紫炎.2の短編集   作:紫炎.2

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どうも、不定期かつ亀更新になってしまってる紫炎です。

この半年でまた色々あり、このように遅くなりました。まだ見捨てないでいてくれる読者様には感謝の極みです。

そして初めての人も、どうかお暇な一時にでもお読みください。

それではどうぞ。

※今回、明久は一言しか登場しません。だって・・・・・・ねぇ・・・・・・?


バカの進化形はハジケリスト6

第6話:私の戦闘力は53万です・・・・・・そこに通貨をつけると「強く」から「高いな」に変わる不思議。

 

前回のあらすじ

まさかの両刀使いが登場である。

 

 

「変態とは失敬な、ただ好きになった人が同性なだけで何も問題はありません」

 

ボーボボ達の叫びに対して、シロはどこ吹く風という感じで受け流していた。本人は全く疑問に思っていないらしい。

 

「まさかだぜ・・・・・・いきなりホモが現れるとは」

「恐るべし・・・・・・世の中は広いぜ」

「くそぉ、新キャラのくせに何てキャラが強いんだ・・・・・・」

 

まさかのカミングアウトにさすがの三人も驚きを隠せない。それほどまでにインパクトが強かった。

 

「実の兄がまさかの両刀使いって・・・・・・俺は知りたくなかった」

「よしよし、クロ兄」

 

自分の兄のカミングアウトにクロは体操座りで落ち込み、オレンジがそれを慰めていた。

 

「さて・・・・・・混乱するのはいいですが、彼の記憶抹消まで残り28分ですよ?」

「ハッ、そうだ! なんとしても明久を変態の手から守らなければ!」

「え~、別に良いだろう? このままくたばれば、俺が主人公になれるし」

「「バカ野郎!!」」

「へぶぅ!?」

「ツッコミがいないと物語が破綻するだろうが!」

「俺をおいしく料理してくれる奴がいなくなるだろうが!」

 

ボーボボは割と真剣に、天の助は自分勝手な理由で首領パッチに殴りかかる。というよりも、天の助は未来永劫料理されないと思う。

 

「えっ、マジで!?」

「明久を返してもらうぞ!」

 

シロが明久を連れてタワーを上ろうとするのを見て、ボーボボはシロに向かって走り出す。そこにクロが立ちふさがる。

 

「正直、色々兄貴には聞きたいことがあるが・・・・・・今は仕事を果たさせてもらうぜ」

「どけぇ! 鼻毛真拳奥義・・・・・・!」

「カラー真拳奥義・・・・・・」

「鼻毛激烈拳!」

「カラー・コントロール!」

 

ボーボボの鼻毛が鞭のようにしなり、クロを襲う。だが、クロが手をかざすと鼻毛がボーボボの方に向く。

 

「なっ!? 鼻毛が言うこと聞かない!?」

「俺たち兄弟には各々得意な色使いがある・・・・・・その中で俺は黒色を扱うのが最も得意だ」

「何だと!? まさか・・・・・・!」

「そう・・・・・・お前の鼻毛は黒色。つまり、俺が真拳を発動中はお前の“黒”は俺の手中だ!」

「ぐわあぁぁぁぁぁぁ!! 俺の鼻毛とズボンが襲ってくる!!」

「・・・・・・そういえば、コイツのズボンも黒だった」

 

鼻毛がボーボボを襲い、ボーボボのズボンが下半身を締め付ける。なにげに大ダメージだった。

 

「くそ! 何て奴らだ! だが、名前に連動しているってことは・・・・・・!」

「その通り! 俺は黒色、兄貴は白色! そしてオレンジは・・・・・・!」

「グレーです」

「ばらすなよ!?」

 

オレンジの暴露にクロが突っ込む。正直、オレンジだったら首領パッチは敵に回ってさらにピンチに・・・・・・いや、ないな。

 

「くそおぉぉぉぉ! 鼻毛は仕舞ったが、ズボンが食い込んで身動きとれねぇ!」

「さぁ、どうするボーボボ。タワーにも上れずにここで終わるか!?」

「なめんじゃねぇ! 鼻毛真拳奥義・・・・・・!」

 

ズボンが食い込みすぎて、見えてはいけないものまでくっきり見え始めてきたところで、ボーボボはコンクリートを取り出した。

 

「塗装作業!」

「コンクリートで固めやがった!? バカだろ!?」

 

まだ固まっていないコンクリートでズボンを固め始めた。作業は続き、コンクリートが固まる。

 

