ハートキャッチプリキュア!~もう一人の戦士"大樹の騎士"~ 作:風森斗真
理由はハピチャチームの顔合わせのときに書いた通りです。
いや、プリキュアだって女の子だし、恋愛禁止なんて無理でしょ。
それ以前にハピチャの本編見てたときに思ったことですが……結論から言って、ブルー神様と違うやん!
というわけで、少しばかり、菖にお説教させました。
どうなるかは、本編どうぞ。
ゆうこ「初めまして。大森ゆう子、キュアハニーです。お近づきの印に、ハニーキャンディーをどうぞ」
いおな「氷川いおな、キュアフォーチュンです。よろしくお願いします。先輩方」
誠司「俺は相楽誠司、めぐみの幼馴染です」
ブルー「僕はブルー。彼女たちのサポート役で、地球の神と呼ばれているよ。よろしく」
菖、ゆり、アコ「「「……胡散臭い/わね」」」
ひめ「ちょ?!神様相手に辛辣ですぞ??!!」Σ(◎ω◎;
めぐみ「しかも珍しく菖さんも……どうして?」
アコ「だって自分を神さまだなんて言うかしら、普通」
菖「それに、俺以外の子にも視えてるんだろ?神様なのに」
ゆり「その時点で、神様ではなく人間ということになるわね。あるいは受肉しているということになるのだろうけれども」
ブルー「ははは……確かに辛辣だね。ところで、菖くん、君は男の子なのにプリキュアなのかい?」
誠司「そ、そうだ!もしよかったら、俺にもそのことを教えてください!」
菖「俺はプリキュアじゃないよ。そして残念だけど、誠司の力にはなれそうにない」
誠司「え?それってどういう……」
菖「俺の場合、心の大樹と契約を交わして"大樹の騎士"になったから。といっても、騎士らしからぬ騎士だけど」(苦笑
誠司「へぇ……じゃあ、神様に頼めばあるいは?」
ブルー「いや、僕ができるのは女の子にプリキュアとしての力を与えることだけだ……力になれなくて、申し訳ない」
誠司「別に神様を責めてないよ」
ゆり「……わざわざ菖に聞くということは、めぐみたちは何も説明していないわけね」
誠司「あぁ、はい。いきなり、『先輩プリキュアと仲間を紹介するから、誠司も来て』って言われて」
ゆり、菖、アコ、亜久里「「「「……めぐみ、ひめ。あとでじっくりお説教ね/だ/ですわ」」」」
めぐみ、ひめ「「あ、あはははははは……面目次第もございません」」(土下座
菖「……なぁ、もしかしなくても、これってまた?」
ゆり「そうなるわね。うふふ」
誠司「……え?なんで指を……?」
菖「……逃げないから、締めあげるのはやめてくれ」
ゆり「あら、残念」
いおな「……なんだか、すごく物騒な言葉が聞こえてきたわ……」
ゆうこ「あははは……」
ブルー「それで、何が始まるんだい?」
ひめ「プリキュアと菖さんの感動物語です!」
めぐみ「その名も!『大樹の騎士と月光のプリキュア、奇跡の物語』!」
ブルー「へぇ……それは楽しみだね」
~劇終了~
ゆうこ「うぅ~……感動だよ~~~~~!!」
いおな「そうかしら?なんだか少し嘘くさいけど」
誠司「劇だなんだから、脚色入ってるんだろ?」
こまち「うふふ……」
ありす「さすが、こまちさんですわ!それに、真琴さんもうららさんも、ますます演技に磨きがかかって……」
真琴「……なんだか、癖になりそうね、セイバーの格好」
うらら「ふふふ、真琴さん、似合ってるもんね」
ブルー「……」
ひめ「およ?どうかしたの、神様?」
ブルー「いや……菖くん、君はキュアムーンライト……ゆりさんと幼馴染なんだよね?」
菖「えぇ、まぁ……だからほっとけなかったんだけど」
ブルー「……念のために言っておくけれど、プリキュアは恋愛禁止だよ」
ひかり、舞、つぼみ、響、あゆみ『えーーーーーーーっ??!!』Σ(゚Д゚
かれん、ゆり「「……どういうことか、説明してくださるんですよね?/くださる?」」(^^メ
ブルー「……恋愛は、危険だ。確かに、守りたい『特別な一人』がいればその想いで強くなることはできる。けれど、一度こじれたら取り返しのつかないことになりかねない」
菖「……まるで、プリキュアになった女の子は誰か特別な一人を好きになっちゃいけない、みたいな言い方だな」
ブルー「そうは言っていない!だが、恋人が敵につけいる隙となり、最大の弱点となってしまうことだって……」
菖「なら、そうならないように心を強くすればいい……といっても、中学生にはどだい無理かもだけど」
中学生組『ちょっ?!さらっとひどい!!』
