ハートキャッチプリキュア!~もう一人の戦士"大樹の騎士"~   作:風森斗真

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というわけで、序章をぽい。
これ以降は、オールスターズとの絡みとか、劇場版とかのお話も含め、バラバラに投稿していく予定です。
「わかりづれぇよ!」って方は、ある程度まとまめて読んでいただければと。


ハートキャッチプリキュア!編(本編)
心の大樹と契約を交わすもの


心の大樹。

それは、世界にあまねく存在する植物たちと、人々の心に宿る「心の花」を見守り、守護する不思議な大樹。

だが、その大樹を狙い、宇宙のはるか彼方から、「砂漠の使徒」と呼ばれる侵略者が地球に攻め入っていた。

 

大樹は、自身と世界を守るため、強い心を持つ少女を戦士として選び、力を授けた。

その戦士の名は「プリキュア」。

彼女は一人、ないし数名で心の大樹と心の花を守るために戦ってきた。

 

だが、心の大樹を守護する存在は、プリキュアだけではなかった。

かつて、最初のプリキュアであるキュアアンジェが誕生した時代、世界の真理を探究するうちに、心の大樹にたどり着いた一人の青年がいた。

彼は、心の大樹と対話することで世界に危機が迫っていることを、そして、その危機に同年代の少女が一人で立ち向かっていることを知り、自らの意思でキュアアンジュに協力し、砂漠の使徒と戦うことを決めた。

 

砂漠の使徒と戦う力を持っていなかった青年は大樹と契約を交わし、大樹の力を受け取る代わりに、その生涯をプリキュアを支え、大樹を守るために捧げることを誓った。

いつしか、時代が過ぎ、キュアアンジェと探究者の存在は歴史の影に埋もれていった。

 

心の大樹は、プリキュアを陰で支えてきた名もなき戦士に、一つの名前を与えた。

大樹と契約を交わし、プリキュアを守り、支える戦士、"大樹の騎士(ユグドセイバー)"と。

 

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それから時は過ぎ、なおも続く、砂漠の使徒の侵略に、新たな世代のプリキュアが対抗していたが、大樹の騎士は現れなかった。

だが、四百年の時を経て、ようやく誕生したユグドセイバーは、同じ時に生まれた一人のプリキュアと共闘し敗れてしまった。

その傷は深く、命こそ取り留めたものの、心の花の大半の力を失ってしまった。

 

だが、彼はその希望と自身の力と契約の証である剣を、傷ついた心の大樹の守護へまわした。

そのため、彼は新たに誕生したプリキュアたちの戦いを見守ることしかできなかった。

しかし、新たに生まれたプリキュアたちの活躍によって、心の大樹はその傷を癒し、魔法使いの加護を必要としなくなった。

 

心の大樹は、傷が癒えていく中で、感じ取っていた。

四百年の時を超え、キュアアンジェとともに戦った名もなき戦士が、ユグドセイバーが再びこの世界に現れたことを。

 

 

これは、四百年の時を経て再臨した騎士と、四人のプリキュアの物語である。


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