鴉か夜叉か   作:鮭愊毘

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諦めも肝心

百華たちに指摘という名のクナイを心に刺された坂田兄弟

 

「ぬしらもこのクナイで逝かせてやろう。わっちが殺したあのワッパの元へ」

 

そしてくどいくらいに自分がやったと言い張る月詠

 

 

「あの・・・もうやめて・・・優しくしないでぇ!気ぃ使わないでぇ!」

 

「わっちは気など使っておらん。わっちがクナイを投げなければこうはならなかった。過程はどうあれ原因はわっち。わっちが殺した」

 

「わかった!お前の気持ちは十分わかった!俺達が殺ったんだぁ!」

 

半泣きでこう叫ぶ銀時

 

「だから、わっちが殺したと言ってるだろう」

 

「いや俺達!」

 

「わっち」

 

「俺達ィ!」

 

「わっち!」

 

「俺達ィィ!」

 

「わっち!!」

 

「俺達ィィ!!」

 

その時、顔から色々な液体の出ている銀時の額にクナイが刺さりその場に倒れてしまう

 

これに続くように銀平・新八・神楽も刺されてしまうが

 

 

「奴らはわっちが始末する。そう鳳仙様に伝えなんし。後始末はわっちがしておく」

 

この月詠の言葉でその場からいなくなる百華

 

しかし彼女は何か不満気そうな顔をしていた。理由は

 

 

「おい、なぜ気絶しなかったんじゃ」

 

「いやぁ、こういうの昔からされてて・・・今はもう慣れた」

 

「・・・ぬし、ノリが悪いと言われたことは?」

 

「ある」

 

他の三人は気絶したのに銀平だけ棒立ちしていたからだ。この時彼は昔の事を思い出す

 

 

 

 

『ッ!』

 

『相変わらず銀平はどっきり系に弱いですね・・・』

 

『すみません・・・』

 

『これから先何があるかわかりませんからね。こういうのに慣れておいて悪いことはないでしょう』

 

 

 

 

 

今は亡き"先生"との思い出の一つである

 

 

 

 

「・・・懐かしいな」

 

「ん?」

 

「いや、独り言」

 

 

 

その後月詠は彼らをある場所へ連れていった。そこを通れば地上へ行けるらしい

しかしそれは不可能になった

 

 

 

その頃鳳仙のいる建物の上層部では大きな騒ぎが起きていた。それに気づいた門番が現場に向かおうとすると

 

 

 

 

 

「頭!今までどこに?」

 

「崩壊したパイプの撤去作業を」

 

百華の頭、月詠が戻ってきた

 

不審者四人を連れて

 

 

「頭、曲者です」

 

「いや違う。新入りじゃ」

 

「新入り!?こんな怪しいやつらが!?」

 

その四人とはもちろん万事屋のこと。三人はそれっぽい恰好をしているが残りの一人は何もかも諦めたような表情をしてつっ立っていた

 

 

「こんなの連れていいんですか?鳳仙様がはち切れますよ?」

 

「股間が?」

 

「んなわけねぇだろシリコン三太夫!!それに一人完全に諦めてますよね!あきらめんなよもう少しがんばってみろよ!」

 

赤の他人にまで応援(?)される始末

 

「ああ、こいつはな、昔悪の組織に改造されてこうなったんじゃ。面は男でも中身は女じゃ」

 

「いや今女性とかそういうの関係ないんですけど!?」

 

「とにかく通せ。責任はわっちが取る」

 

「そうですか?じゃあ、お入りください・・・」

 

折れた門番

 

 

そして門をくぐった瞬間、大量のクナイが彼らを襲う。それを何とか突破し、この場を月詠に任せ、万事屋は銀平と彼以外の二手に分かれ"夜王 鳳仙"を目指す。

 

 

 

「待った」

 

銀時らと違うルートで夜王を目指す銀平。彼は背後からのこの声に後ろを振り向く

そこには

 

「へー。あんたが侍ってやつかぁ。ホントにいたんだね」

 

春雨第七師団団長にして神楽の兄、神威の姿があった

 

 

 




これまでの話の修正等は後で行います。今は話を進めることを優先したいので。

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