「おっしゃー! これでズボンは操れないぜ!(カチーン)」

(そりゃそうだろ・・・・・・)

「・・・・・・コンクリートのせいでうまく動けねぇーーー!」

「当たり前だろうが!? バカか!?」

 

ズボンがコンクリートで固まったため動けなくなったボーボボだったが、そこに首領パッチと天の助が両肩に手を置く。

 

「泣くなよ、ボーボボ」

「俺たちがいるじゃねぇか」

「首領パッチ・・・・・・天の助・・・・・・」

「・・・・・・なんだ、何する気」

「「さっさと行けやぁーーー!!」」

「ぐわあぁぁぁぁぁぁ! この裏切り者!」

「あっさり裏切りやがった!?」

 

励ますフリしてボーボボを担ぎ、そのまま足を相手の方に向けてボーボボを投げ飛ばした。こいつら、ヒデェ。

 

「僕の得意な色がグレーだって忘れた?」

「ハッ、そうだ。オレンジはグレーが得意・・・・・・そしてアイツのコンクリートはグレー・・・・・・なら大丈夫か」

「行くよ、カラー・コントロー「目指せ世界一!」グハァ!?」

「オレンジ!? な、何故だ!?」

 

カラー・コントロールでコンクリートを操ろうとしたが、操れずにそのまま蹴られた。何故か操れなかったのかとクロは疑問に思う。

 

「コンクリートとは道路を作るもの・・・・・・いわば道作りの大工業」

「道を作り、多くの人に喜んでもらう職人技であり、それを極める大工魂」

「よって、大工魂を受け継いだ俺たちを操るなど不可能」

「いや、理屈になってねぇよ!?」

 

大工姿で語る三人だが、意味不明な理屈に突っ込むクロであった。だが、その隙にシロは明久を伴って頂上へと登った。

 

「しまった! 奴を上へと上がらせてしまった!」

「・・・・・・まぁ、いいか。早くしないと大切な仲間の記憶が無くなるぜ?」

「くそっ、コイツら意外と強い・・・・・・!」

「困っているようだな」

「「「その声は・・・・・・!」」」

 

敵に良いように翻弄されて、このままでは不味いとボーボボが思っていた時、背後からバイクの音と共に懐かしい声が聞こえてきた。振り返るとそこには一人の男がいた。

 

「「「ウンコッコ博士ーーーーーー!」」」

「ソフトンだ」

「わぁ・・・・・・ウンコだ」

「違う!? アレはチョコ味のソフトクリームだ!」

 

・・・・・・頭を茶色のとぐろを巻いたマスク?をかぶった男性が現れた。かなりの不審人物にオレンジとクロは少し混乱している。

 

「ソフトン、なぜここに?」

「バイトで少しな」

「野グソだな!」

「状況はあまり良くないようだな」

「無視すんなよぉ~」

 

ボーボボの質問を無視してソフトンは冷静に状況を分析する。そこにこれ以上、場を混乱させたくないクロが背後から忍び寄る。

 

「おい、何勝手なことしようとしているんだ?」

―――バビロン真拳奥義、木漏れ日のサンタルチア―――

「うおぉ!?」

 

クロがソフトンを捕まえようとすると、ソフトンは流れるように身を翻し、バックステップで下がる。それと同時に捕まえようとしたクロの右手が切れて、血が噴き出す。

 

「さすがソフトン!」

「「ウンコさーん!」」

「さぁ、愚かなる堕天使達よ。戦慄の調べを奏でようか」

「ちっ・・・・・・コイツ強い」

 

身構えるソフトンに面倒なことになったと思うクロ。情報によれば、この茶色のぐるぐることソフトンはボーボボ一味の中でも実力者だと聞いている。

 

「みなさ~ん、下の方で騒ぐのは良いですが、残り25分ですよ~」

「あっ、そうだ! 早く明久を助けねぇと!」

「明久?」

「俺が今世話になっている少年だ。将来有望なツッコミが期待できる」

「なるほど・・・・・・ならば、コイツは俺に任せろ。先に行け」

「助かる、ソフトン!」

 

そう言うとボーボボと天の助、首領パッチはクライムタワーを登り始める。

 

「(このまま行かせるわけにはいかねぇ・・・・・・だが、このぐるぐる頭はすぐには倒せない。ならば・・・・・・)オレンジ、お前は先に行け。俺はこのぐるぐる頭を倒してから行く」

「は~い。それじゃあ、お先に」

 

