「ば、バカな……!星が……巨大な蓮蓬に変形したァ!?」
「米堕……貴様まさか!蓮蓬の中枢システムSAGI。奴は、いや、今まで蓮蓬の民を総率してきた者の正体は……これなんだ!」
蓮蓬に攻撃を続ける彼らだったが、一瞬で蹴散らされてしまう。
「ははは!役に立たない欠陥品どもはもう必要ない!我自らが地球に攻め入り、堕としてくれよう!」
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「金平、このままでは勝ち目がないぜよ。こうなったらすまいるに出撃し種を残す作戦に変更じゃ」
「勝手に行ってこいモジャ公。間に合わないと思うけどな」
「あれ……?金平ってこんな事言う人だっけ……?」
土佐弁を忘れるほど銀平の言葉にショックを受ける辰馬。
「でも大丈夫。三倍の速さで腰を振れば……」
まだ話を続ける辰馬。すると通信機に通信が入る。
『何ほざいてるバカ弟が』
『男っちゅーんは追いつめられるとすぐに腰抜けになっていかんきに』
「誰の腰が砕けとるんじゃ陸奥!わしの腰使い見た事あるんか!!」
『それより、お前ら快臨丸に乗ってんだろ?』
『快援隊もギリギリ離脱し、今船の上ぜよ。合流じゃ。最後の策がある』
『地球と蓮蓬、この二つを護るにはもうこれしかない』
「なんじゃ?合流して子作りか?おまんと合体なんてごめん被るぜよ!」
『おしい』
すると次の瞬間、快臨丸を中心に、快援隊の艦船が変形・合体を開始する。これは辰馬も知らないことのようだ。
「あの、なんか船が変形しだしてるんだけどぉ?!」
若干無理がある変形をしてついに巨大な人型ロボが完成する。
『惜しかったのう。合体して小作りじゃのうて、合体してロボットになるが正解じゃ』
「「……」」
『これこそが地球、蓮蓬……いや、銀河最後の希望!!
"
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「陸奥ー!兄者ァァ!!わしの、わしの可愛い快臨丸に何を!!艦長を差し置いて!!」
『宇宙中のキャバクラをはしごし、碌に帰ってこない者を艦長とは呼ばん。そんなことより、わしと権瓶が左右の脚部を。そこのモジャ&ポニーは左右の腕部だ。頼んだぞ』
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ということで上半身を銀平と辰馬、下半身を快援隊副官コンビ(さらに局部に
股間部の装甲が開き、極太のビームを蓮蓬の顔面に発射。着弾と同時に大爆発を起こしたが、カイエーンもなぜかぐったりしていた。
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「おのれ、いきなり顔面とは不作法な!そのようなエロ漫画やビデオで得たようなにわか知識で我をあの世に逝かせられると思うたかァァ!!」
蓮蓬もビームで反撃する。
しかしカイエーン側は誰がどうやれば回避行動ができるかわからない始末。とりあえず皆の力を合わせてやってみることに。
「快援隊 カイエーンと申します。よろしくお願いしまーす!」
するとカイエーンはみんなのアホが合わさり、腰を90曲げたお辞儀で名刺を取り出す。しかしビームはお辞儀したカイエーンの真上を通過。回避に成功した。
「つーか何だこのロボ!武装という武装が見当たらないぞ!」
「カイエーンは商い専用のロボットじゃ。基本商いしかできん!
商いも立派な戦いであることを教えてやる!行くぞ権瓶!」
「了解ィ!」
カイエーンは蓮蓬の放ったミサイルを足場にし、接近を試みる。そしてミサイルの一つを自身の両足を犠牲にし、蹴り返す。これでようやく蓮蓬にダメージを折らせることに成功した。
「おのれェェェ!!ガラクタどもがァァァ……」
蓮蓬の様子が変わる。内部で何か起こっているようだ。
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「き、貴様……我と心中する気か!!」
「後悔はしない。星が無くなったって、私たちを笑顔で迎え入れてくれる場所を知ってるから……」
最初のあの攻撃の時蓮蓬の内部・SAGIに入り込んだフミ子。
「貴様ァァァ!!」
「誰にも見せたことのない恥部を見せてあげたんだ。今度はあんたが見せる番よ!
大事なト・コ・ロ!」
「や、やめろォォォォ!!」
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再び蓮蓬は崩壊を開始する。そして蓮舫のコアであるSAGIが露出する。
頑侍と蓮蓬の艦船は銃口と砲門を蓮蓬へ、カイエーンは大型の砲台に変形する。
ーー江蓮、みんな、あたし、ようやくずっと描きたかった紙芝居が書けそう。この広い宇宙をキャンパスに、
艦船、頑侍、カイエーンらは一斉に攻撃。これにより、蓮蓬は消滅した。