ポルカ〜剣の王の伝説〜 作:ガラスのハート
強いローマ「人」もいれば、弱いローマ「人」もいる。
だが、それを含めてローマ「全て」がローマ「世界」である。
そう、正しく、ローマ!!
自分は修正する気は毛頭ないので、表現さえ変えなければ駄文の修正は別にしてもいいのよ。(タグを増やすことに関しては大丈夫だ、問題ない。・・・一番いいタグを頼む。)
こんなどう使用もないローマ「作者」ですが、他の偉大なるローマ「読んで頂いた方々」達、宜しくお願いします。
最後に一言、ローマ「神祖」様の言葉を借りて、この世にローマで無いものなどない。
第1話
此処は年季の入った酒場。
外は凍えるように寒い。
普段は傭兵達が集まり仕事の話を求めて又は仕事の疲れを癒すために集まる場所。
ここの亭主は髭面で太っちょの赤ら顔の男、相性を込めてアベルとよばれている。
そして、アベルの娘、この踊る子羊亭の看板娘がエリカ。
アベルは今こそ肥満を気にする、只の中年親父だが、昔は一卒の軍人だったのをきっかけに傭兵の集う酒場を建てた。
しかし、日が沈み既に店閉まいを終えていた時に3人の兵士がその酒場に訪れたのである。
アベルはもう店じまいだとその3人に伝えるのだが、兵士達は一向に帰らない。
アベルは頭に来て兵士を睨みつけると顔を青ざめる。
兵士達の胸には黒龍の紋章。
それは、現在侵略を繰り返す大国ブラックスノーの兵士だということを示す証だった。
さらに、アベルが所属していた軍は彼らとは敵対関係にある連合軍である。
アベルは懐にある護身用のナイフに手を伸ばそうとするが、1人の兵士のサーベルで肩を刺される。
すると、騒ぎを聞きつけてエリカが奥の部屋から出てきた。
エリカは両手で口を塞ぎ青ざめる。
アベルが逃げろ!と叫ぶがエリカはすっかり両膝が震えていて動けなくなっていた。
1人の兵士がエリカに近寄って行く。
アベルは残りの2人の兵士に羽交い締めにされて地面に抑え込められた。
すると酒瓶が飛んできて、エリカに近寄る兵士の後頭部にぶち当たった。
兵士はお酒でびしょ濡れになり、そして、振り返ると青白い顔をした男が俯いて立っていた。
男は小さな声でやめろと呟く。
酒まみれになった兵士はサーベルを抜きその男に近寄った。
「自分の足と会話してんのか? 目え見て話せや!この野郎!」
男は剣を振り落とす、しかし男はその剣を片手で掴み剣撃を止めた。
みりっと鈍い音が響くと兵士は苦痛の表情を浮かべ肩膝をついた。そのまま男にサーベルを奪われる。
今度は男が剣を振り上げて兵士に斬りかかった。
しかし バッキン、と金属が割れる高音が響きサーベルが空中でバラバラになった。
おかげで兵士が傷を負う事態にはならなかったが、男は微かな笑い声をあげた。
「こんな玩具で俺を殺そうと思ってたのか?」
男はサーベルの柄を捨てる。
兵士は慌てて後ろに大きく下がり、アベルを抑えていた2人の兵士と交代した。
今更謝っても許さねえぞと小物臭いセリフを吐き捨てて、兵士達はサーベルを抜く。
男は腰にぶら下げていたロングソードを鞘から抜き取り、鞘を部屋の隅に投げ捨てた。
男は剣をちらちら見せつける。
「いいか?これが武器だ。お前達の玩具はどれも質が悪い」
兵士の1人が男に飛びかかった。
「目に物を言わしてやる!!」
男が剣で、横一線に切り払った。
すると、兵士のサーベルがものの見事に真っ二つになった。
男は剣先を兵士の首元に押し付ける。
「殺るなら、たたっ斬るぞ」
すぐさまもう1人の兵士が男の後ろから斬りかかる。
男は素早く振り返り、剣でサーベルを受け止めて、剣を滑らし、そのまま踏み込み剣を男の首元に押し当てた。
「暖かくないサウナみてえだな。もう1度だけ言ってやる。殺る気ならたたっ斬るぞ?」
兵士はサーベルを下げて、逃げ出した。
他の2人もその兵士を追いかけて店から走り去って行った。
男は兵士達が逃げたのを最期まで確認してから、アベルに近寄り肩の傷を確認した。
「安心しな。急所は外れてる」
アベルは男に礼を言うと、男は立ち上がり黙ってその場を去ってしまった。
~☆~
逃げた兵士達の後ろに男が立つ。
息を切らせた兵士が男を睨みつける。
「見逃してくれるんじゃ無かったのかよ!?」
男は剣先を兵士達に向ける。
