ハートキャッチプリキュア!~もう一人の戦士"大樹の騎士"~ 作:風森斗真
ちなみに、私も自作してみましたが……ご飯の量が少なかったせいですかね?七草粥ならぬ七草雑炊になってしまいました(-▽-;
あ、本編よりおまけのほうが力入ってるかも?……気にしない気にしない
春の七草。
大根、かぶ、せり、なずな、ほとけのざ、はこべら、ごぎょうの七種類の植物のことをさし、これをおかゆにしたものを『七草粥』という。
松が明ける一月七日の朝に朝食としてこれを食べ、正月の食事と飲酒で疲れた胃腸の調子を整えることができると言われている。
そんな七草粥を待ち望んでいる人物が一人、いた。
「わ~た~ぬ~き~!おかゆまだ~?!」
「だぁ、もう!もう少しでできるから我慢してくださいよ、侑子さん!!」
君尋と小狼、小羽が住んでいるアパートの大家、壱原侑子である。
普段から大喰らいなのだが、正月のおせちやお酒を大量に飲み食いしたのだが、胃腸が荒れた、という様子はない。
二日酔いで気分が悪そうにしている姿を見たことはあるが、それも胃腸薬を一服すればすぐさま治ってしまうのだから、始末が悪い。
そのうえ、七草粥までしっかり要求してくるのだから、もはや食い意地の塊にすら思える。
「悪いな、菖、小狼、明。お前らにも手伝ってもらっちゃって」
「気にするな。侑子さんにはお世話になってるしさ」
「ま、報酬で七草をもらうことになったから構わないさ」
「なに、これくらいならいつでも呼んでくれや」
申し訳なさそうにしている君尋に、小狼と菖、明がそう答えた。
どうも昨年のカレーパーティーで味をしめたらしく、今度は七草粥の食べ比べがしたい、とわがままを言ってきたらしい。
とはいえ。
「七草粥って、基本的な作り方は一緒だから、別に代わり映えとかなくね?」
「だな。根っこは薄切りにして葉はちょっと湯がいてからみじん切りにしておかゆに混ぜるくらいなもんだし」
「あるとすれば、高菜漬けとかトッピングするとか、韓国風や中華風にするとかか?」
「……だしをいれるとか?」
せりやなずなといった野草が入る都合上、どうしても苦みが出てしまう。
その苦みを少しでも和らげるために、中華風や韓国風、あるいは梅干しなどの漬物を添える工夫がされているのだが、どうやら、侑子は四人がどのような工夫を凝らすのかを楽しみにしているようだ。
「……さすが侑子さん……策士だ」
「その策にまんまと乗せられた俺らって……」
「言うな。ある意味、あの人は明以上の強敵なんだから」
「おいおい、そりゃちと失礼なんじゃねぇか?……否定はできんけど」
「「いや、しろよ!せめてしてくれよ!!」」
明にしても侑子にしても、自分の欲望に対して忠実だが、明が相手をあおって動かすタイプであるのに対して、侑子はそれとなく相手を動かすタイプだ。
どちらのほうが厄介かといえば、後者だろう。
「四月一日~?はやくしなさ~い?」
「わかってますって!もうちょっと待ってください!!……いくか」
侑子に催促され、君尋が大声でそう返すと台所にいる三人はため息をつきながら出来上がった七草粥を鍋ごとテーブルへと運んだ。
なお、君尋は基本的な七草粥、小狼は中華風、明は豆乳で煮込んだ豆乳粥風、菖は出汁と醤油で風味をつけたオリジナルを作っていたのだが、どれも好評であった。
ちなみに、元来が大喰らいである侑子は、やはりこの場でも食べ過ぎてしまい、結局、胃薬の世話になることになったのだが、それはまた別の話。
おまけ
小百合「おいし~!!おいしいね、お姉ちゃん!!」(>▽<
ゆり「ふふっ、そうね、小百合」
つぼみ「菖さんのはお醬油とおだしがいい香りです……」
えりか「明義兄ぃの豆乳粥も美味しいっしゅ!!」
さくら「小狼の中華粥風も美味しいよ~」
いつき「ごま油の香りでもっと美味しく感じます!」
小羽「君尋くんのも、おいしい」
ひまわり「うふふ、そうだね、小羽ちゃん」
静「……もぐ」
君尋「黙って茶碗突き出すんじゃねぇ!せめて『おかわり』を言いやがれ!!」
明「おーおー、静と君尋のコンビは相変わらずだな~」
小狼「まぁ、平常運転かな?」
菖「だな……あっちも平常運転なのか?」
小狼「あっち?」
ももか「明くん、あ~んして?」
明「お?いいぜ……ほれ」
ももか「あ~……ん??!!な、なんで避けるの?!」
明「いや、熱いから冷ましたほうがいいかな、と」
ももか「む~!!」( H///
菖「……平常運転だな」
小狼「だな」