ハートキャッチプリキュア!~もう一人の戦士"大樹の騎士"~ 作:風森斗真
ぶっちゃけ反省はしてないですけども。
そろそろラジオネタがなぁ……
ひとまず、本編どうぞ。
……あ、あとがきのスキットはまた後日(浮かばなかったんだもの、しかたないっすよね……)
『お昼ごはんを堪能しているみなさま、こんにちは~。まぁたまたやってまいりました~放送委員きっての美人MC、前川愛音で~す!本日はみなさまお待ちかね、週末特別放送でお送りいたしておりま~す』
明堂学園の昼休み。
学校中で一人の少女の声が響いていた。
その声は、明堂学園の生徒ならば知らない人はいないという有名人のなかの一人、前川愛音だった。
『特別放送ということで、今回も特別ゲストのお二人に来ていただきました~!では、紹介お願いしまっす!!』
『……
『同じく、菖と一緒に強制連行された月影ゆりよ』
特別ゲストと紹介されたのは、愛音と同じく、明堂学園の有名人だった。
一人は、前回も出演した、通称『断れない男』菖で、もう一人は、学園きっての才女であるゆりだった。
どうやら、今回の菖の相方はゆりが務めるらしい。
文句をいわれながらも、愛音はそれを無視するかのようにして放送を続けた。
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(以降、スキット風でお送りします)
愛音「改めまして、本日の特別ゲストは、『断れない優男』にして『明堂学園のインディ・ジョ○ンズ』春川菖さんと、『明堂学園一の才女』月影ゆりさんのお二人に来ていただきました~!いやぁ、春川さんは本日で二度目の参加ということになりますねぇ。先日はありがとうございました」
菖「あぁ、はいはい……まったく、いつかまた来てくれって頼んできたのはいいけど、今日だって聞いてないぞ」
ゆり「近くにいたわたしまで強制連行して……ほんとに強引ね、あなた」
愛音「いやぁ~、照れますなぁ」
菖、ゆり「「褒めてない」」
愛音「ガーンッ!!……なんて冗談はほどほどにして」
菖「……明らかにショックを受けてたような……」
ゆり「(……菖、これは気にしてはだめよ。飛び火するわ)」
菖「(……だな)」
愛音「……お二人がひそひそと何を話しているかは、とりあえずスルーして……実は、前回の放送の際に取りあげた相談者さんから、お礼のお手紙が来ているんですよ♪」
菖「前回の?……あぁ、告白云々のやつだっけ??」
愛音「はい!実は、その相談者さん、無事に意中の方とお付き合いできることになりまして」
菖「……まさかと思うけど?」
ゆり「……実践したというの?」
愛音「さぁ?」(^^♪
菖「……そりゃ、自分の命と引き換えだったらつき合うっての選択するだろ……」
ゆり「実質、選択権がないのと同じだものね」
愛音「サスペンスから始まる恋物語……ありだとおもいます!!」
菖、ゆり「「いや、ないから」」
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つぼみ「菖さんとゆりさんのダブルツッコミです!」
えりか「ほんと、仲がいいというか、いいコンビというか……」
いつき「息ぴったりだよね、二人とも」
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愛音「まぁ、せっかくなので、読み上げさせていただきますねぇ~♪」
菖「……プライバシーとかはどこへやら……」
愛音「『こんにちは、先日はありがとうございました。春川さんと明堂院さんのアドバイスのおかげで、無事、大好きな彼と付き合うことになりました』」
菖「……いや、どっちかってぇと生命の危機を感じてじゃないのか?」
愛音「『そういえば、ふと思ったのですが、春川さんって月影さんとよく一緒にいますよね?お二人ってもしかして、もしかするんですか?ぜひ、聞かせてください』とのことなのですが……ぶっちゃけ、どうなんです?」
菖「残念ながら、そんなロマンチックな関係じゃないよ」
ゆり「……そうね、ただの幼馴染。何の変哲もない、退屈な関係よ」(--メ
菖「……あの、ゆりさん?なんで怒ってるんでしょうか?」
ゆり「知らないわよ、ばか」
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えりか「出たっしゅ、菖さんの特性『どんかん』……」
いつき「こればっかりは、直しようがないけど……ちょっとどうなのかなぁ」
えりか「これじゃつぼみがかわいそうっしゅ」
いつき「うんうん」
つぼみ「あ、あの……なんでわたしなんでしょうか……」
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愛音「それはそれとして、今回、お二人をお呼びしたのはほかでもありません。放送委員宛てになかなか面白い企画が届いたのでさっそくそれを実行しようかと」
菖「……いやな予感しかしない」
ゆり「……奇遇ね、わたしもよ」
