ハートキャッチプリキュア!~もう一人の戦士"大樹の騎士"~   作:風森斗真

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久方ぶりにこちらを。
といっても、いつもより短いんですが。
さて、そろそろこっちもお花見かな?
……………………その前に色々やらないとだけど

本編どうぞ


イギリスのプリキュアと共闘、です?

突然現れたイギリスのプリキュア、キュアコンチネンタル。

図らずも彼女と共闘することになったハートキャッチ組ではあったが、作戦を立てる間もなく、サイアークの襲撃を受けてしまった。

だが。

 

「この程度じゃ俺たちの敵じゃないっての!」

「ふんっ!!」

「「たぁーっ!!」」

「はぁっ!!」

 

砂漠の使徒の侵攻から地球を守り、その後も先輩、後輩たちとともに闇の勢力から世界を守ってきた歴戦の戦士たちにとって、それは脅威でもなんでもなかった。

まったく苦戦する様子もなく、サイアークはブロッサムたちに浄化されてしまった。

当然、その不甲斐なさに、ホッシーワは癇癪を起した。

 

「きーっ!!ちょっと!しっかりしなさいよ!!」

「自分で戦わないのに文句を言うのはどうかと思う」

「まったくそのとおりっしゅ!」

「うるっさいわね!レディに仕事させるんじゃないっての!!」

 

セイバーとマリンのつっこみにホッシーワがむきになって返してきた。

だが、まるでホッシーワを挑発するように、セイバーは鼻で笑いながら。

 

「ハッ!あんたみたいなのが"レディ"?笑わせるなよ」

「んなっ?!」

「俺からすれば、本当のレディってのはあんたみたいなのじゃなくて、そこにいる子たちだけどな」

 

そう言いながら、セイバーはムーンライトたちを指さした。

気障っぽいセリフではあるが、本心からそう思っていることだ。

そのセリフがホッシーワの堪忍袋の緒を切れさせるどころか、堪忍袋そのものを木っ端みじんにしただけでなく。

 

「こ、こんな時に何を言ってるの?!」

「は、はわわわわ……」

「Oh……Knight様、大胆ネ……」

「……セ、セイバーがすごく気障なセリフを……」

「なんか悪いものでも食べた?」

 

ムーンライトたちにも被害が及んでいた。

なお、ムーンライトとブロッサムは顔を真っ赤にして動揺していたが、サンシャインとマリン、初対面のコンチネンタルは別の意味で動揺していた。

だが、そんなことは知ったことではない、とばかりにホッシーワが癇癪を起した。

 

「ムッキーッ!!このあたしがそんな小娘どもに劣るっての?!」

「鏡見て出直して来い」

「ウガーッ!!」

 

手ひどい言葉の応酬に、ついにホッシーワの怒りが爆発した。

ホッシーワはなりふり構わず、手にした傘を構えてセイバーにむかって突進してきた。

だが、何の策もなしに突っ込んでまともに戦えるほど、セイバーは甘くはないし、弱くもない。

いや、むしろ、考えなしで突っ込めば。

 

「獅子戦吼っ!!」

 

セイバーの得意技にして必殺技の餌食となることは目に見えていた。

だが、ホッシーワはそれを念頭に置いて戦えるほど、冷静ではなかった。

当然、セイバーのその技はホッシーワの体を貫き、はるか空の彼方へと吹き飛ばして突き飛ばした。

 

「……星になれ……」

「なんかカッコイイこと言ってるけど、全然、似合わないっしゅ……」

 

吹き飛ばされたホッシーワが飛んでいった方へ目を向けながら、セイバーが呟いた言葉に、マリンは思わずツッコミを入れるのだった。

 

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ホッシーワが強制退場したことで、周囲の異変は収まり、グラウンドはすっかり元通りになった。

それを見届けたムーンライトとセイバーは、こっそりとその場を離れようとするコンチネンタルの腕や肩をつかみ、引き留めた。

 

「さぁて、と。それじゃ、聞かせてもらおうか?」

「あなた、いったい、何者なの?」

「む、ムーンライトもセイバーも、いつも以上の迫力です……」

「こ、これ、もしかしてさっきのおばさんのことよりも怒ってたり??」

「す、するのかなぁ……?」

 

ドドドド、ゴゴゴゴ、と背後からそんな音が聞こえてきそうな雰囲気に、掴まれているコンチネンタルだけでなく、ブロッサムたちも顔を真っ青にしてガタガタと震えていた。

なお、コンチネンタルはというと。

 

「お、Oh……わ、ワターシ、コノクニノコトバ、ワカラナイヨ?」

 

と、どうにかごまかそうとしたのだが。

 

「安心しろ、ちゃんと日本語に聞こえるから」

「むしろ変にごまかさないほうが身のためよ?」

「……Jesus……」

 

そんなごまかしが通じるわけがなく、ハートキャッチ組最強の二人に強制連行させられるのだった。




あとがき代わりのその後の話

~本音のところは……~
ムーンライト「セイバー……一つ、聞きたいのだけれど」
セイバー「ん?」
ブロッサム「あ、あの、わたしたちがレディって……」
セイバー「少なくとも、本気でそう思ってるけど?さっきのおばはんと比べたら」
マリン「むぅ……………………あのおばさんと比べられるのはなんか釈然としないっしゅ」
サンシャイン「けど、そこがセイバーらしいというか……」
セイバー(というか、あのおばはんがレディだったらお前らをなんて呼んだらいいのかわかんねぇし)
ムーンライト「……?何か言ったかしら?」
セイバー「いえ、なにも」

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