恋姫バサラ 蜀編 大陸に呼ばれし老鬼と御遣い   作:双龍

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やっと書き終えたので投稿したいと思います、長らくお待たせして申し訳ありません、それでは56話をお楽しみ下さい。


56話

義弘と幸村の二人は曹操の軍船に着くと敵を斬り倒していた、そして遅れて信玄や謙信が呉と蜀の武将たちと一刀を連れてきた。

 

「義弘さん!!」

「おお一刀どんも来おったか、ならどんどん斬り倒さにゃいかんの」

「お付き合いしますぞ島津殿ぉぉぉぉぉ!!」

 

そう言うと義弘と幸村はどんどん敵を斬り倒しながら進んでいった。

 

「島津思ったより若いの、ん?佐助か」

 

信玄が後ろからの気配に気づくとそこには佐助とかすがの二人が立っていた。

 

「良く大役を果たしてくれた」

「剣よ、流石の働きです」

「違うんです謙信様実は・・・」

 

かすがは光秀と合ったことを話した、すると信玄と謙信は一目散に義弘たちを追った。

 

「ちょ、ちょっと待ちなさいよ信玄公」

「謙信さーん」

 

孫策や桃香も信玄たちを追って曹操の本陣に向かった。

 

(明智が火をつけたのなら、この火は明智にとっても都合が良いはず)

(さらに松永まで居たとなれば、この夜襲は仕組まれていたということ)

 

信玄と謙信はそんな事を考えながら走っていった、その頃義弘たちは曹操軍の本陣の間近まで近づいていた。

 

「華琳どん鬼島津が来たどー!!」

「政宗殿ぉぉぉぉ、決着を着けましょうぞ!!」

「いよいよね」

「ああ、真田幸村アイツとのけりもここで着けてやるぜ」

 

華琳と政宗は義弘たちに立ち向かおうと声のする方に向かおうとした、すると政宗の元に小十郎と利家が戻ってきた。

 

「お前にしてはらしくないミスだったじゃねぇか小十郎」

「申し訳ありません予期せぬ邪魔が入りまして」

「邪魔?」

 

小十郎は明智との事を政宗に包み隠さず話した。

 

「あの野郎いったい何を企んでやがる」

「ちょっと政宗どういうこと?」

「俺にも分からねぇ、だが一つ言えるのはこの戦は仕組まれてたってことだ」

「仕組まれていた?」

 

華琳が首をかしげていると義弘と幸村が目の前までやって来ていた。

 

「やっとこの時が来たど華琳どん」

「政宗殿いざ尋常に勝負!!」

「華琳様お下がりください」

 

そう言うと義弘と華琳の間に夏候姉妹と親衛隊の許褚と典韋が華琳を守るように割って入った。

 

「まちな春蘭、鬼島津少し話がある」

 

春蘭たちを止めたのは政宗であった、政宗の目を見た義弘と幸村はただ事ではないと思い武器を収めた、そして政宗に頼まれ小十郎が光秀たちの事を話した。

 

「と、言うわけです鬼島津殿」

「明智がこの戦を仕組んだっちゅうことね?」

「はい」

「島津殿どういうことでしょうか?」

「おいにも分からん、しかし一つ言えるのはここでおいたちが争っても明智が笑うだけっちゅうことよ」

「冗談じゃないわ!!」

「華琳・・・」

「英雄同士のこの聖戦をそんなわけもわからない男に邪魔されるなんて、春蘭!!」

「は、はい」

「今すぐその男を探し首を跳ねなさい」

「は、ただちに」

「義弘悪いけれどその明智とか言う男の首は私がもらうわ」

「それは構わんが、気をつけんしゃい華琳どん、あん男は不気味で何をするか分からんど」

「くふふふふ、そう誉めないでくださいよ」

 

義弘が忠告をすると何処からか不気味な声が聞こえてきた、全員が声の主を探すと、船の高所から光秀が義弘たちを見下ろすように立っていた。

 

「明智貴様、市を何処へやった!!」

「それはご心配無くお市様は丁重に扱っていますから」

 

長政の妻お市は赤壁の戦いが始まる少し前に光秀によって拐われていた、そして義弘たちを追いかけていた信玄たちが追い付いてきた。

 

「お館様!?」

「軍神どんも来たとね」

「佐助たちからアイツがこの戦の裏で糸を引いていると聞かされたのでな」

「甲斐の虎に軍神もいらっしゃるとは」

「手間が省けましたね」

 

すると全員が驚いた、その声は光秀のものではなく別の人間の声だった、すると光秀の後ろから導師の服を着た眼鏡をかけた男が現れた。

 

「気配がせんかった、おまはん何者ね?」

「私の名は于吉、しがない導師です」

「そうは見えんがの」

「隙のない構え、流石は歴戦の武士だな」

 

するとさらに光秀の後ろから導師の服を着た少年が現れた。

 

「おまはんもただもんじゃなかね、しかも武に心得があると見た」

「そうだな于吉よりは出来るだろうな、俺の名前は左慈」

(二人ともただもんじゃないのは確かじゃな)

 

義弘たちは武器を固く握りすぐにでも戦えるように体勢を整えた。

 

「身構えるな鬼島津、貴様らと戦うつもりはない」

「おまはんたちに無くともおいたちはおまはんらと戦う理由がある」

「そうか、しかしそれは叶わぬ願いだ」

 

左慈はそう言うと左慈の後方から鎧の擦れる音が聞こえた、その人物を見た義弘たちは驚愕した、その人物はなんと自分達の世界で打ち倒した筈の魔王、織田信長であった。

 

「やはり魔王を甦らせるために暗躍しておったか」

「ああ、死骸とはいえコイツの骸をこの世界に運ぶのには苦労した、しかしそれもすべて貴様を殺すためだ北郷一刀!!」

 

左慈が指を指すとその先には桃香たちと一緒に信玄たちを追いかけてきた一刀が立っていた。

 

「軍神どん、甲斐の虎!!」

 

義弘の掛け声と同時に三人は一刀を守るように前に立ち武器を構えた、そして幸村や政宗たちも同じく左慈たちに向けて武器を構えた。

 

「何度も言わせるな貴様等と戦うつもりはないと言っているだろう」

 

左慈が指を鳴らすと義弘たち日ノ本から来たものたちの足元が光った。

 

「なんね!?こん光は」

「喜べ日ノ本の異世界からの客人たちよ貴様等の世界に戻してやろう」

「何!?」

 

義弘が左慈に向かって手を伸ばそうとした瞬間義弘たちはまばゆい光に身体を包まれた、そして光が消えると義弘たちは影も形もいなくなっていた。

 

「そ、そんな・・・」

「ハハハハハ!!」

 

一刀だけではなく桃香や華琳や雪蓮も義弘たちの消失に驚愕していた、戦場には左慈の笑い声だけが響いていた。




ここから義弘と一刀のストーリーを別けて書きたいと思います、最初は義弘のストーリーから書きます、それではまた57話でお会いしましょう、感想評価お待ちしています。

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