偽装の笑顔〜Dual Personality〜 作:さとそん
唐突ですが……蘭ちゃん可愛いよ蘭ちゃんっ!( ゚∀゚)
あの特訓前の大人びている感じと特訓後の魔女っ子風の衣装のギャップがもう……ね?(語彙力)
とゆーわけでバンドリのデータ消して新しく星4蘭ちゃんを持ってるデータでやり直しました。マジです。
なのでこれから少しの間協力プレイ部屋は入れません。後悔はしてないですけど(笑)
まぁこんな話は置いといて本編どうぞ!
「よし、そろそろ行くか……」
時は進んで土曜日の午後1時となった。
今日はついに念願のバイトの日である。バイトが念願というのもおかしい言い方かもしれないがずっとやろうと心に決めていたことなのでそう言っても過言ではないはずだ。
服装は私服で構わないとのことなので一応この日のために新調しておいたジーパンとパーカーにスニーカーという無難な格好で勤め先である商店街へと向かう。
集合は午後2時ということになっていたが念のため30分前には着いておきたいので少し早めに家を出た。
☆☆☆
ぼーっとしながら自転車を漕ぐこと約30分。
綺麗な桜並木や河川敷などを通ってようやく賑やかな商店街へと到着した。
「ふぅ……やっとか。……ん?なんだあれ、着ぐるみ?」
自転車を漕いで疲れた身体をぐったりさせながら一息ついた後、店の方を向くと何故かそこには店長となんか得体の知れないピンク色のクマみたいな着ぐるみが立っていた……。
これは一体どういう状況ですか……?
☆☆☆
~美咲side~
おかしいな……。指定の時間もう過ぎてるし。
一時に駅前って言われたんだけど……。
なーんかこのバイト募集怪しいし辞めておこうかな……?
ん?バイトの担当者の電話番号だ。
「もしもし?奥沢です」
「もしもし、すみませーん。バイト希望の方ですよね。ちょっと遅れていてあと5分だけ待って頂けますかー?」
「いや、それはいいんですけど……。あの、バイトの詳しい内容とか何も聞いてないんですが」
「ああ!冬はあったかくて夏はちょっと蒸しますけど……そんなに怪しいバイトじゃないんで気にしなくて大丈夫ですよっ!高校生OKなくらいですしね」
夏はちょっと蒸す……?なんのバイトをやらせるつもりなんだろう?
……ん?あれは……
「きゃーっ!薫さまぁあーっ!」
「薫さまカッコイイぃーっ!」
「薫様……私、もう……だ、め……」
「薫さま!握手してくださいぃぃぃァーッ!」
「ふ……構わないが子猫ちゃん……
君のその透き通る白い肌を傷つけてしまわないか心配だ……
いいかな?そっと……、いくからね?」
「……あぁ……」
「大変よっ!また失神者がでたわ!」
「あぁ……!また私の美しさのせいで……!かのシェイクスピア曰く、これは運命なのか。神は我々を人間にするために、何らかの欠点を与えるのか……!」
……え、なにあれ。なんかの宗教……?
──ってんんっ!?
「らーらららー♪
ほら花音!あなたのドラムでもっと盛り上げなきゃっ!」
「ひ〜ん、もう許してくださいぃ〜っ」
うわ……でた、弦巻こころ……。
花咲川女子学園の『異空間』と名高い奇人。同じクラスで初日からいきなり絡まれたけど、こんな人通りの多い場所でもやりたい放題だなんて……。
なんか今日は変なものばっかり見る日かも。
「すみません?奥沢さん?あのー、聴こえてますか?」
「あ、ごめんなさい!それで……はい、はい、分かりました。三分後に駅前の喫茶店の入口ですね、了解しました。」
こんな変なところにいて絡まれたくないし早めに移動しておこう……。
☆☆☆
「すみません、えっとその服装……研修希望の奥沢さんで間違いないですか?」
「あ、はい、そうです。よろしくお願いします」
あの電話から丁度3分後、ようやくバイトの担当者の方が来た。
「それではご案内しますね!ちなみになんでこのバイトに応募を?」
うーん、なんで……か。
「そうですね……。短時間で無理なくやれる所ですね。なんでもほどほどが一番なので」
そういって先ほどの駅前広場にチラリと目をやる。さっきの弦巻こころとかみたいなのは絶対無理。せーしゅんだとか、ガンバローだとかみてるだけでムズ痒いし……。
「ほどほどか〜。あはは!なんだかイマドキの女子高生って感じだね」
「まぁほら、女子高生も十人十色じゃないですか?例えばあっちの駅前でどんちゃんやってる人たちとか」
「あはは、たしかに。さっきから凄いですよね、あの娘たち」
弦巻こころ……。ヤバイ人だとは思っていたけど想像以上。あんまり関わらないようにしなきゃ……!
「さて、着いたからバイトの説明するね。あの辺りからここまで歩いて通る人にティシュを配る。ね?簡単でしょ?」
「あ、はい。できそうです」
ほっ……よかった。思ったより普通のバイトだ。──ん?
「も〜〜!あかりー!どこいっちゃったの〜〜!って、うわ!ごっめーん、ぶつかりそうになっちゃった!」
案外簡単そうなバイトの内容に安心していると横から急にオレンジ色のなにかが目の前を通り過ぎていった。
「あっ、ううん、大丈夫。」
別に当たったわけでもないし問題はないので無難な返事をする。
まぁ当たったとしても特に何もないんだけど……。
「ふーっ、よかった〜……。
っとそうだ!そこの角の店、北沢精肉店のコロッケ!テレビにも出る有名なお店だよ!お土産にいかがですかっ?」
──!?
何この子、謝ったと思ったら急に押し売り!?……すごい商売根性だ。
でもなぁ……
「いや、あの……あたし、バイトの研修中なんで」
これが友達と遊びに来てたらとかなら買ったんだけどさすがにバイト中に買うわけにはいかないよね……。
「あ、そーなの?じゃあ終わったら食べに来てね!あとこのくらいの小さいユニホームを着た女の子見かけたら教えて!じゃあね!」
オレンジ髪の少女はそういって勝手に約束してどこかへと走っていってしまった。
嵐みたいな子だったな……。
「はぐみちゃんは相変わらずだな!この商店街の元気印っ!」
「そこの……精肉店の子……?商店街ってあんまり来ないんですよね」
実際ここまで来るのにそれなりに時間がかかるし買い物程度なら近くのスーパーとかで済ませちゃうから。
「そっか、──でもっ!明日から商店街の人気者は……奥沢さん!あなただからねっ!」
「……はい?」
☆☆☆
「え〜っと……店長、これは一体どういう状況でしょうか?」
今僕の目の前には店長となんかよくわからんクマ的な物体が存在する。
「あ、寺嶋くん!紹介するよ、こちらが君と一緒に働いてもらうミッシェルだ!」
「み、ミッシェルだよ〜。よ、よろしくね!寺嶋くん!」
いや、これ……ミッシェル?なんかじゃなくてさ、
「奥沢さん……だよね?」
さっきの声といい口調といい完全に一致している。
「違うからあぁぁーっ!やっぱり怪しいバイトだったあぁーっ!」
「ちょっ!奥沢さんーっ!?逃げないでえぇぇぇーっ!」
「店長!?……はぁ、え?これって僕どうすればいいんだろ、まだバイトの内容すら聞いてないんだけど。」
どうやら僕はなんか変なバイトに応募してしまったらしい。
はぁ……みさかのん尊い。
それでは
ポテトチップスさん、深深さん、hoppeta16さん、イチゴ侍さん、高評価ありがとうございます!