恋姫バサラ 蜀編 大陸に呼ばれし老鬼と御遣い   作:双龍

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バサラの方はいつも通りの時間に投稿できました、後一話で逃走の話が終わり、次は益州平定の話になります、お楽しみに、それでは39話をお楽しみ下さい。


39話

義弘が鈴々を担いで橋を渡り一刀たちの陣に戻ってきて、一刀たちがぐったりしている鈴々を心配して駆け寄ってきた。

 

「鈴々大丈夫か!!」

「安心せい一刀どん気絶しとるだけじゃ」

「そうか、よかった」

「鬼島津これをやったのは誰だ?」

「独眼竜じゃ」

「結果は?」

「引き分けよった」

(!?独眼竜と引き分けるとは、張飛の名は伊達ではないと言うことか)

「さて此方はうまくいったど、桃香どんそっちはどげんね?」

 

義弘が桃香の事を心配し空を見上げた、その頃桃香たちは蜀の地益州の外れの城に着いていた、そこでは城の指導者を民が追い出し、逃げてきた桃香の評判を聞き民たちは桃香を城に迎え入れる準備ができていると使者が桃香に伝えに来ていた。

 

「何かうまいこと話が進むね」

「事前に官兵衛さんと私で桃香様の事を伝えておいたんです」

「流石は雛里と官兵衛殿だなでは桃香様、私が先行してきましょう」

「頼んだぞ星」

 

星が城に危険がないか先行して見に行った、すると兵士が桃香の元にやって来た。

 

「劉備様北方から砂塵が上がっています」

「ご主人様たちじゃないよね?」

「ええ、もしご主人様たちなら東方から砂塵が上がるはずです、どこの部隊のものでしょう?」

「分からんが全軍警戒しろ!!先行する星にも伝令を出せ」

「はっ」

「桃香様はこのまま城に、私は雛里を連れて北方に軍を移動させて状況を確認してきます、宗茂殿桃香様を頼みましたぞ」

「承知しました、お気をつけて」

「俺も行くよ愛紗」

「ああ頼む慶次、雛里行くぞ」

「はい」

 

愛紗と雛里と慶次の三人は軍を率いて北方の軍を偵察に向かった。

 

「みんないなくなっちゃった・・・」

「桃香様、大丈夫皆必ず帰ってきます、手前はそう信じています」

「宗茂さん・・・そうだねアタシも信じてる」

 

愛紗たちは北方に向かうと、部隊を展開させて謎の部隊を迎える準備をした、斥候に謎の部隊の確認をするように命令し斥候が確認から戻ってきた

 

「報告します、旗は馬ともう一つは見たことが無い旗です」

「北で馬と言うと涼州の馬騰さんでしょうか?」

「進攻して来たと言うことか?」

「いえそれにしては兵が少な過ぎます」

 

二人が考えていると慶次が話に入ってきた。

 

「とりあえず会ってみたらどうだい?ここで唸ってても仕方ないだろ」

「お前な、もし戦うことになったら」

「大丈夫確か向こうには家康がいたし、それに何かあっても俺が二人を守って見せるよ」

 

そう言うと慶次は馬騰の軍に歩いて向かった、愛紗たちも仕方なしに慶次についていった、そして少し歩くと軍隊が慶次たちにも見えてきた。

 

「やっぱり徳川の旗もあるな」

「慶次気を抜くなよ」

 

二人が身構えていると部隊から二頭の馬が走ってきて慶次たちの前で止まり二人の男女が降りてきた。

 

「慶次!久しぶりだな」

「やっぱり家康か」

「慶次そっちの女性は?」

「関羽と申す」

「貴女が関羽殿、某は徳川家康会えて嬉しいよ」

 

家康は愛紗に手を差し出し握手をした。

 

「家康そっちの人も紹介してくれよ」

「アタシは馬超だ」

「しかしお前が益州にいるとは思わなかったぞ」

「まあ色々あってさ、お前こそ涼州の馬騰って人のところにいたんじゃないのかよ?」

 

慶次がそう言うと家康は顔色が悪くなり、馬超が代わりにしゃべった

 

「馬騰は死んだよ・・・」

「曹操の奴が攻めてきたんだ、もちろんアタシたちも戦ったが多勢に無勢だった、そして瞬く間に涼州を平定され、母さんはアタシたちを逃がすために城で討死したんだ」

「なるほどそれで益州まで流れてきたんだな?」

「ああ、関羽殿突然こんなことを言うのは心苦しいが頼みがある糧食を少しでも良いんだ、分けてくれないか?」

「それはできない、我々も流浪の身だこれからどうなるかわからないからな」

「そうか、そうだよな突然変なことを言ってすまない」

「・・・・馬超、徳川殿二人とも我主に会ってみないか?」

「あんたのところに来いって言うのか?」

「そうなってくれれば嬉しいが」

「・・・・安売りはしないぜ」

「お主たちのような才能あるものを安く買おうなどとは思わない」

「じゃあとりあえずあんたについて行くよ、家康もそれで良いか?」

「ワシは翠の決めたことなら構わない、劉備殿とも話してみたいしな」

「なら部隊を連れて私たちについてきてくれ」

 

家康と馬超は頷くと部隊に帰って愛紗たちについていった、そして夜になり桃香は義弘たちと愛紗たちを城門の上で帰ってくるのを待っていた、すると宗茂が城門の階段を上ってきた。

 

「桃香様夜風は体に毒です中に入られた方がよろしいかと」

「ごめんなさい宗茂さん私ここで待っていたいんです」

「分かりました、ではこれを」

 

手に持っていた肩掛けを宗茂は桃香に掛けた。

 

「宗茂さん」

「手前も桃香様と一緒にここで待ちましょう」

 

宗茂も隣に座り込み桃香と共に義弘たちと愛紗たちの帰りを待った。




今回は呉編の方も投稿するのでよろしければそちらもご覧下さい、それではまた40話でお会いしましょう、感想、評価お待ちしています。

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