恋姫バサラ 蜀編 大陸に呼ばれし老鬼と御遣い   作:双龍

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今回は早めに投稿できました、そしてとうとう家康のライバルの彼の登場です、実際一番出すか出さないか迷ったのが彼でした、でも家康が出て彼が出ないのはおかしいと思い出すことにしました、少し性格が変わっちゃてるかもしれませんがそこはご容赦ください、それでは49話をお楽しみ下さい。


49話

一刀たちが呉に向けて出発してから五日が過ぎた頃、呉の本陣では孫策と周瑜と孫権が佐助と周泰の話を聞きながら、天幕の中で魏への対策を練っていた。

 

「あのお嬢ちゃんには参ったわね、まさかここまで大きくなるなんて」

「愚痴を言っても始まらないぞ雪蓮、明命 佐助、敵はどの当たりまで進行してきている?」

「江凌の半分以上のお城は敵の手に落ちてしまってるです」

「真田の旦那や祭さんたちも頑張ってるけど圧されてるね」

「どうしたもんかしらね~」

「どうしたもこうしたもありません、姉様私が祭たちの援軍に行きます、明命ついて来て」

「は、はい」

 

出ていこうとする孫権を孫策が肩に手を置いて引き留めた。

 

「待ちなさい蓮華、少し落ち着きなさい」

「これが落ち着いていられると思いますか!?」

「落ち着け蓮華!!」

 

雪蓮は先程よりも強い口調で蓮華を引き留めると蓮華も観念したのか元の席に座った。

 

「蓮華、心配なのは分かるわ、私も皆の事が心配よでもこんな時こそ落ち着かなくてはダメよ、貴女は私の後を継いで呉の王になるのだから」

「も、申し訳ありません姉様」

 

孫策たちが頭を抱えていると一人の兵士が走って天幕の中へ入ってきた。

 

「なんだどうした‼」

「そ、それが蜀から使者の方々がいらっしゃいました」

「蜀の?」

(やはり来たか流石は諸葛亮、バカではないようだな)

 

孫策が周瑜がニヤリとした顔を見ると、孫策は一刀たちを天幕の中に入れた。

 

「こんにちは孫策さん」

「あらずいぶん大人数で来たわね、なんの用かしら?」

「俺たちが何の用で来たかも分からないなら今すぐ帰りますよ?」

「あらずいぶん挑戦的ね、それにしても貴方前に会った時は大したことなかったけど、今は見違えるほどに強くなってるわね?」

「ありがとうございます、師匠がいいんですよ」

 

一刀の後ろで義弘と謙信が笑ってるのを見て、孫策は納得したように笑った。

 

(あの二人に教えられたなら強くもなるわね)

 

「話を戻しましょう孫策さん俺たちは」

「同盟の提案をするために来たのであろう?」

 

その声は天幕のそとから聞こえた、すると天幕の中に声を出した張本人の武田信玄が入ってきた。

 

「信玄公!?貴方は江東の城に居たのではなかったのですか?」

「うむまあ落ち着け冥琳、佐助の分身より苦戦してると報せを聞いてな、穏が気をきかせてワシを救援に回してくれたのじゃ」

「そうでしたか」

「それより、小僧良い顔つきになりおったな、謙信と鬼島津がお主を変えたか」

 

信玄は一刀の成長を感じ大声で笑った、すると周瑜が話を戻すために咳払いをした。

 

「信玄公話はそれぐらいにしてもらっていいですか?事は急を要するので」

「そうじゃなすまんかった」

「では改めて聞くが、お前たちは共に魏を倒すために同盟に来てくれたのだな?」

「そうだ」

 

一刀の言葉を聞いて今度は孫策が口を開いた。

 

「同盟の事に関してはこちらとしても願ったりよ、手を組むとしましょう」

「よろしくお願いします、孫策さん」

 

一刀と孫策はお互いに手を出して握手をした、すると信玄が一刀に近づいてきた。

 

「同盟の件は終わったな、なら小僧ワシと一つ勝負をせんか?」

「勝負ですか?」

「今のお主がどれ程出来るか、同盟を組むにあたっては知っておきたいのじゃ」

「あ!?信玄公ズルい、アタシが勝負しようと思ってたのに~」

「雪蓮よ、今回は悪いがお前に譲るわけにはいかん」

「分かりました、よろしくお願いします‼」

「おいの弟子と甲斐の虎が戦うとは、面白か!!、おいが立ち会うとするかの~」

 

孫策はブーブー言いながら信玄の気迫に渋々退いた、一刀は信玄に頭を下げて勝負を受けて立ち立会人は義弘が務めることになった、すると天幕の外からこちらに向かってくる足音が聞こえてきた。

 

「おい、雪蓮救援に行くなら早くしないか・・・家康?」

「み、三成・・・」

 

天幕の中に入ってきたのは家康のよく知っている男、石田三成であった、三成と家康は昔豊臣軍にいた頃からの戦友であった、しかし家康が豊臣秀吉を討った事で秀吉を崇拝していた三成との仲は壊れ、二人は東軍と西軍に分かれ天下分け目の戦を起こすまでに至った、だが勝敗は着かず義弘や諸公の働きで二人とも死ぬことは無かったがその溝も埋まることは無かった。

 

「久しぶりだな、三成」

「家康、やはり貴様もこの世界に来ていたのか」

「ああ・・・」

「私はまだ貴様を許してはいない、恐らく一生許しはしないだろう、貴様が秀吉様を討ったのは事実だ」

「そうか」

「だがここに来て色々な者たちに出会った、そして貴様と会わなかった事で考える時間も充分にあった、そして私なりの答えを出した、家康!!私と勝負をしてもらおう」

「分かった、ワシもお前との勝負を断るつもりはない」

「ならその勝負立会人は私がやるわ」

「雪蓮?・・・ふん物好きな女だ、来い家康!!」

 

三成と家康は孫策立ち会いのもと関ヶ原でも着かなかった決着を今着けようとしている。

 

「一刀ワシ等も行くぞ」

「はい」

 

そしてまた信玄も一刀の覚悟を見極めんと武器を手に取った、二つの戦いが幕を開けようとしていた。




次は二つの戦いを書いて更にもう一話書いて赤壁の戦いに突入したいと思います、そしてその先はオリジナルの話に入るのでお楽しみに、それではまた50話でお会いしましょう、感想、評価お待ちしています。

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