Metal Gear Fate/ Grand Order   作:daaaper

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予告通り2本目を投下、残弾2!……生産量はお察し下さい。

励ましの言葉、よく帰ってきたぞと、こここうした方が良いのではというご意見、そして誤字あるぞと(笑)
多くの方から感想、報告、ご意見を頂けてただただ嬉しい限りです。
忙しいだろうから満足いくものが書けたらで良いですよとアドバイスも頂けました。

でもまぁ、とりあえず出来ちゃってるやつはある程度投下して、また溜まったら投稿するスタイルで5月までは行こうかと。
……改めて、定期更新はしている人はスゲェと思う次第です。

とりあえず次の投稿も明後日、金曜日を予定してます。
その先はわからんですが……首を長くして待っていてくださいm(._.)m

では本編どうぞ、




邪竜百年戦争オルレアン:4-2

 

〈前回までのあらすじ〉

 

ジャンヌさん落ち込む

藤丸くん褒めちぎる

ジャンヌちゃん照れる

紅茶レーダーが反応(!?)

暴食王が肉を求める←いまコッコッ

 

 

 

 

 

♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢

 

 

 

 

 

「……いま、いい雰囲気で淡いピンク色になるかと思ったら突然食欲が勝った気がするニャー」

 

「何を言ってるんだお前は、さっさと仕掛けろ」

 

「ニャー?そう思ったダケにゃ〜」

 

「そうか」

 

時を同じく、スネークとトレニャーは話しながらもセッセと燃料となりそうな物を拾っていた。

片やサーヴァントで傭兵でサバイバルの達人である蛇。

片やこの世界とは比べ物にならない大自然で平然と生きてきた一族のトレジャーハンター。

 

この2匹にすれば、15世紀初頭のフランスにある森林地帯など単に見通しが悪いだけである。

ここは毒を心配する必要もない、敵が巡回して居るでもない。

 

突然クルペッコ先生から指導を受けて一乙もしない、

イノシシな感じのファンゴな奴もいない。

ワイバーンはいるもののその気配は今は無くただ自分の足元と周辺を気にするだけで良いのだ。

 

「……まあこんなもんで十分だろう、そっちはどうだトレニャー」

 

「問題ないニャ!」

 

「だな、なら戻るぞ」

 

すでに収穫は十分だと判断した2匹はやる事を終え、燃料となる枝や薪をこれまたトレニャーがどこからか取り出したロープで括り、それを背負い真っ直ぐ野営地まで戻って行く、もちろん警戒は欠かさず右側のホルスターからすぐに銃を抜ける様にしながらだが。

ちなみにライフルはキャンプ地に置いて来ている。

 

 

……ちなみにトレニャーが曰く、

「トレジィ印のロープニャ!これだけでなんでも釣ることも吊ることも連ることもデキる」

らしい、これにスネークは

「つまりは丈夫なんだな」の一言で済ませた模様。

 

 

「……そういえば、お前は帰れるのか?」

 

「……わかんないニャ、でもいつもみたいにタブン帰れるニャ。

おミャーさんと会った時もそんな感じだったし問題ないと思うニャ」

 

「そんなもんか」

 

「そんなモンニャ、トレジャーハンターに当てはないんだニャ……悪い勘は当たるけどニャ」

 

「ハハッ、奇遇だな俺もだ」

 

「ニャハハッ、それでもオイラが手伝える限りでは手を貸すニャー」

 

とはいえ、ただ薪を背負い森の中を往復する程度は楽であるのに変わりはなく。

警戒を怠ることは無いものの、気楽な雰囲気を感じさせながら2匹は話を続ける。

 

「手伝える限りか、まあ確かにお前にサーヴァントの相手は少しな。

モンスターを相手取っているだけでも十分助かるわけだが」

 

「というかオイラから言わせればあれはモンスターとは・・・ニャ」

 

「……どうした」

 

「…………モンスターでハンターが死ぬのはしょうがないニャ、古龍で村が壊されるのはどうしようもないニャ。

だけどここで死んでるのはどうしようもなくないニャ。

オイラには難しいことはわかんないケド、おミャーさん達が間違ってないのはわかるニャ。

それだけでオイラがここに居るには十分ニャ、手伝える事も多いしニャ」

 

「…………そうか」

 

モンスターが闊歩して居る世界。

そこにはハンター・ライダーと呼ばれる職種が存在し、時に英雄として彼らは強大なモンスターと戦う。

だがそれらの強大なモンスターは人々を理不尽に襲う災害に等しく、時に恐怖をもたらし、命を奪い、村々を壊滅させる。

 

そんな世界に生きるトレニャーにとって、命は簡単に消えるものだと言うのは知っている事だ。

だがそれはあくまで“どうしようもない”場合に限ると考えている。

決して誰かの意思で命が消されることは良いことでは無いと考えている。

 

 

だって自然現象と違って命が消されるのを自分たちで止められるのだから

 

 

「それにここでもお宝は満載ニャ!