オレンジはクロの指示に従い、ボーボボ達を追ってタワーを登る。そして、クロはソフトンと対峙した。

 

「ずいぶん素直に行かせてくれるじゃねぇか?」

「あいつらなら心配ない。それにお前から目を離すわけにはいかないからな」

「そうかい・・・・・・じゃあ、さっさとくたばれやぁ!」

 

そう言うとクロはソフトンに襲いかかる。ソフトンも身構えながら迎え撃つ。

 

「くらえ、カラー真拳奥義・・・・・・!」

「ふっ・・・・・・!」

「な、しまっ!?」

 

奥義を発動しようとした瞬間に流れるような動きでソフトンはクロの懐に潜り込む。そして、そのまま攻撃を放つ。

 

「砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕砕!(ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!)」

「(ドシャァ!!)最近のぐるぐる頭強えぇ!?」

「バビロン真拳奥義、ジャマイカの情熱」

 

全身にくまなく突きを放ち、クロは吹き飛ばされる。その光景をタワーを登りながら、ボーボボは賞賛する。

 

「さすがはソフトン。頼れる男だ」

「前と同じでこのプレートを登っていくのか」

「へっ、攻略方法が一緒ならチョロいぜ」

 

プレートをジャンプしながら登っていくボーボボ達。すると、三人は各々色が違うプレートにたどり着く。

 

「うおぉ!? 何じゃこりゃ!? 黒い水!?」

「ぎゃああああああ!? 緑色のプレートから植物が!?」

「うん? これはこんにゃくか?」

 

ボーボボはねずみ色のぷるぷるとしたプレート、首領パッチは緑のプレート、天の助は薄黒いプレートに着いた。そのうち、ボーボボのところにオレンジが現れる。

 

「君たちが踏んでいるプレートはカラープレート。僕たちのカラー真拳「カラーズ・トラップ」によって、プレートのいくつかはトラップになっているよ。こんにゃくのせいでうまく身動きがとれないでしょ!」

「ならば、この技だ!」

 

オレンジはカラー真拳によって作った剣を手にボーボボに斬りかかる。対するボーボボはこんにゃくをスティック状にして、引き抜きむかいうつ。

 

「にゃくにゃくにゃくにゃくにゃくにゃくにゃくにゃくにゃくにゃくにゃくにゃくにゃくにゃくにゃくにゃくにゃくにゃくにゃくにゃくにゃくにゃくにゃくにゃくにゃくにゃくにゃくにゃくにゃくにゃく(プルンプルンプルンプルンプルンプルンプルンプルンプルンプルンプルンプルンプルンプルンプルンプルンプルンプルンプルンプルンプルンプルンプルンプルンプルンプルンプルンプルンプルンプルン!)・・・・・・なんだこの技はーーー!!!」バキィ!

「グハァ!?」

 

オレンジの攻撃を避け、こんにゃくで叩きつけたがノーダメージだった。そして、しまいには自分でも何をしているのか分からなくなり、八つ当たりでオレンジを蹴飛ばした。

 

「はぁ~・・・・・・オレンジとクロが劣勢ですね。しょうがない、少々手助けを」

 

上からこの光景を見ていたシロは懐からマッチを取り出す。マッチに火をつけると、それを天の助のところに投げた。

 

「ところ天さ~ん。その液体何か分かりますか?」

「えっ、俺? そうだな・・・・・・何かの入浴剤?」

「違いますよ~。それはですね・・・・・・ガソリンです」

「えっ?」

 

急なネタ晴らしに何事かと思った天の助だったが、その答えは落ちてくるマッチの火によって答えはわかった。そして、マッチがガソリンに落ちる。

 

「(ドカーン!!)ギャアアア!! 何で俺だけこんな目に!?」

「これで一人撃破っと・・・・・・」

「う~ん・・・・・・」

「おや?」

 

爆発の音で明久が目を覚ます。そして、物語は第5話の冒頭に戻る。

 

「変態だぁーーーーーーーー!!?」

「むっ、明久が目を覚ましたか」

「ボーボボ」

「おぉ、ソフトン。無事だったか」

 

明久の声を聞き、とりあえず安心したボーボボの元にソフトンが現れる。無事なソフトンの姿を見て、ボーボボはひとまず一安心した。

 

「先ほどの声が・・・・・・?」

「あぁ、明久だ。どうやら目を覚ましたらしい」

「そうか。ならば急いだ方が良い。もう20分を切ったぞ」

「もうそんなに経つのか。ならば急ごう」

「そうはさせませんよ」

 

