一刀たちが益州を平定し早くも半年が経とうとしていた、一刀たちはその間に国を豊かにするために内政に力を入れさらには西方や南方からの侵略にも備えていた、しかし幸いな事に北方を拠点とする曹操は勢力を磐石なものにするために西方に手を伸ばし、東方を拠点とする孫策は南下政策をとっているという、この情報を聞いた軍師たちは一刀にある行動を起こすことを提案した南蛮制圧である、そして一刀たちは玉座の間で朱里と雛里と官兵衛から南征の説明を受けていた。
「曹操も孫策も自分の領地を増やすために行動している、ここは小生たちも領地を増やすべきだと思うね、そうだろ朱里」
「ええ、今この時機にどれだけ多くの領地を手に入れられるか、その一点が勝敗の分かれ道だと思います、そうなると私たちは南に行くしかありません」
「西方には精強な五湖がいますから、今この状況では五湖と戦うのは得策ではありません」
「なるほど・・・」
雛里の言葉に一刀が答えると朱里は南蛮がどういう国なのか話始めた。
「南蛮は未開の地です密林が生い茂り、虫がいっぱいいるそうです」
「うぇ~!蒲公英そんなとこ行きたくないよぉ」
「なら行かずにここで留守番していろ貴様の分の手柄は私がもらっておくから、お前はここで震えていろ」
「・・・誰があんたみたいな脳筋の胸ばっかでかいだけのバカ女に」
「喧嘩売ってるのか貴様?」
「二人とも喧嘩してる場合じゃないよ」
桃香が蒲公英と焔耶の喧嘩を止めると官兵衛が話を戻した。
「それに今回の南征の理由はそれだけじゃない、南蛮の連中が頻繁に南方の村々を襲っている、このままだと面倒な事になるだろう、民の不満を解消するためにも南蛮を制圧するべきだと小生たちは提案するね」
「しかし官兵衛さん、勝ち目はあるんですの?」
「敵の情報は無いに等しい、この状況では勝ち負けを予想はできんが、小生たちの実力なら大丈夫だと思うね」
「官兵衛さんの言う通りだ俺たちは曹操や孫策の次ぐらいには強いんだから」
一刀が武将たちを見ると皆が一刀に向かって力強く頷いた。
「ただ、自分たちの力を過信するのも良くない、考えられる状況を整理して、可能な限り対応できるように万全の準備を整えて出陣しよう」
「一刀どんの言う通りじゃな」
「じゃあ、朱里ちゃんと雛里ちゃん後官兵衛さんはご主人様の方針を基に出陣準備を整えてね」
「「「御意」」」
「愛紗ちゃんと星ちゃん後義弘さんと謙信さんは軍部のまとめ役を、蒲公英ちゃんも一緒に行くでしょ?」
「当然だよこんな筋肉女に負けられないもん」
「貴様など相手にもならんわ」
「相手にしてるのは桃香様だけってこと?、うわ、きしょっ」
「貴様は一回痛い目に会わないと分からんらしいな」
「やれるもんならやってみたら?」
「上等!!」
「二人ともそこまでにしなよ、喧嘩は南蛮兵にやってくれよ」
「ご主人様は黙ってて!!」
「私に命令できるのは桃香様だけだ」
「桃香ぁ~」
二人の圧されて一刀は桃香に喧嘩の仲裁をしてもらおうと泣きついた。
「二人ともご主人様の言うこと聞かないと桔梗さんが教育的指導してもらうよ?」
「応、いつでもやってやるぞ」
桔梗が拳を鳴らしながら蒲公英と焔耶の前に立つと二人は途端に黙った。
「きょ、今日のところは見逃してやる」
「それは蒲公英の台詞だよ!!」
二人はそう言うと自分達の仕事をしに向かった。
「全くあのバカ共は毎度毎度つまらないことで揉めおって」
「相性最悪だよねぇ~」
「そうか?なんだかんだ言って相性は良いと思うぞ」
「どうして?喧嘩ばっかしてるんだよ」
「喧嘩って相手を信頼してないと出来ないと思うからかな?」
「なんともはや、お館様はお気楽ですな」
「これだけ個性の強い人たちの中にいれば、無個性の俺は気楽でいるしかないからね」
「ご主人様らしいね、そういう言い方」
「どういう事?」
「分を知っているようで知らないということですよお館様」
「??」
「ご主人様は十分個性的だよ」
「ああ、特に色事がな」
「そ、それを言われるとなにも言い返せないな・・・」
「さあ桔梗さんご主人様いじめも堪能したし、私たちも準備に向かおうか」
「うむ」
一刀は肩をガクッと落としていると、出陣の準備をすると聞いた月と詠が一刀の準備の手伝いをしに来た、そして三日後一刀たちは南蛮に向かって兵を進めた。
やっと南征の話になりました、次回はあの猫たちを出せるかと思います、それではまた47話でお会いしましょう、感想、評価お待ちしています。