剥ぎ取り放題なら文句ないニャ、だからオイラは出来る限りおミャーさん達についてくニャ」

 

 

もっとも、トレニャー自身はこの様にまとめていない。

うまく表現できず“どうしようもなくないニャ”の一言で自分なりにまとめている。

だがそんな一言からでもスネークは十分に理解した。

 

 

「……そいつはお前らしいな」

 

「ニャニャ、それは褒めに預けるお言葉だニャ〜?」

 

「それを言うなら光栄だ、と言うだけで良いと思うがな」

 

「・・・ニャ〜?」

 

「にゃー」

 

「…………そうなのかニャ?」

 

「ああ」

 

「……そうなのかニャ……」

 

「まあ気のするな、大した間違いじゃないにゃ」

 

「ニャニャ、語尾が移ったニャ〜?」

 

「にゃー」

 

 

 

かたや傭兵、かたやトレジャーハンター。

住む世界が職業的にも次元的にも違うが、どちらも命をかけているのに変わりはない。

だからなのか、妙に気が合う2匹だった。

 

 

 

「……うん、すごく良い話をしているし聞いてる僕たちも頷くばかりなんだけど、いい加減そろそろ僕達解放されてもいいと思うんだ!ていうかせめて彼女だけでも解放してくれないかな!?」

 

「ニャー」(⌒▽⌒)

 

「ニャじゃなくてさぁ!!」

 

「うるさいぞ、捕まったんだから大人しくしろ」

 

「うん、一体何をどうしたら僕達が捕まる理由があるんだかわからないんだけどねぇ!」

 

「俺たちを森に入る前から尾行して俺たちが2人になった途端後ろから近づき、トレニャーを攫おうとした奴らが一体何を言っている?」

 

「あれはマリーの勝手だからでねぇ!?」

 

そんな2人(?)は現在、怪しい2人組みもついでに連れていたりする。

具体的には1人は男、さっきから文句を……と言うよりは事実を述べているだけなのだが、その見てくれと物言いから全く相手にされていない。

そんな彼を容疑者①と呼称し、手首に縄を巻き、自力で歩かせている。

もう1人はなぜ尾行するのにその服装なんだと心の中でスネークが突っ込む程度に派手な紅いドレスを着ている女、と言うよりかはレディーと言った方が適切かもしれない。

そんな彼女を容疑者②とし、寝かせたままスネークが薪と一緒に担いでいる。

 

そんな2人組みがどうして連れられているのかといえばスネークがついさっき言った通りではあるのだが、

順を追って説明すると

 

(気づいて居た者は)視線を気にせずそのまま森へ

薪を取りに行く……と、視線が近づいてきた

猫が女に攫われた

敵対したため無力化、拘束

キャンプに薪と共に連行

 

と言う具合だ。

 

「違う!ぼくは無実だ!!」

 

「ニャァ!!だいぶ事実と違うニャ!!」

 

「ん?何が違う??」

 

 

(気づいて居た者は)視線を気にせずそのまま森へ

“トレニャー”と薪を取りに行く……と、視線が近づいてきた

“トレニャー”女に攫われた

敵対したため無力化、拘束

キャンプに薪と共に連行

 

 

「オイラは猫じゃ無いニャぁ!!」

 

「すまん、悪かった」

 

「そうじゃ無くてねぇ!!?」

 

「……うるさいと思って来てみれば、お前たち一体何をしている?」

 

とにかく尾行している奴が2人いて、なんか来たから捕らえた、言い忘れていたがもう1人は気絶させている

以上。

そんな2匹と2人組みが騒ぎながら来たお陰で黒い騎士王様が来た、後ろには青いタイツ兄さんも居る。

 

「ん、見てわからないか?」

 

「わからないかニャ?」

 

「……髭面の眼帯男が少女を一人攫って来た様だが」

 