「見逃すとは一言も言ってない。できる限り子供の前で血みどろな場面を見せたくなかっただけさ」
2人の兵士が手を挙げる。
「俺達は武器を持ってねえ!」
男は、手を挙げた1人の兵士の頭を力の限り蹴っ飛ばした。
「斬る理由など、ブラックスノーと言うだけで百の理由よりも勝る」
兵士の1人がサーベルを捨てた。
「違うんだ!これは戦場跡で拾った装備で・・・。」
男は剣を下ろした。
「紛らわしい……おととい行きやがれ!」
兵士に偽装した盗賊達は逃げ出す。
男は密かにため息をついた。
エリカはブロンズのツインロールを揺らして、息を切らしながら走って追いかけてきた。
「ちょっと!まだお礼も言ってないのに!勝手に何処かに行かないでよ!」
すると、男は自分の足を見て黙り込む。
エリカは釣り目の眉間にシワを寄せて、こちらを険しい顔で見ている。
「これは面倒くさそうだ。」
男はその場をそそくさと去ろうとした。
エリカは慌てて男の前に立ちはだかる。
「まってよ!これでこのまま帰したら、このエリカ様のメンツが立たないわ!」
エリカはやや強引に男を酒場まで手を掴んで連れていった。
~☆~
男は酒は飲むが至って喋らなかった。
アベルがある一言を発するまでは。
「そう言えば近頃、北の小国がブラックスノーに落とされたそうじゃないか」
すると、男はアベルの靴まで顔を上げて眉間にシワを寄せた。
「お前達連合軍が助けに来てくれれば、防ぎきれない戦いではなかった」
アベルは鼻で笑った。
「俺はもう連合軍所属の軍人じゃないさ。それよかやっと喋ったな」
男は小声ですまないと謝って再び俯いた。
すると、先程の盗賊達がさらに多くの仲間を連れて店に押し寄せてきた。
ざっと20から30人はいる。
男は剣を手に持ち立ち上がった。
「後始末が面倒な事になってもかまわんだろう?」
アベルは頷く。
「それで何とかなるなら」
男は盗賊達の前に立ちはだかる。
「奥に隠れてな。子供には見せられねえぜ」
アベルはエリカを連れて店の奥に隠れた。
男は盗賊達の顔を見る。そして、剣を抜いた。
「
それは耳が痛くなる程の怒声で、盗賊達は思わずすくみ上がり皆が大きく後ろに下がる。
中にはそれだけで戦意喪失する者も出てきた。
男は其の中にたった1人切り込む。盗賊達は放心して隙をさらしている間に切り込まれたために、戦闘どころではない。
逃げ惑う者、腰が抜ける者、腰が引けながらも襲いかかりそのまま返り討ちにあって、周りの士気を余計下げる者。
男の攻撃は、殆どが相手のサーベルを切り捨てるか強烈な蹴りかで、決して血を流させる事はしなかった。
そして、結局一滴の血も流させずに盗賊達は降参して逃げ出した。
ポルカは荒れた酒場でお酒の蓋を開けて、1人晩酌に浸った。
オマケ
アホポルカ①
踊る子羊亭に盗賊たちが強盗に押し入っていた。
盗賊の2人がアベルを抑えて1人の盗賊がエリカに近寄る。
すると、何者かが入ってきて叫んだ。
「YESロリータNOタッチ!!」
こそ雄叫びは空気を震わして盗賊達を震わした。
男は叫びながら盗賊の一人の剣を切り落した。
「俺は白刃の王、スチールポルカ様だぞ!!」
盗賊たちはポルカに身構える。
ポルカは胸をはる。
「どうやら、俺が怖くないようだな、致し方ない」
ポルカは缶詰の蓋を開けた、ガスが漏れ出して中身が飛び散り盗賊たちの顔にかかった。
そして何よりもそれはとても臭い。
ポルカは大声で笑う。
「どうだ、それは我が祖国の伝統料理、世界一臭いニシンの塩漬けだ!!」
盗賊達はあまりの匂いに戦意を喪失して逃げ出した。
アベルが鼻をつまみながら、ポルカに感謝する。
「ありがとう、感謝しても感謝しきれない」
ポルカは酒屋の酒を勝手に飲み始める。
「いやー、当然の事をしたまでですよー」
アベルは手を走述べた。
「それ、ちゃんと金払えよ」
ポルカは渋々と金を払う。
エリカがポルカを睨みつけている。
「何なのこいつ!?」
ポルカは胸を貼る。
「んー、俺は白刃の王、スチールポルカ様だぜ」
アベルが首をかしげた。
そのスチールポルカ様がうちになんのようだい?
ポルカは空中どけ座を決めた。
「一目惚れです、娘さんを嫁にください!!」
アベルはポルカを警備隊に突き出して、ポルカは一生を牢獄で過ごしたんだとさ。
めでたしめでたし。