ゆり「無理もないわ。だって、彼、わたしたちよりもずっと年上の人が友人だったりするもの……それより、菖。少し辛辣すぎないかしら?」
菖「この手あいにはこれくらい言わないとわからないよ。というか、俺はともかく、プリキュアの力の源は誰かを想う心だろ。あんたがそれを否定してどうすんだよ」
ブルー「……」
菖「あんたに何があったのか、俺は知らない。けど、仮にも
ブルー「……本当に、辛辣だね、君は」
菖「そりゃどうも」
亜久里「……なんだか、今日の菖さんはずいぶんと荒れてますわね」
ゆり「彼、考古学者の卵だもの。人の営みを否定されたことに腹を立てているのだと思うわ」
ゆうこ「人の営み、ですか?」
ゆり「えぇ。人は、誰かと恋をして愛し合い、子孫を作り、文明や文化をつないでいく……何千年、何百年の歴史の中で、それだけは変わらないと彼は言っていたわ」
いおな「……随分、難しいことを……けど、それとわたしたちの恋愛禁止とどう関係が?」
ゆり「あら?少なくとも、彼はわたしたちも普通の人間として扱っているのよ?それなのに『誰かと幸せになりたい』という、人として当たり前の想いを否定されたら、わたしたちは人間として扱っていないということにならないかしら?」
めぐみ「けど、ブルーも考えがあってのことだと思うんですが……」
ゆり「そうね。けれど、菖はその考えが根本的な部分で許せないのだと思うわ。だから、あぁやって正面からぶつかろうとしているのよ」
めぐみ「……頭がパンクしそう……」(--lll
誠司「お前は難しく考えるからそうなるんだよ。要するに、菖さんはブルーの考えてることを正しいと思えないってことだ」
めぐみ「おぉ、なるほど!さっすが誠司!」
誠司「……お前はもうちょっと自分の頭で考えてくれ……」
めぐみ「たはは……」
ラブ「むむっ?!何やら幸せの匂いが……」
マナ「めぐみちゃんと誠司くんを見てると、なんだか胸がキュンキュンしちゃうよ!!」
せつな「二人がこれからどうなっていくのか……乞うご期待、かしら?」
スキット集
~やっぱり混ぜるな危険だった~
ひめ「えりか殿~!会いたかったですぞーーーーーっ!!」
えりか「あたしもだよ~!ひめ~~~~~~っ!!」
つぼみ「お二人が熱い抱擁を交わしています……」
菖「やっぱり混ぜるな危険だったか」
ゆり「なら、ちょっとそこでオハナシしましょうか?」
ひめ、えりか「「……っ??!!せ、背中に寒気が?!」」
~強さとは~
誠司「菖さん!俺と手あわせしてください!!」
菖「うぇ?!突然、どうしたのさ?」
誠司「俺、めぐみの力になりたいんです。でも、プリキュアになれない、特別な力もない俺に出来るのは、自分を鍛えることだけなんです!だから……」
菖「う~ん……誠司、強さってなんだと思う?」
誠司「え……?」
菖「単に腕っぷしが強いだけ、頭が切れるだけを強さというなら、プリキュアじゃなくても過去の伝承や伝説にある英雄だけじゃない。軍人や探偵にだってその領域に達している人もいるだろうさ……けれど、重要なのはそこじゃない」
誠司「じゃあ、なんだっていうんですか?!」
菖「それがわからないうちは、俺から教えることはできない……けどそうだな……ヒントならあげられるかも」
誠司「え?」
菖「心に絶対に曲げない信念と、絶対に叶えたい夢を持つこと」
誠司「……はぁ?」
菖「俺はこの二つを忘れなかったから、本当の"大樹の騎士"になれた。だからきっと、誠司もこの二つを見つけられれば、プリキュアみたいになれなくても、あの子たちの敵に負けることはないと思う」
誠司「……そんなもの、なんですか?」
菖「そんなもんだよ……まぁ、どうなるかなんて、俺にはわからないけどね」
~甘い誘惑~
ゆうこ「みなさん、お近づきの印にハニーキャンディーをどうぞ!」
大喰いたち『いただきまーす!……おいしーーーーーっ!!』
菖「……うん、素朴な味だな」
ゆり「そうね。そこらの飴よりもおいしいと思うわ」
ゆうこ「うふふ……ありがとうございます!」(^^*
大喰いたち『おかわり!』
菖「……って早っ?!」
アコ「もうちょっと味わって食べなさいよ……ほんと、馬鹿っぽい」
くるみ「まぁ、それがあの子たちだからねぇ……」
れいか「けれど、気持ちは少しわかります。なんだかいつまでも食べていたい気分です」
亜久里「まさにブラボーですわ!」
りん「……そのうち、ハニーキャンディーで釣られちゃったりして……」
菖「まさに、甘い誘惑だな」