「人聞きの悪い事を言うな、気絶させて連れて来ただけだ、そこの連れも一緒にな」

 

「それは誘拐と何が違う?」

 

「・・・身代金を要求する相手がいないな」

 

「そう言う問題じゃねぇと思うんだがなぁ……そんなべっぴんさんなら尚更だがよ」

 

「……冷静に突っ込んで無いで誰か助けてくれないかなぁ」

 

残念かな、ここにまともな人はそんなに居ない。

ついでに言えば、今気絶しているお連れさんも可愛いからと勝手に飛び出して可愛がる程度にまともじゃ無かったりするが……それが最早デフォルトだとわかってしまっている連れである。

 

「霊脈を確保してきまし——何事ですか!?」

 

「マシュ?一体何を——ヒト!?」

 

「…………………」

 

ここでマシュと藤丸、ジャンヌらが合流した。

……何故だろうか、ジャンヌが一瞬スネークを何とも言えない目で、若干蔑みながら見ていた気がするが。

そんなスネークは無力化した彼女をお姫様抱っこ……などでは無く、右肩に相手の顔、左肩に足を回し大変持ち運びやすい状態で立っている、何とも言えないのは仕方がない。

 

しかもちゃんとドレスの中が見えない様に服を押さえているあたりが特に。

 

しかも気絶している女性、である。

 

「まぁ落ち着け坊主もマシュもな、とりあえずこいつから説明させてやるからエミヤの所に集まれ」

 

「えっと、えっええっ、わかりましたっ」

 

「あとランサー、悪いがこの薪を運んでくれないか?」

 

「んあ、構わねぇぞ」

 

そう答えてクー・フーリン、もといランサーがスネークの背負っていた薪をルーンで、トレニャーが持つ薪は背負いササっとキャンプの方へ運んだ。

この時結構な隙がスネーク達に有ったがもう逃げるつもりも無いのか、逃げたら酷い目に遭うのが目に見えたのか、この連れの男は何もしなかった。ついでに答え合わせをするならば、逃げようとした時点でトレニャーがピッケルを刺しスネークが無力化、それがダメだった場合はランサーが刺殺する、いたってシンプルだ。

 

「……一応言っておくが別に俺は攫って来たわけじゃ無い、向こうがトレニャーを攫おうとしたのを捕らえただけだ」

 

「そ、そうなんで——」

 

「これは冤罪だぁ!!」

 

「先輩、なんだか事件の匂いがします!」

 

「マシュ、とりあえず良い子なのはわかったから落ち着こう、ね?」

 

「………………」

 

何故だろうか、余計に混乱させた気がするが。

具体的にはジャンヌが絶対零度で虚ろな目でスネークを見ているようである。

もっとも原因は純粋で素直な性格の女性だったり、随分と気が滅入って必死に叫んだ(叫んでしまった)男のが原因だったりする訳だが、突っ込んだら負けだろう。

 

とりあえず叫んだ容疑者(?)はトレニャーに小突かれ黙らされた。

そして適当な切り株に容疑者②を下ろしたスネークはとりあえずマシュに面倒を見るよう頼み自身は小突かれた男の目の前に腰を下ろした。

ちなみに女性陣は容疑者②の方の介護にあたり、エミヤは全人数分の食事を用意し始めた。

 

「……さて、色々と雑な扱いをして悪いな、もう少し付き合ってくれ」

 

「……自覚あったのかい」

 

「そりゃな、幾ら連れとはいえ女の方を先に手を出す結果になったからな、出来れば何もせずに連れて来たかったが……あれが手取り早かったからな」

 

そう言って手首に巻きつけた紐を外し座るよう容疑者①に促す。

その間にランサーが様子を見ながらスネークに当然ながら質問する。

 

「なぁ、とりあえず聞くがよ、一体何があった?」

 

「ほら、説明してやれ」

 

「……確かにこの時を待っていたけれど、こんな感じで話を振られても——」

 

「ほらさっさと話せ、でないと尋問する羽目になる」

 

「本っ当におっかないね!!」

 

吐かぬなら、吐かせてしまえ、ホトトギス

情報は大事だと昔から相場は決まっているのだ。

 

「……僕は吟遊詩人じゃないんだけど……説明させて頂きますよ」

 

「ああ、さっさと話せ」

 

