ハートキャッチプリキュア!~もう一人の戦士"大樹の騎士"~   作:風森斗真

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今思ったこと……秋も深くなってきたのに春とはこれいかに(苦笑

ん~、書きたい話は色々あるんだけど、春のカーニバル編を終わらせてからの方がいいか、それとも、中休み的な何か、ということで投稿するか……

……また後で考えよう

というわけで、本編どうぞ


春のカーニバル♪~Ep.3:まさかのカーニバル参加?!~

突然、ハルモニア王国から春のカーニバルへの招待状が届いたプリキュアオールスターズの面々と二人の光の騎士だったが、オドレンとウタエンと名乗る二人の大臣に案内され、ホールへと足を踏み入れていた。

 

「みなさん、改めまして、この度は我々の招待を受けていただき、まことにありがとうございます!!」

「ありがとうございますっす!!」

 

線が細く背が高い男と、それと正反対に太く背が低い男がうやうやしくお辞儀をしてきた。

 

「「いえ。こちらこそ、ご招待、ありがとうございます」」

「「ご招待いただき、光栄に存じます」」

「「この度の招待、感謝いたしますわ」」

 

慣れない対応に、多くの面々が困惑している中、菖とゆり、ひめとアコ、ありすと亜久里だけは丁寧にお辞儀を返していた。

ふと、二人の大臣は菖と湊の姿を見つけ、不思議そうに首を傾げた。

 

「あのぉ、失礼ですが、そちら様は?」

「まさか、男の子でプリキュア、なんてことはないっすよね??」

「俺たちは……」

 

大臣の問いかけに、湊が正直に答えようとしたが、それを菖が片手で遮った。

 

「俺たちは彼女たちに同行を依頼された身です。もし、招待されていない人はお断りというなら、せめてカーニバルが終わるまで、この国に滞在することをお許しいただきたいのですが」

「あぁ、その程度なら構いません。むしろ、カーニバルを見学していってください」

「えぇ、ぜひともぜひとも!!」

 

菖の言葉に、大臣たちは笑顔を浮かべながらそう返したが、ウタエンと名乗った付き人はひっそりとオドレンに耳打ちした。

 

「だ、大丈夫なんすか?ただでさえ、プリキュアたちが目の前にいるのに、ここで余計な連中に感づかれでもしたら……」

「なぁに、大丈夫だ。背が高い方はともかく、もう一人はプリキュアたちと大して年も変わらん、ただのガキンチョだ。いざとなりゃ、二人まとめて人質にすりゃいいんだよ!」

 

ひそひそとした声で、何やら物騒なことを言い合っている二人だが、そのことに気づいた人間は誰もいなかった。

実のところ、二人は、このハルモニア王国の大臣とその付き人ではない。

自称、世界をまたにかける大泥棒、オドレンとウタエンの二人組。それが彼らの正体だ。

実は、プリキュアたちがここに来る少し前、二人はハルモニア王国に侵入し、王族とその配下全員を投獄、実質的に国を奪ってしまったのだ。

だが、運悪く、国を盗んだのは、春のカーニバルの招待状をプリキュアたちに送られていた後で、あと数時間もしないでプリキュアたちが全員、この城にやってくるということを知らされた。

当初、ウタエンは逃げることを提案したが、オドレンはそれを却下。代わりに、プリキュアたちが自分たちの邪魔をできないように、排除する作戦を編み出したのだ。

その作戦の内容とは。

 

「おっと、作者(ナレーター)さんよぉ!それをここで話しちゃ、無粋ってもんだぜ?」

 

あ、はい、すんません。

 

「兄貴、誰に向かって喋ってるんすか?」

「なんでもねぇよ。それより、早いとこ説明しねぇと、プリキュアたちに怪しまれるぞ?」

「は、はいっす!」

 

慌ててプリキュアたちの元へ戻ったウタエンの後ろを、落ち着いた歩調でついていき、二人はプリキュアたちの前にきた。

 

「実は、今回のカーニバルでみなさんに一つ、お願いがあるのです」

「お願い?」

「えぇ……実は」

「プリキュアの皆さんにステージに立って、歌って踊ってほしいんっす!!」

 

ウタエンからのその言葉に、当然。

 

『え~~~~~~~~っ???!!!』

 

全員、驚きの悲鳴を上げた。

むろん、そのあと、ちゃんと理由も説明された。

曰く、春のカーニバルはその年ごとに催しを変えて行われてきたのだが、今年は妖精たちに感謝を捧げる感謝祭なのだという。

普段からいろいろと世話になっている妖精たちに感謝を捧げる、と聞いて、なんとなく納得しているものが大多数を、いや、ほとんどを占める中、一人だけ、訝しげな表情を浮かべている人がいた。

 

妖精に(・・・)感謝を捧げる、ねぇ……」

 

言わずもがな、菖である。

最初にコロンから聞いた話とは、だいぶずれがあるため、そこに引っ掛かりを覚えているようだ。

おまけに、カーニバルの説明も、なんやかんや、とかなり適当に省略していたことも、そう思わせる材料となっていた。

が。

 

「まぁ、祭りも時代の流れの中で意味合いを変えていくなんてことがないわけじゃないからなぁ……」

 

と、無理やり理解するのだった。

もっとも、理解できていれば納得がいく、という理屈はなく、心中では。

 

――いや、なんやかんやってなんだよ!なんやかんやって!!

 

と叫んでいた。


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