やはり俺が魔戒騎士なのは間違っている。 作:アスハラ
〈夜〉
《涼邑邸/家内》
ガチャ!
操
「り、凛さ~ん!」
八幡
「うぅ・・・・」
凛
「八君!?どうしたの一体!?」
操
「そ、それは・・・・」
???
『俺様が話そう』
凛
「え?」
凛は、声がした方を見た。
ザルバ
『よお、お前さん確か“アスモディ”を追っかけてた奴だな』
ザルバが何故か操の指に嵌められていた。
凛
「ザ、ザルバ!?」
操
「え、と、凛さん実は・・・・」
ピィン
操
「あ」
カチ
操はシルヴァの蓋を開けた。
シルヴァ
『ちょっとアンタ達八幡を早くベッドに寝かせなさい!(怒)』
操
「は、はい!」
凛
「でも、まずは治癒からよ」
シルヴァ
『必要ないわ』
操
「え?でも、暗黒騎士と殺りあったのに・・・・」
凛
「暗黒騎士!?まさか・・・・」
シルヴァ
『奴じゃないわ八幡と殺りあったのはボルグ。装着者の名はナイトよ』
凛
「ナイト?・・・・」
操
「え?シルヴァ何これ?」
八幡
「・・・・」シュウゥゥゥゥ
暗黒騎士ボルグとの戦いで傷付いた傷が“勝手”に治っていった。
凛
「シルヴァ、これ、どういう事?」
シルヴァ
『言えないわ』
凛
「何故?」
シルヴァ
『八幡が自ら喋るでしょ』
凛
「私にも秘密なの?」
シルヴァ
『あら、なら凛貴女の秘密八幡に話せるの?』
凛
「グッ!?」
操
「?」
凛
「そ、それよりザルバが何故いるのかしら?」
ザルバ
『暗黒騎士ボルグと殺りあった後アイツと縁を切りこのお嬢ちゃんに頼んでアイツから抜き取ってもらった』
凛
「へ、へぇ~・・・・ま、まあ、あの魔戒騎士情けなかったけどね」
八幡
「ファ~・・・・あれ?ここ何処だ?」
シルヴァ
『家よ』
八幡
「あ、そ」
操
「あ、八兄目が覚めたの?」
八幡
「おう、操おはよう」
ザルバ
『おう、起きたか』
八幡
「・・・・何故いる?」
操
「実は・・・・」
操は、ザルバの事を話した。
八幡
「成る程な納得だ」
ザルバ
『ま、よろしくな』
八幡
「ああ・・・・ち~と俺、番犬所に行ってくる」
操
「え?何で?」
八幡
「ザルバの事話さなきゃならんだろ?」
ザルバ
『成る程な。なら俺様もつれてけ』
八幡
「分かった。操行くぞ?」
操
「え?でも、八兄歩いて大丈夫?」
八幡
「ああ、見たんだろアレを?あ~かなりこった~」ゴキゴキ
八幡は“普通”に立ち上がった。
操
「(普通に立った!)」
ザルバ
『(この男何かの加護でも受けてんのか?)』
八幡
「じゃあ、いってきます」
凛
「い、いってらっしゃい」
ガチャ!
《街/東の番犬所》
八幡
「と、言う訳でザルバを家で預かる事になりました」
三神官
『ハア~』
操
「零兄三神官すごく落ち込んでいるね・・・・(ヒソヒソ」
八幡
「まあ、無理ないだろあの魔戒騎士完全体のホラーじゃないホラーにボコボコにされたんだから(ヒソヒソ」
ザルバ
『ま、他にも失態数は数え切れないほどにあるがな』
八幡
「あの魔戒騎士一体何したんだよ・・・・」
三神官
『コホン』
ケル
『話は分かりました』
ベル
『魔導輪ザルバは貴方方にお預けします』
ローズ
『お前も考えたなあの落ちこぼれ魔戒騎士に難癖つけられる前に我々に言えばどうにかなると考えていたのだから』
ケル
『懸命な判断です』
ベル
『我々もザルバの事を元老院に伝えておきます』
八幡
「お手数お掛けしてすみません」
ローズ
『お前が気にする必要はない』
ケル
『それにしても暗黒騎士が出てくるとは・・・・』
ベル
『最近魔戒騎士、魔戒法師が少なくなっているのは奴等が原因だったのですね』
ローズ
『それとお前には悪い知らせがある』
八幡
「?」
ケル
『炎刃騎士ゼン。材木座義輝が暗黒騎士ゼクスに襲われました』
八幡
「暗黒騎士ゼクスだと・・・・」
操
「そ、それで材木座さんは!?」
ベル
『幸い材木座義輝は命に別状はありませんでした』
操
「よかった」
八幡
「暗黒騎士ゼクスは今、何処に?」
ローズ
『分かれば苦労はしない』
八幡
「そう、ですか・・・・(ギリッ」
操
「零兄?」
ケル
『・・・・もう貴方達は帰って休んでください』
八幡
「はい・・・・失礼します」
操
「あっ(ペコッ」
八幡と操は番犬所を後にした。
《街/商店街》
操
「ねぇ、零兄、材木座さんのお見舞いしなくていいの?」
八幡
「別にいいだろアイツそう簡単に死なないし」
操
「材木座さんの扱がひどいな・・・・」
八幡
「それより腹へったな・・・・(グゴゴゴゴ!」
操
「え!?今の何の音!?」
ザルバ
『コイツの腹の音だな』
操
「嘘でしよ・・・・(タラッ」
八幡
「どっか店に寄るか?」
操
「そうしようか」
ドン!
八幡
「ああ、失礼」
???
「八幡?」
八幡
「え?お前・・・・“ルーク”か!?」
ザルバは八幡達の所に行かせました。