「…………僕たちは君達があの竜の魔女と戦ってる所を見てたんだけど、まぁ僕たちが援護する間も無かったけど、でもまぁそれで君たちの後ろを付いて来たんだよ」

 

「んあ、後ろから付いて来てたのテメェらだったのか?」

 

「後ろから2人も付いてきてたの!?」

「後ろから付いてきてたのバレてた!?」

 

「……ああ、坊主は気付いて無いだろうな、他の連中は全員——」

 

「後ろからこの方達が来てたんですか!?」

 

「……坊主とマシュ以外は気付いてただろうな」

 

まあ未熟であるマスターやマシュが気付かなかったのはしょうがないだろう。

とりあえずマシュに尾行の仕方と気配の扱いについて教えるかと思いながら容疑者に話を促す。

 

「……うん、で続きなんだけど、マリア……あっ彼女マリー・アントワネットなんだけど——」

 

「この方はマリー・アントワネット王妃なのですか!?」

 

「うん、ついでに自己紹介するなら僕はヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトさ。

……なんでここに居てこうなっているのかは皆目見当が付かないけど」

 

「あなたがあのアマデウス・モーツァルトなのですか!!?」

 

「……うん、全然話が進まないなぁ」

 

「とりあえず、だ、話が終わってからまとめて質問してくれな、マシュ」

 

「あっ……すいません」

 

「イイねぇ、素直な子は嫌いじゃないよ〜」

 

「オイ」

 

「はい続きだね調子に乗りましたっ!

……でだ、まぁ後ろから付いて来たのは良いものの、この森に入ってからそこの男と猫が——」

 

「ト・レ・ニ・ャ・ー!」

 

「……トレニャーが薪集めを始めたら、マリアが……その、ねぇ」

 

「オイラ、あの女の人に攫われたニャ」

 

『えっ』

 

瞬間全員の目が女性陣に介抱されているマリアことマリー・アントワネットへ、そしてアマデウスに向けられその視線に刺される事になった彼は端的に言ってビビった。

ついでにアルトリアはトレニャーを担いだ。

 

「待って!事実だけど待って!!」

 

「まぁ事実だな、もっともその理由が不明だが」

 

「あぁ〜……多分僕の予想だと、そのトレニャーが……可愛くて愛でたかったんだと思うよ」

 

「……それだけか?」

 

「それだけだと思いますよ!だから殺気を飛ばさないで頂けますか!?」

 

ランサーが脅しついでに殺気を飛ばすも余計にビビるだけ。

これでは尋問以前に口も聞けなくなるとスネークが止める、ただ脅せば良いという物でも無い。

 

「止してやれランサー……こいつは戦いの素人みたいだしな」

 

「へいへい」

 

「……なんかもう疲れたんだけど」

 

「ほら、もう少しで終わりだろうに」

 

「・・・はぁ、わかったよ。

それでマリアがモフモフし始めたのは良いんだけど、半ば奇襲でそのトレニャーが暴れてその男が銃をマリーに突きつけてね、トレニャーを離すように言ったんだけど……彼女、頑固だからヤダと宣言したんだよ」

 

「……なんか俺、聞く限りそちらが悪い気がして来たんだけど」

 

「うん、僕が言うのも変だけどそれには同意する、本当に悪かった」

 

もういい加減許してやれば良いじゃないと思ってる読者の方々。

ついでになんでこいつ素直に謝ってんだ、キャラ崩壊じゃね?と思うかもしれない。

だがもう少しだけ付き合って欲しい。

 

ついでに彼が珍しく素直に謝るのは彼がチキンで自らの命の危機が眼前に広がってるため、実際こちらというか彼女が悪いし願わくは減罪を求め謝罪している、断じて自分が悪いとは考えて無い。

 

「それで宣言した彼女は撃たれて倒れて……まぁこんな状況になりました、ハイ」

 

「そんな感じだったニャ」

 

「全員理解できたか?」

 

どうやら怪我人……という怪我人も居なかったが女性が1人気絶させられるという最早事案だろうと思われた事態だったが、蓋を開けてみればどうやら大した事は無いらしいとこの場にいる全員が理解はした。

理解はしたが当然の疑問をルーラーでもあるジャンヌがスネークに尋ねた。

 

「……あの質問なのですが、要するに王妃はトレニャーさんを攫おうとしたと言うよりなにかお互いの勘違いの結果な気がしますが……」

 

「まぁ……俺にも落ち度があるのは否定せん」

 

