今回は少しシリアスな内容となっておりますが是非読んでいただけると嬉しいです!
それでは本編どうぞ!!
「ゆ、誘拐!?」
「そういうことになるかな」
「買い物中を狙われたのか…」
「犯人に見覚えはありましたか?」
「ダメ、顔も見えなかった。
あっ!でも、多分犯人も悪魔族だと…」
「どうして?」
「その、連れていかれた後で話をされたのよ。」
「おい。お前悪魔族だよな。」
「え、えぇ。」
「そんな警戒はしなくても何にもしねぇよ。」
「現に私を連れ去ってるじゃない」
「まぁ確かに手荒ではあったが悪意があった訳じゃないんだ…」
「そんなの信用出来ない。」
「はぁ…まぁいいや。信じるか信じないかはお前次第だが勝手に話すぞ。
今この街ではボス選定戦に合わせて悪魔族がクーデターを企ててる。
明らかな悪魔族への差別をない世界にするために俺達、悪魔族が国のトップになる必要があるんだ。
どうだ?お前も参加しねぇか?」
「もし、その話が本当だったとしても私は参加しません。
たしかに世界全体で見たら私達悪魔族は明らかな差別を受けてる。
でも、ちゃんと接してくれるヤツだっているのを私は知ってるから
サトシやエリスやユーが私のことをちゃんと見てくれてるから。」
「はぁ〜………そうか…まぁもう少し考えといてくれや…
まだ"準備"が終わってねぇからなぁ…」
「じゅ、準備?」
「いっけねぇ、ちと喋りすぎたな。今の忘れてくれ♪」
「じゃあもういいわね。さっさと拘束を解いてちょうだい。」
「だーかーら、待てって、な?お前を帰してやるのは約束するから。じゃあな!」
「へ…ちょっ!いつなのよ!早く離しなさいよ!ねぇ!…」
「って感じだったんだけど…」
「他にはなにか言われたか?」
「ううん。後はなんにも教えてくれなかった。」
「それにしてもクーデターか…」
「でも、クーデターって言っても何するんですか?」
「確かにな…」
「えっ?だって私達は不当な差別を受けている身ですよ?気持ちは分からなくもないですが…」
「あのさ、クーデター起こすって言ったって最終目標はなんだ?」
「だから、私たちが魔物のトップに立って… 」
「どうやって?」
「だからボイコットを、」
「相手は、魔物の、トップ。つまり、魔王。」
「っあ…」
「いくら悪魔族で集まっても数はたかがしれている。それで魔王に挑むなんてな…」
「じゃあ誰を、どこの地位を狙うのですか?」
「それは…分からん。」
「はっ!?」
「いやいや、流石に情報量が少なすぎる。分かるもんも分からんだろ」
「でも、明日。なにか起こるんですよね…」
「それは間違いないだろうな。」
「いったい、なにが…」
「明日になってみねぇと分からんな。」
「そんな…なんとか止める方法は!?」
「そもそもお前をさらった奴がどんな奴か分からんからそれも出来ん。」
「でも、そんな!」
「はぁ、またそれかよ。」
「サリーさん、お言葉ですがそれは行き過ぎた正義感。つまり、エゴイズムというものです。」
「……っく…でもそんな…」
「諦める、の」
「どうしても止めたいなら明日、情報をちゃんと得てからだ。」
「…分かったわ。でも、絶対止めてね。」
「お前もやるんだよ。」
「え、えぇ、もちろんよ!」
「……………」
「サトシ?どうしたの?」
「なんでもねぇよ。お前も明日に備えてもう寝とけ」
「えぇ。そうさせてもらうわ。」
「「じゃあ、また明日」」
ご閲覧ありがとうございました!
なんか今回なかなかシリアスだったので次回はギャグ要素強めでいきます!なんとか路線を戻さねば(笑)
「悪魔族のクーデター」の謎もドンドン深まってまいりましたが、次回からはボス選定戦です!もちろん、クーデターも並行して進みますのでご安心を。
それでは次回もお楽しみに!!