恋姫バサラ 蜀編 大陸に呼ばれし老鬼と御遣い   作:双龍

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なんと知らない間にこの小説を書いて一年がたちました、ここまで続けられるとは思っていませんでしたが、これも小説を読み応援してくれる皆さんのお陰です、二年目も頑張って参りますのでよろしくお願いします、それでは44話をお楽しみ下さい。


44話

その頃厳顔の軍は現れた劉備軍を見ていた、すると魏延が厳顔の元に走ってきた。

 

「桔梗様準備整いました、いつでも行けます!!」

「そうか分かった、焔耶よこの戦い楽しもうぞ」

「もちろんです桔梗様!!」

 

桔梗が振り返ると兵士達が整列をしていた。

 

「良いか、侵略者の劉備軍等恐れるな、お主らはこの巴郡を守る強者達、戦って勝つそれだけ考えよ‼」

「おお!!」

 

桔梗が兵士を鼓舞すると兵士たちは大声と槍を上げて答え、戦が始まった。

 

「さあ、戦を始めましょう」

「行くでーお前ら!!、突撃やー!!」

「恋殿、手前達も参りましょう(久しぶりに血が騒ぐなぁ~、よし頑張ろ!!)」

「分かった・・・」

 

戦が始まり謙信と霞、宗茂と恋は戦場に突撃をした、その後ろを義弘と忠勝も共に進んでいた。

 

「神斬!!」

「おらぁ!!死にたい奴からかかって来いや!!」

 

謙信は目にも止まらぬ居合い斬りで兵士達を蹴散らし、霞は偃月刀を頭の上で回転させて勢いをつけて敵を斬っていった。

 

「伏雷 震電!!」

「鬼神一閃・・・」

宗茂は雷切の雷を開放し周囲に雷を放出した、恋は方天画戟を横に振りかぶり一閃を放った、二人の攻撃に巴郡の兵士たちは次々に倒れていき、その四人を義弘と忠勝は見ていた。

 

「宗茂どん達も暴れとるの~、敵の将はばらけて戦っとるようだの、忠勝どんおいたちもそろそろ行くかね?」

 

忠勝はこくりと頷き蒸気を吐き出した。

 

「なら忠勝どん、行くどー」

 

義弘と忠勝は敵の将がいると思われる場所に向かうため二手に別れた、忠勝は機王を右左に振り回し敵兵をなぎ倒していった。

 

「そこまでだ!!」

 

忠勝は横から打撃を受けて止まり、攻撃を受けた方を見ると鈍砕骨を持った魏延が立ちはだかった。

 

「これ以上兵たちは傷つけさせんぞ」

 

武器を構えた魏延を見てある女性の姿が忠勝の目には重なった、武田信玄を憎む自分の友の姿に、だが忠勝は魏延の命を懸けた目を見て武人の血が騒いでいた、そして忠勝も武器を構えた。

 

(こいつ強いな、武器を構えてるだけなのに溢れる闘気が尋常じゃない、!?)

 

すると魏延は自分の手を見ると震えていた。

 

(私は脅えているのか?、いや違う自分よりも強い武人に会えて嬉しいんだ)

「我が名は魏文長、いざ尋常に勝負してもらうぞ‼」

 

魏延の名乗りに更に武人の血が騒いだ忠勝は蒸気を吐いて名乗りに答え、二人は横に武器を振りかぶった、次の瞬間二つの武器はぶつかり合い土煙が二人を包んだ、すると土煙の中から魏延が吹き飛んだ。

 

「うぁぁぁぁぁ!?(私が吹き飛ばされるとは何て力だ)」

 

魏延は地面に身体がぶつかって倒れた、だが鈍砕骨を支えに立ち上がり武器を構えた。

 

「ま、まだだこの勝負武人として絶対にひけない!!」

 

そして忠勝は諦めずに自分に向かってくる魏延を見て思った、自分の友に似ているこの武人を死なせてはならないと、忠勝はそう思いながら武器を構えた、忠勝が戦いを始めたとき義弘も兵を斬り伏せて進んでいた。

 

「どっせい!!もっとじゃ、もっと強か武人ば出てきんしゃい!!、!?」

 

義弘が斬っていると、前から大きな弾丸が飛んで来た、だが義弘はそれを間一髪のところで真っ二つにした。

 

「貴公、強い武人を探しているのか?ならワシが相手になろう」

 

義弘の目の前には豪天砲を構えた厳顔が立っていた。

 

「おまはん厳顔どんね?」

「ほう、ワシの名を知っておるとは、お主は何者じゃ?」

「これは失礼したの、おいは劉備どんと天の遣いの北郷一刀どんに仕えとる島津義弘ちゅう者じゃ」

「島津?確か汜水関を斬ったものが確かそんな名だったがお主がそうか?」

「それはおいの事ね」

「なるほどこれは武人の血が騒ぐのぉ」

「やはりの」

「何がだ?」

「紫苑どんに聞いたときから、おいと同じ匂いがすると思っとったが、やはりおまはんはおいが思った通りの武人よ」

「ふっ、真の武人のお主にそう言ってもらえるとは、武人冥利に尽きるのぉ」

 

二人は武器を構えた、最初に動いたのは厳顔だった。

 

「はぁぁぁぁ」

 

厳顔は豪天砲を義弘に向けて弾丸を五発連続で放った。

 

「この時代にそん武器はめずらしかね、じゃがそげな攻撃、こうじゃ!!」

 

義弘は弾丸を躱すことはせず弾丸に向かって走り、剣で横凪ぎの一撃を決め、弾丸を全て切り裂いてみせた。

 

「なるほど噂通りの武人のようじゃな、なら!!」

 

弾丸を発射しても無駄だと思った厳顔は、戦い方を砲身の先に付いた剣で斬るやり方に変えて、義弘と何度か斬り結んだ、そして何度か斬りあったのちつばぜり合った。

 

「流石に鬼と言われとる武人は違うのぉ」

「おいもおまはんような武人と戦えて嬉しいど、血が騒ぐわ」

「嬉しい言葉よ」

「じゃが・・・」

「?」

「こんな武人はおいたちの代で終わりにしたいものよ」

「島津殿、それにはワシも同意見じゃ」

 

義弘と厳顔は話終えると同時に身体を後ろに引いて距離をとった。

 

「部隊も敗走したようじゃな、島津殿次で終わりにさせてもらうぞ」

「望むところよ!!」

「豪天砲最大出力!!」

「示現流 鬼刃!!」

 

厳顔は一つの弾丸に全ての力を込めて放った、義弘も剣に雷撃を溜めて放った、弾丸と斬撃はぶつかり合ったが義弘の斬撃が弾丸を斬り厳顔に当たった、厳顔は後ろに吹っ飛びすると義弘はゆっくりと厳顔に向かって歩きだした、目の前に来ると義弘は厳顔に向かって手を伸ばした。

 

「おまはんとの勝負は楽しかった、どうね?おいの主たちに会ってみんか?」

「そうじゃなお主ほどの人物が身を寄せとる軍なら面白そうだ」

 

厳顔は義弘の手を掴むと義弘は厳顔を起こした。

 

「喜んで会わせてもらおう」

「なら行くとすっかね」

 

義弘は厳顔を連れて堂々と劉備軍の本陣に向かっていった。




戦が終わりました次で益州平定は終わりになります、今本編と同時に幕間の話も考えておりますのでお楽しみに、幕間をやるやる言っておきながらこんなに時間がたってしまいました、それではまた45話でお会いしましょう、感想、評価お待ちしています。

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