愛音「まぁ、企画といっても、明堂学園の有名人である御二方にいろいろあれこれ聞きたいから質問コーナーを設けてくれってだけなんですが」
菖「……ほんと、俺らってこういうときの予感は当たるよな」
ゆり「……そうね。疫病神でも憑いてるのかしら?菖、仁頼さんにお祓いを頼めない?」
菖「俺からも頼んでおくよ……もらうものはもらうけど」
ゆり「そこはあなたが立て替えてくれるんじゃないの?」
愛音「……えぇ、お二人が何やらいちゃラブトークを……」
菖、ゆり「「いちゃラブなんてしない/わよ」」
愛音「……えぇ、お二人の仲がよろしいということを再確認したところで、本日のコーナー、行ってみよう!!」
菖「さて、今回はどんなカオスを呼び起こすのか」
ゆり「……カオスを呼び起こすのは確定なのね……」
愛音「というわけで、今回は特別ゲストのお二人宛てに届いた質問をびしばしぶつけていこうと思います!まずは春川さんから!!」
菖「いきなりだな」
愛音「まずは、
菖「はい、どうも」
愛音「『ぶっちゃけ、お聞きしますが、月影さんとはいったいどういうニヤニヤな関係なんですか?正直に、すっきりすっぱり答えてほしいぜ!』とのことですが……」
菖「さっきも言ったけど、幼馴染ってだけなんだけどなぁ……あぁ、でもこれみよがしに付き合おうなんて考えるなよ?」
愛音「おっとぉ?!それはまさか??!!」
ゆり「……そうね。せめて菖よりも高スペックだってところを見せてからでないとね」
菖「そういうこと」
愛音「……えぇっと、春川さんよりも高スペックというと?」
ゆり「炊事洗濯、掃除は基本として、お菓子作りに裁縫、あとはそれなり以上の教養……かしら?あぁ、あと、体力も必要ね」
愛音「……それ、高校生には無理なのでは?」
ゆり「あら?やっている人が目の前にいるじゃない」
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えりか「そんなハイスペック超人、明堂学園じゃ菖さんしかいないっしゅ」
つぼみ「えりか、それを言ったらだめです」
いつき「まぁ、事実なんだけどねぇ」
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愛音「さて、では次の質問。PN「ガンプラ大好きっ子」さんから。『春川さん、こんにちは!試験前はいつもお世話になってます』」
菖「……正直、俺より先生の世話になってほしいんだけどな」
愛音「『春川さんは甘いものがお好き、と伺いました!もし、春川さんお勧めのお店があったら教えてください!もちろん、食堂とかでも全然OKです!!』……とのことです」
菖「う~ん、けっこうあるけど……大丈夫かな」
愛音「おぉ!構いませんよ!!ぜひぜひ、教えてください!!」
菖「んじゃま……えぇと、まずは小泉学園の移動式販売店『タコカフェ』、夕凪市のベーカリー『PANPAKAパン』、サンクルミエール市の和菓子屋「小町」、四つ葉町の移動式カフェ『KAORU’Doughnaut Cafe』、我らが希望ヶ花市の和菓子屋「はらや」、加音町のケーキショップ『Lucky Spoon』、七色ヶ丘のお好み焼き屋『あかね』、横浜市中華街の喫茶店『点心華心』、大貝町の洋食屋『ぶたのしっぽ』、ぴかりが丘の弁当屋『おおもりご飯』、夢が浜市のドーナツ屋『マーブルドーナツ』と和菓子屋『春屋』、津成木市の移動式ベーカリー『Mofu Mofu Bakery』……最近だと、イチゴ坂市のスイーツ店『キラキラパティスリー』かな」
愛音「……まじでたくさんありますね……つか、全部制覇したんですか?!」
菖「まぁな」
ゆり「まぁ、理由はわかるわよね?」
愛音「……あぁ、趣味でやって来た町で小腹が減ったからちょっと立ち寄ってみたらおいしかった、と」
ゆり「そういうパターンよ」
愛音「……なんすか、その外回り営業マンみたいな見つけかた」
菖「ははははっ」
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つぼみ「ま、まさかこんな形でプリキュアオールスターズがあげられるとは……」
えりか「ぶっちゃけ、ありえないっしゅ!!」
~~~~
愛音「しかし、かなりいろんなお店に行ってますねぇ……ちなみに、一番のお勧めってあったりするんですか?」
菖「ん~、どこもおいしいんだけど、ちょっと意外なものを食べたいってときは『点心華心』をお勧めするかなぁ」
ゆり「あら、そうなの?」
菖「あぁ。なにせこの間食べたスイーツが『ゾンビ肉のケーキ』とかって」
愛音、ゆり「「……はいっ??!!」」
菖「な、びっくりするだろ?」
ゆり「……食べた、のよね?」
愛音「ぶ、ぶっちゃけ、どうだったんですか?!」
菖「見た目はあれだったけど、普通においしかった」
愛音「……ぶっちゃけ、ありえな~い……」
ゆり「……どこかで聞いたような……」
愛音「……気を取りなおして、次は月影さんへの質問です!!」
ゆり「あら、わたしのターンなのね」
愛音「はい!というわけで、PN「ももちー」さんから。『月影さん、こんにちは!初めてお手紙します』」
