「は、はい!よろしくお願いします!」
これで私もイッセーさんと同じ悪魔になれたのですね...。
主よ、こんな不道徳な私をお許しください...はうっ!
痛ったたた...そうでした、主の天敵なのでお祈りは出来ませんよね...。
「それじゃ、アーシアも無事転生できたことだし住む場所とこの学園に通う手続きをしておかないとね」
あ、それでしたら...。
「リアスさん、住むところでしたらイッセーさんお家に住まわせてもらうことになりましたから大丈夫です」
その言葉にリアスさんを含める全員がポカンとしていました。
「いつの間にそんなことが決まっていたの?」
「えっと、イッセーさんが私をお家に連れて行って下さった時にお話をしてくれて...それでイッセーさんのお父様とお母様が快く引き受けてくださいました」
「イッセーったら、いつの間にそこまだ話をつけていたなんて...分かったわ、それじゃあ学園に入れるよう私から手続しておくわ...後日制服も渡すからイッセーが目を覚ましたら一緒に登校してくること」
「はい!ありがとうございます!リアスさん!」
「いいのよ、あなたはもう私の下僕なのだから。それと、これからは私の事は部長と呼ぶこと、いいわね?」
「は、はい!部長さん!」
「よろしい、それじゃ、今日はもう帰っていいわ、イッセーの事も心配だし...アーシアには引き続きイッセーの治療をお願いね」
私はその言葉に力強く頷きます。
「分かりました、それでは失礼します」
そうして私はオカルト的を後にするのでした。
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「ただいま戻りました~」
「あら、お帰りなさいアーシアちゃん、用事は済んだの?」
家に帰るとお母様が忙しそうに家事をしながら聞いてきました。
「はい、私もイッセーさんと同じ悪魔になって帰ってきました!」
そう言うとお母様は少し驚いた顔をしましたが、すぐに微笑んで
「そう、それは良かったわね、それにしても、アーシアちゃんは本当にイッセーの事が好きなのね」
「はうっ!す、好きだなんて...そんな...」
た、確かにイッセーさんの事は大好きですけど...他の人に言われると恥ずかしいです...。
「あらあら、真っ赤になっちゃって、それよりイッセーの様子を見てきてくれる?私は晩御飯の支度をしなくちゃいけないから」
「は、はい!それじゃあ...」
私はその場から逃げるようにイッセーさんの部屋と向かいました。
...お母様の微笑ましいというような視線を受けながら......。
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「イッセーさん、入りますね」
イッセーさんのお部屋も前に着いた私は扉をノックしッて中に入りました。
まだ目を覚ましてはいないのでしょうね...と、半ばあきらめ気味に中に入ると...。
「フンッ...!フンッ...!フンッ...!」
寝間着のまま床で腕立て伏せをしているイッセーさんの姿が...。
「い、イッセーさん...?」
え?起きて...え?
私が戸惑っていると、イッセーさんは私に気が付いたのか声をかけてきます。
「ん?おぉ!アーシアじゃねえか!」
そのいつも通り過ぎるその姿に私は...。
「イッセーさん!」
私は思わず抱き着いてしまいました...。
「おっととぉ...痛ってててぇ...」
あ、いけない!私ったら...