急ごうとするボーボボとソフトンだったが、頭上から声がすると同時に影ができる。声がした上の方を見るとそこにはジャンボジェットがこちらに突っ込んできた。

 

「「なにぃーーーーーーーー!!!!?」」

「バカな!? こんなことが!?」

「まぁ、弟たちは防げるので心配ないでしょう。というわけでさようならです」

 

どうやらシロが頂上の方でジャンボジェットを描き、それをボーボボと首領パッチ、ソフトンにめがけて投下したらしい。

 

「ふざけんなぁ! こんなのどうすりゃいいだぁ!?」

「くそったれ! こうなったら・・・・・・ソフトン!」

「あぁ!」

 

ボーボボとソフトンは首領パッチのところに向かう。二人が首領パッチのところにたどり着いた直後、ジャンボジェットが直撃し、爆発する。

 

チュドーン!!!

 

ジャンボジェットが直撃し、爆風が巻き起こる。やがて、煙が晴れるとそこにはボロボロの首領パッチがいた。

 

「ボーボボ・・・・・・てめぇ、覚えてろよ・・・・・・」

「ふぅ・・・・・・バカガードが間に合ったぜ」

「あなた・・・・・・仲間を盾にして、どうも思わないんですか?」

「コイツはペットにすぎん」

「えっ!?」

 

首領パッチをそのままポイ捨てするボーボボに戦慄するシロであった。

 

「そっちが飛行機ならこっちも飛行機だ! 鼻毛真拳奥義、アフターバースト!」

 

そう言うと、ボーボボと首領パッチは戦闘機になって襲いかかる。

 

「くそっ、戦闘機か!」

「ターゲット確認。フォックス2、フォックス2!」

「くたばれ、ボーボボ!!」

「ぎゃああああああ!!」

「・・・・・・えっ?」

 

攻撃態勢に入っていたボーボボを首領パッチが撃墜した。突然のことでクロは戸惑う。

 

「てめぇ、いきなり何すんだ!」

「てめぇの方こそ、さっきはなんだオラァ!?」

「・・・・・・よく分からんが、仲間割れなら好都合だ。オレンジ!」

「うん、了解」

 

クロは爆弾を創りだし、それをオレンジが投げ始める。

 

「僕、ボンバーマン♪」チュドーン!

「「ぎゃあああああ!! 笑顔で爆弾投げつけてきた!」」

「これ以上はやらせん!」

 

オレンジの攻撃に対して、ソフトンが前に出て赤いシールドを張る。これによって爆弾ははじかれて、どんどん下に落ちていった。

 

「これぞバビロン真拳奥義、クーロンの赤い魔鏡」

「さすが、ソフトン!」

「おっしゃーーー!! 次はこちらの番だぜ!」

 

そう言うと首領パッチとボーボボはロケットランチャーとマシンガンを構えて、放つ。

 

「オラオラオラーーーー! くたばれやぁーーーー!」

「ぐわぁあああああ!! コイツら、近代兵器撃ってきやがった!!」

「あっ、爆弾が!?」

 

攻撃された拍子に爆弾が下に落ちていく。落ちた先には再度プレートを登り始めていた天の助がいた。

 

「えっ、何・・・・・・ぎゃあああああああ!?」

 

全く関係の無いところでダメージを負うあたり、さすが天の助である。場面戻して、クロとオレンジは近代兵器の攻撃で結構なダメージを負っていた。

 

「ぐっ・・・・・・くそが」

「よし、今がチャンスだ!」

「目立つチャーンス!」

「待て、二人とも!」

 

ソフトンの制止を聞かず、ボーボボと首領パッチはオレンジとクロにプレートを伝って突っ込む。しかし、赤色のプレートを踏んでしまう。

 

「「ぎゃあああああ! あっちぃいいいいいい!!?」

「赤のプレートは炎ですよ」

「二人とも!」

 

二人が罠に引っかかっている間にシロが頂上から降りてきた。

 

「へっ、そのまま焼かれちまいな!」

「それはどうかな?」

「なに?」

「プルプル真拳奥義、ところてんの雨!」

 

下から天の助が現れ、空中で自らの体からところてんの雫を放つ。

 

「これで炎を鎮火してやるぜ!」

「なに!?」

ジュッ!

「・・・・・・あっ、ところてんだから無理だわ」

「「なにやってんだてめぇーーーーー!!」」ドゴッ!