ゆり「えぇ、こんにちは」
愛音「『月影さんって放課後はふだん、どこで過ごしているんですか?もし、お勧めの場所があったら、教えてください!』とのことですが……」
ゆり「そうね。特別、遊ぶ場所というわけではないけれど」
愛音「ほうほう?」
ゆり「夕凪市の『大空の樹』、サンクルミエール市の『時計塔』、希望ヶ花市の『植物園』なんかはおすすめね。特に最初の二つはちょっとしたデートスポットにいいんじゃないかしら?」
愛音「お~、なるほど!!」
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いつき「……まさかここでもか……」
えりか「……ほんと、あたしらの行動範囲ってどうなってるんだろ……」
つぼみ「あはははは……」
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愛音「さて、さくさく行きましょう!お次はPN「美少女戦士」さんから。『月影さん、こんにちは』」
ゆり「えぇ、こんにちは」
愛音「『単刀直入にお伺いします!告白されるなら、どんなふうにされたいですか?!』……って、随分、ストレートな……」
ゆり「あら、可愛らしくていいんじゃないかしら?」
愛音「う~む、しかし……ぶっちゃけ、どうなんですか?」
ゆり「そうね……ストレートに自分の気持ちを口で伝えてほしいわ。目をそらさず、ちゃんとわたしの顔を見て」
愛音「……それができるのって、春川さんしかおらんのでは?」
ゆり「うふふ♪どうかしらね?」
愛音「これは……実践してもらうほかありませんな!!」
菖「……飛び火した……」
ゆり「あら、ごめんあそばせ♪」
菖「"申し訳ない"なんて1ナノミクロンも思ってないだろ」
ゆり「あら、わかるかしら?」
菖「何年来の付き合いだと思ってんだよ」
愛音「……あのぉ、春川さん?それで、実践のほうは……」
菖「やるわけないだろ、恥ずかしい」
ゆり「あら?やってくれないの?」
愛音「乙女の純情を弄ぶんですか?!」
菖「おいおい、こんな公の場で、それもお遊びでやる時点で乙女の純情も何もないだろ!!」
ゆり「……菖……」
愛音「お、おぉう……まさか月影さんが上目遣いで春川さんにおねだり……これは貴重なシーンです!!」
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えりか「なんですとぉっ??!!」
つぼみ「は、はわわわわ!!……お、お二人とも、ふ、フレンチです!!」
いつき「……それを言うなら、破廉恥じゃないかなぁ……」
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愛音「さぁ、春川さん!男なら覚悟を決めて!!」
菖「……はぁ~……わかったよ……と言いたいけど、残念だったな」
愛音、ゆり「「え?」」
キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン
菖「昼休み、終了だ」
愛音「はぅあっ??!!」
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学園内全員『はいぃぃぃぃっ?!』
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愛音「……ひ、非常に残念な結果になりましたが……今回はこれにて……くっ!こうなれば、春川さん!!」
菖「はい?」
愛音「お昼休みが終わって脱力してしまっている乙女と野郎どもに激励の一言を!!」
菖「……だから、なんで俺?」
ゆり「あら、いいじゃない♪」
菖「……はぁ……」
愛音「というわけで!」
菖「え?ちょ?」
愛音「3、2、1……キュー!!」
菖「……夢に向かって頑張る君の横顔、見てみたいな」
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学園内女子『……(キュンッ)』
~~~~
愛音「……ぜ、前回ほどではないにしても、これはキュンッと来ちゃいますね……月影さんは平気そうですが」
ゆり「慣れの問題ね」
愛音「……さいですか……それでは、本日の放送はこれまで!みなさん、午後は先生方の催眠術にお気をつけください!!ではでは~♪」
あとがき代わりの後日談(スキット風)
~数日後~
ももか「……それで、菖くん」
菖「はい、なんでしょうか、ももかさん」(・ω・;
ももか「ゆりに告白のまねごと、したの?」
菖「してません」
ももか「なぁんでよ!」Σ( □ ;
菖「俺みたいな趣味に全力を注いでるやつが彼氏なんて、ゆりに迷惑だろ」
ももか「愛の前にそんなものは無にも等しいのよ!!」(`・ω・´
菖「いや、そんなキリッ!とした顔で言われても……」
ももか「もぉ~……ゆりもなんか言ってやって!!」
ゆり「……」(--
ももか「……ゆり?」
ゆり「……あ、ごめんなさい。何の話だったかしら?」
ももか「……だめだ、こりゃ」( □ lll