「すいません!イッセーさん怪我をなさっているのに...」
「は、ははは...でぇじょうぶさこんくらい、気にしなくていい」
「で、でも...」
「んー…。オラはなんともねえんから気にすんな!」
...イッセーさんにそこまで言われたらそうするしかないじゃないですか...。
「分かりました、でも!これからは無理はなさらないでくださいね?」
「い...?うーん...出来っかなぁ...」
悩み始めるイッセーさん。イッセーさんならそうなるだろうなて思っていましたけど...。
「とにかく、治療しますのでじっとしていてくださいね?」
そうして私は神器でイッセーさんの体の治療を始めるのでした。
sideout
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イッセーが目を覚ました翌日...。
アーシアの治療とサイヤ人の頑丈な体により傷を感知させたイッセーは学校へと登校していた。
アーシアもリアスの気遣いで今日から駒王学園に入学することとなった。
アーシアの事で悪友の松田と元浜の
イッセー達の他に木場、塔城、姫島、リアスも来ていた。
「そう言えばイッセーくん、聞きたいことがあるんだけど」
部室でも変わらず筋トレをしているイッセーに木場が声をかける。
「ん?聞きてえこと?なんだ?」
「うん、あのオレンジ色の玉についてなんだけど...」
「オレンジ色の玉?あぁ、ドラゴンボールの事か?」
「そう、それなんだけど、アレから出てきたあの龍はいったい何なのか気になってね」
「あらあら、そのお話は私も興味がありますわね」
「......私も気になります」
木場がドラゴンボールから出てきた龍、神龍の話題を出すとそれに食いつくように姫島と塔城も話に入ってきた。
机の所ではリアスも興味深そうに耳を傾けている。
対する神龍の事を聞かれたイッセーは不思議そうに首を傾げている。
「なんでおめえ達が神龍の事を知ってんだ?」
「シェン...ロン?それがあの龍の名前なのかい?」
「あらあら、うふふ、私達が知っているのは少し前にその龍を見たからですわ」
「......先輩から出てきたあのオレンジの玉から出てきました」
その言葉にイッセーの雰囲気が変わる...。
「おめえ達ドラゴンボールを使ったんか?」
その問いに部員たちは少し不思議な顔をすると答えた。
「私達は使ってはいませんわ」
「うん、僕たちは近くで見ていただけだけらね」
「......使ったのはイッセー先輩です。その龍に『アーシア先輩を蘇らせてくれ』とお願いしてました」
それを聞いたイッセーは驚愕の表情をして言う。
「いぃっ!?オラがアーシアを蘇らせたぁ!?」
「うん、龍はその願いでアーシアさんを蘇らせた後に君の中に消えていったんだ」
「......その時に残ったのがこの石でした」
小猫が飾ってあった色の落ちた灰色の七つの小さな玉を持ってくる。
「それを見た時から気になっていたのですわ、あの龍は何者なのかと...」
「......教えてください」
「・・・・・・」
イッセーは少し考え込むと...。
「分かった、教えてやるこれはリアスにはもう教えたけんど、ドラゴンボールは七つ集めてある呪文を唱えると中から神龍が現れて一つだけ願いを叶えてくれるっちゅうモンなんだ」
それを聞いたリアス以外のメンバーは驚きを隠せないでいる。
「それは凄いですわね...」
「そんなものがあったなんてね...」
「それはいつでも使えるものなんですか?」
『......』
上から朱乃、木場、アーシアが話す。
小猫とリアスは何かを考え込むように黙り込んでいた。
「いや、そんなにすぐ使えるような物じゃねえ、ドラゴンボールは一度願いをかなえるとその後一年の間はただの石に戻っちまうんだ」
「なんですって!」
その言葉に即座に反応したのは意外にもリアスであった。
部員たちは驚いてリアスを見る。
リアスも自分の行動に気が付いたのだろう、何事も無かったかのように席に着いた。
「でも、そのドラゴンボールが一度使うと一年の間使う事が出来ないというのは本当なの?」
リアスの問いにイッセーは首を縦に振る。
「あぁ、神龍だって万能って訳じゃねえ、力を蓄えるために一年間は眠りにつくんだ」
「そう...。」
納得しつつそう言うリアスの顔はどこか悔しそうな表情をしていた。
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ところで悟空、お前、あのドラゴンボールはあの大きさならばそんなに力はないのじゃろ?元に戻るまでそんなにかかるのか?
(ん?いや、実際にはそんなにかかんねえと思う、多分この大きさなら二カ月もあれば復活すんじゃねえかな?)
二カ月?何故それをあやつらに教えないのだ?
(なんでって界王さまも知ってんだろ?ドラゴンボールは願いを叶える度にマイナスエネルギーが蓄積されちまって邪悪龍が生まれちまうってことはよ)
う、うむ、それはしっておるが...。
(もしそんなことになったら今のオラじゃこいつらを守ることは出来ねえ、幸い今はオラの中でマイナスエネルギーは浄化できっけど、あまり使われちまうとオラにもどうしようもなくなっちまうかんな!)
ほほう、なるほどな...。そこまで考えてあんなことを言ったのか、お主、本当にあの悟空か?
(界王さまひっでえなぁ!オラだってたまにはしっかりものくらい考えっぞ!)
ははは!スマンスマン、それじゃあワシはもう戻るぞ?
(あぁ!またな!界王さま!)
オッス!オラ悟空!
ん?なんだって部長?オラとアーシアに使い魔を待たせる?
なあ、使い魔ってなんだ?それ食えんのか?
次回!DRAGON BALL D改!
卒業の二人!使い魔デビューのイッセーとアーシア!
ぜってえ見てくれよな!