「ぐへぇ!」

 

アホやらかした天の助にボーボボと首領パッチが炎から脱出して、殴る。そのまま三人はソフトンがいるプレートに着地した。

 

「くっ、カラー・トラップ・・・・・・厄介だな。これじゃあ、先に進めない」

「ボーボボ、あれは“彼らが塗ったから”効果があるようだ。ならば、彼ら以外が他の色で塗りつぶしていくというのはどうだ?」

「よし、その手で行こう。鼻毛真拳奥義・・・・・・!」

「何をする気かは知りませんが、色を塗ることなんて私たちには朝飯前ですよ?」

「イカすぜ! 縄張りデスマッチ!」

「流行のゲームでなってきたーーーーーー!!?」

 

ボーボボ達はイカになってインクをまき散らしながら、プレートを渡っていく。

 

「オラオラーーー! 塗るぞオラァーーー!!」

「まんめんみ! まんめんみ!」

「くそが、なめんじゃ・・・・・・!」

「スーパーショット!」

「ぐわぁ!」

 

やたらめったらにプレートをインクで塗りつぶすボーボボ達を止めようとブラックが迫るが、首領パッチがトルネードを放って妨害する。

 

「くそ・・・・・・せっかくのプレートが・・・・・・」

「うん? あれは・・・・・・!?」

 

トルネードによって全パネルがボーボボ達に塗り尽くされてしまった中、オレンジは上の方を見る。そこにはいつの間にか頂上付近に登っていたソフトンの姿があった。

 

「何で!? さっきまでそこにいたのに!?」

「理由は簡単だ。そこのバカ(首領パッチ)が放ったトルネードの上昇気流に乗って、ソフトンは一気に上昇したんだ」

「バカ!?」

「なるほど・・・・・・してやられましたよ」

「そしてこの天ちゃんも復活した訳よ」

「いや、そこは考えてなかった」

「むしろ忘れていた」

「えっ!?」

 

いつの間にか実行されていた明久救出作戦に驚く三兄弟。こうなると形勢は逆転する。人質である明久を救出させないために人数を割かなくてはならない。だが、3対3で押さえていたのだ。

 

「こうなれば仕方がありません・・・・・・二人とも秘奥義を」

「ちっ、しょうがねぇな・・・・・・」

「うん、わかった」

 

オレンジとブラックはホワイトの背中に回り、手をかざす。すると、二人のオーラ的な何かがホワイトに注がれ始めた。

 

「何だ! 何する気だ、あいつら!?」

「ジュースだ! ジュースを造る気だ!」

「違う! パワーアップする気だ!」

「させるかぁ!」

 

パワーアップと聞いて首領パッチが阻止しようと攻撃を仕掛けるが、その前にホワイトからオーラが爆発する。

 

「あふぅん♪」

「「キモイわぁ!!」」

「ぐわぁ!」

「・・・・・・さて、パワーアップ完了です」

 

真っ白だった服装に所々黒の線が入り、目の色がオレンジ色になったホワイトが現れた。明らかに先ほどとは違う雰囲気である。

 

「カラー真拳秘奥義『ペイントパワー』・・・・・・俺たちの得意色をエネルギーに変えて対象に譲渡する技・・・・・・」

「本来は色の相性によって譲渡できない事もあるけど・・・・・・ホワイト兄さんは何色にも染まる白を得意色としているから、何色でも譲渡できる」

「さて・・・・・・始めましょうか」

 

速攻で終わらせるつもりのホワイトに対して、ボーボボは首を鳴らしながらアフロを開ける。

 

「お前達がパワーアップするのなら、こちらもパワーアップさせてもらうぜ」

「みすみすさせるとでも!」

 

アフロから一枚のジャケットが飛び出し、ボーボボはそれを着ようとするがホワイトがそれを阻もうとする。

 

「カラー真拳奥義『レッドフレイム』!」

「天の助!」

「えっ、何この鼻毛」

「キミのことは忘れない!」

「ぎゃあああああああ!!」

 

鼻毛で天の助を盾にして手のひらから繰り出した炎を纏った赤の絵の具を防ぐ。その間にボーボボはジャケットを着た。その瞬間、ボーボボのオーラが膨れあがる。

 

「遅かったですか」

「さぁ、お前達に鼻毛真拳の神髄を見せてやるぜ!」

 




どうでしたか?

皆さんのお暇な一時の暇つぶしにでもなれたら幸いです。

それでは、また次回。

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