「俺からも質問があるんだけど……何でマリー・アントワネット王妃が気絶してるの?」

 

「うん?それは僕が説明したじゃないか」

 

「いや、だって嫌だって言った後何かあったんでしょ?」

 

「いや、無かったよ」

 

「えっ?」

 

「えっ?」

 

「……どうした、坊主」

 

「あの、もしかして、スネークさん……問答無用で撃ちました?」

 

 

 

「ああ」

 

 

「えっ、ある意味当然だと思うけど」

 

 

 

『………………………………………………』

 

 

 

どうしようか、何か根本的に間違えてた気がする。

具体的にツレはクズでこの傭兵、思ったよりヤバい奴だったのかもしれない。

 

「おいおい、わかってると思うが俺が撃ったのは麻酔銃だぞ、流石に実弾は撃ってない、それに俺も問答無用で女を撃つ趣味は無い」

 

「じゃあどうして撃ったのですか?」

 

「そりゃあこの男が走って逃げたからな、こっちも相応の対応を取った」

 

「えっ!僕が原因なの!?」

 

 

 

・考えてみよう

 

敵になるかもしれない2人組みのうち1人が仲間を形だけとはいえ拘束、

 

そしたらなんか1人が逃げ出した、何を仕出かすかわからない。

 

手は二つ、見逃すかすぐにさっさと目の前の事態を処理するか、そんなものわかりきった事だ。

 

付け加えるなら、スネークは生前から出来るだけ殺害という手段は最後に回していたため動きは早かった。

 

つまり麻酔銃を瞬時に抜きトレニャーを顔の所まで持ち上げていた彼女に向かって撃ち込み逃げた男を得意のCQCで拘束し紐で縛り上げた。

 

 

 

結論:連れの男がクズだった

 

 

 

「……なるほど、敵対するかもしれない相手が逃亡を計った、それなら話はわかります」

 

「・・・アレ、これは僕がピンチなのかな?」

 

「それはどうだかな、このマスターの采配に寄る」

 

「……勘弁してくれぇ、僕はやりたい事をやるクズな音楽家なだけなんだぁ」

 

「いやそれが問題だと思うがな、で、どうする坊主」

 

そして一般人であり一般常識持ちのマスターである藤丸の判断、というか判決はシンプル!

 

怪きは罰せず、ただし調査のため拘留

 

「・・・・・・拘束で」

 

「了解だ」

 

「えっちょっ——」

 

そうなれば話は早い。

腰を上げトレジー印のロープで容疑者の体を締め上げるスネーク、手慣れているからか10秒で終わった。

 

「……ねぇ、早くない?普通もっと遠慮して少し時間かかるよね?」

 

「生憎俺は傭兵でな、縛るのも締め上げるのも得意だ、まぁこっちの方が手間が掛からないんだがな」

 

そう言って腰から取り出したのは、鉄製で出来た輪っかの物、間が鎖で出来た拘束物。

扱う専門家はワッパと言ったりする。

 

そう手錠である。

 

「スネークさん……何で手錠なんて持ってるの?」

 

「生前から標準装備だ、何かとこういう事態は起きるんでな」

 

「な、なるほど」

 

「……それより坊主、そっちのお姫様はどうだ」

 

「……君、丁寧なのか雑なのかさっぱりわからないんだけど」

 

そんな容疑者から被告人になりそうなアマデウスの発言は放って置かれスネークの質問にアルトリアが答えた。

 

「どうも何も麻酔が随分効きすぎて起きる気配が無いな、サーヴァントに効く程の薬効があるのも驚きだが」

 

「お前の鎧も俺の銃は貫通はするからな、別に不思議じゃ無いだろう?」

 

「ホザけ、初見殺しなだけだろうに」

 

「それは否定せん、だが目を覚まさせるのは簡単なハズだが……どうやって起こしてる?」

 

「いえ、どうも何もずっと待ってるだけですが……」

 

「なら声を掛けながら何回か肩を叩いてやれ、すぐ起きる」

 

「な、なるほど、やってみます」

 

素直な子の代表者、マシュ・キリエライトは初めて覚醒させる経験をする。

結果は……まぁ、まるで教科書に書かれているお手本のように段々と声を大きくしていき、肩をトントンからドンドン、そしてガツンガツンと叩いていき目を覚ましたお姫様と仲良く頭をぶつけたとさ。

 

 





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