無法の街にまともな奴はいない
今日、銀時が万事屋に一人の少女を連れてきた。彼女の名は"
『いきなり斬りかかって来たんでこっちも木刀であいつの刀折ったら頭下げて来てきた』
ということらしい。その後に平子は『子分にして』と言ってきたらしいが彼は
『やだ』
と一蹴。後日お登勢の所へ連れて行くと彼女は極道者らしく、一騎当千の動きを見せる暴れん坊"人斬りピラコ"だという
しかし、万事屋にはそれ以前の問題も発生している
「アニキ・・・誰がやる?」
「「お前/銀さん がやりゃあいいでしょ」」
「それが嫌だから言ってるでしょうが!!」
銀時が平子のアニキをやりたくないというのだ。もちろん『やりたくない』と言われて帰るような子ではない平子
「・・・・」
「・・・・」
「・・・・」
「「・・・・」」
銀時と新八が無言で銀平の肩をたたく
「えっ」
「おうおうおう!アニキのお通りだってぇ!」
「こっち見てんじゃねぇよシャバ僧どもが!あ゛ぁん?」
後日、万事屋は商店街に赴いていたが
「やばいですよ二人共。とんでもない子抱え込んじゃいましたよ・・・」
「だ、大丈夫だって・・・人斬りって言ったって女の子だろ?」
「銀さん、そんな震えた声で言われても・・・」
結局、アニキは銀平に決まったが、銀時も"兄貴"として平子の面倒を見ることになった
「アニキ~!見てくださいよ!真っ赤なお花ですぅ!」
平子が花屋を指さす
「ほら、こうしてるとただの花好きの女の子だろ?人斬りに見えないだろ?」
「おばあちゃん、ショバ代って知ってる?」
平子がこう言った次の瞬間、銀平は彼女の前髪のちょんまげを掴む
「一家をやりくりするには重要なことですぅ」
「お前のとこでは の話だがな」
「そうだぞ。
「おい」
銀平を指さしてこう言った銀時。今『稼ぐ』と言ったが銀平の給料のほとんどは食費で吹き飛んでいる。誰のかはお察しください
「そして、ここでのお前は椿平子じゃない。これからは
「どんな名前付けてんだァ!!」
「わかりました!
「びら一個多い!なんかやめて!」
「おい、あっちにかわいいケーキ屋さんがあるアル!あっこなら女の子らしさの勉強ができるアルよ万平平平子」
「どんだけビラビラしてんだァァ!!」
「何か、照れちゃうな・・・こんな店初めてだから・・・わし浮いてませんか?」
「浮いてねぇ浮いてねぇ」
「溶け込んでるアル!」
ケーキ屋に来た一同。あまり周りから浮いていない平子と思いっきり浮いている銀時と神楽
「大丈夫ですよ平平平平子さん。こうしてると普通と変わらない、いやとってもかわいい女の子ですよ」
「え?」
平子をフォローする新八
「極道なんかやめちゃえばいいのに・・・ごめんなさい勝手なこと言って。それよりもケーキ、食べないんですか?食べないなら僕が食べちゃいますよー」
新八は自分のフォークで平子のケーキを一口食べる。すると平子は立ち上がり、ケーキを店員のもとに持っていく
「ゴキブリがケーキに食いついて来て、汚くてもう食べられないんですぅ。どう落とし前つけてくれるんですかコラァ」
次の瞬間、新八が平子のちょんまげを掴んで叫ぶ
「ゴキブリって僕のことかコラァ!!」
「わしこれでも潔癖症なんで。極道とか関係無く」
「関係あれよ!なんでそこだけ嫌がってんだよ!」
「ドンマイ、今のはしゃーない」
「平子だって普通に女の子ヨ!」
「うんうん」
「女の子がみんなアンチ新八みたいに言うなぁ!!」