ハートキャッチプリキュア!~もう一人の戦士"大樹の騎士"~ 作:風森斗真
ぶっちゃけ、ちょっと青に対しての批判、というか、ハピチャに登場するプリキュアに対する批判みたいなのがはいってます……いや、まぁ、言いえて妙とは思いますよ?言っておいてあれですが
まぁ、ひとまず、本編どうぞ
幻影帝国の幹部の一人、ホッシーワを強制退場させ、突然登場して、立ち去ろうとするキュアコンチネンタルを捕まえたセイバーとムーンライトは、ブロッサムたちとともに人気のない場所へ移動し、変身を解除した。
その姿を見た瞬間、コンチネンタルは明らかに驚愕しているようだった。
「What's?!あ、あなたタチがJapanese Precureだったノ??!!」
「あなたたち、ということは、あなたもこの学校に通っている、ということね?」
「もういい加減、正体ばらしたらどうだ?キュアコンチネンタル……いや、アリシア・デュフダ」
菖のその言葉に、つぼみたち中学生組は目を丸くした。
一方のコンチネンタルは観念したかのようにため息をついた。
「Oh……バレバレ、ということデスネ?」
そう問いかけてすぐに、コンチネンタルのコスチュームが淡い光を出すと、泡のように消えた。
変身解除された姿を見たつぼみたちは目を丸くし、ゆりと菖はやっぱりか、とため息をついた。
そこにいたのは、二週間の短期留学で明堂学園に来ていた留学生、アリシア・デュフダ――アリスだったのだから。
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放課後になって、つぼみたちはアリスを連れて植物園の温室に来ていた。
理由はもちろん、アリスがプリキュアになった事情を聴くためだ。
仮にも、砂漠の使徒との戦いで勝利し、その後もブラックホールやフュージョン、影水晶などの悪意ある存在と戦ってきたのだ。
多少なりとも、力になることがあるかもしれない。
何より、今こうしている間にも侵攻しつつある敵、「幻影帝国」のことについて知りたい、ということが大きかった。
その事情を説明したうえで、アリスに事情を聞きたい、と話したのだ。
最初こそ、自分以外にもプリキュアがいることに驚いていたアリスだったが、一人ではないことがわかったからなのか、快くその招待を受けてくれた。
だが、おそらくアリスにとっての一番の理由は。
「……ん~……delicious!やぱり、菖の淹れたお茶はおいしいデス!」
明堂学園でも随一、と言われる菖の紅茶が目当てだったのだろう。
破顔しているアリスに、苦笑を浮かべながら、菖は、そりゃどうも、とお礼を言って、本題に取り掛かった。
「そろそろ聞かせてくれないか?アリス」
「幻影帝国というのは、何者なの?それと、あなたがプリキュアに変身できた理由は?」
ゆりの問いかけに、アリスは手にしていたティーカップをソーサーにおいて、腕を組んだ。
「なんて説明したらいいのか、ちょっとむつかしデス」
「わかる範囲でいい。話してくれないか?」
「「「お願いしますっ!」」」
「Alright、わかりマシタ」
菖とゆりだけではない、同級生であるつぼみたちの目に真剣さを感じ取ったアリスは、静かにうなずき、自分が知っている範囲のことを語り始めた。
もっとも、自分が知っていることは本当に少ないのですが、という前置きがついてのことだが。
「まず、先に断っておきマスガ、わたしも彼ら――「幻影帝国」のことについては、ほとんど何もわかっていないデス。いきなり、ブルースカイ王国を占領して、世界各国に宣戦布告をしてきた、ということシカ……」
デスガ、とアリスはさらに続けた。
「変身できた理由は知ってます」
「ん?パートナー妖精はいないみたいだけど……??」
その一言に、えりかが首を傾げた。
たしかに、アリスの周囲にはパートナーとなる妖精の姿がない。
ということは、パートナー妖精を必要としない、ということなのか。
そう考えていると、アリスはその答えを口にした。
「幻影帝国に対抗するため、神様にプリキュアにしてもらたデス」
「「「「「神様ぁっ?!」」」」」
むろん、その言葉に驚かない菖たちではなかった。
むしろ、胡散臭ささえ覚えた。
そのため、思わず質問してしまった。
「それは、いわゆるエホバとかキリストのことを言っているのか?それとも、自分で神と名乗ったのか?」
「自分から愛をつかさどる神ダ、と言ってマシタ」
その結果、帰ってきた言葉に。
「……胡散臭せぇ」
「「胡散臭いわね/です」」
「何それ、胡散臭いっしゅ!」
「な、なんか、信じていいの?それ……」
菖たちの意見は、反応こそさまざまであったが、胡散臭い、ということでまとまっていた。
アリスも実際のところは同意見らしく、そうなんダケド、と前置きして、一冊のカードフォルダーを取り出した。
「信じていいかはわかりませんが、プリチェンカードを集めて、このフォルダーを完成させたら、お礼にひとつだけ願いをかなえる、と話してました」
「……もので釣ってんのかよ」
「胡散臭さ倍増ね」
変わることのない辛辣な評価に、アリスはただ苦笑を浮かべるしかなかった。
もっとも、たしかにもので釣るような行為はどうかと思っているのはアリスも同じことだった。
とはいえ。
「But……わたしはLondonが、
「……信じることはしないけど、恩義があるから戦う。そういうことか?」
「Year」
「……やれやれ……プリキュアになる女の子ってのは、どうしてもこうもお人好しばかりなのかねぇ……」
「まぁ、それがわたしたち、ということなのだから、しかたがないんじゃないかしら?」
「はい!」
「お人よしが一番っしゅ!」
「そうだね」
困ったように、しかしどこか嬉しそうな笑みを浮かべながら、菖はそう返した。
その言葉に同意するように、ゆりたちは同じように笑みを浮かべ、同意した。
あとがき代わりのその後の話(スキット風)
~ところで……~
アリス「菖さんもプリキュアなんですか?」
菖「俺はプリキュアじゃなくて、プリキュアの守護騎士みたいなもんだよ」
ゆり「大樹の「騎士」だから、間違いではないわね」
アリス「Oh!ということは、どなたかに忠誠を誓ったのデスカ?」
つぼみ「菖さんは自由の騎士ですから、どなたにも忠誠を誓ってないですよ」
えりか「だからって引き抜かないでね?」
いつき「そんなことしたら、泣くよ?つぼみが」
つぼみ「はいぃっ?!」Σ(0□0;
アリス「Oh……ちょっとザンネンです……」(´・ω・`)